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推しのイベント前に緊急事態発生!



私には、24歳の推しがいる。



この度、推しのファンミに見事に当選した。

そのファンミが刻々と近づいており、私の鼓動が激しく波打つ日々。


完全に初デートに行く前の乙女状態。
そう、私にまだ乙女心というものが、残っていた。


呼び起こせ!私の中の美意識よ!


まずは、なんだ?

そうだ!

髪型だ!



美容院に行き、髪型は整えた。
とんだミラクルも起きたことだし、あとは、なんだ?

そうだ!

ネイルだ!

もしかすると、握手会があるかもしれないからね。
爪は可愛くしておかないと。

予約ポチ。

OK!これであとは、当日まで指折り数えてムフフと待つだけ♡


・・・

・・・


ハッ


私は大きな問題に気がつくのである。


着て行く服がないじゃないか



っくーーーーー
髪とネイルにばかり気を取られ、肝心要の服のこと考えてなかったーーー!!


バカバカバカ私のバカちん!


クローゼットを確認する。


見事にジーンズとTシャツだらけの子育て楽ちんスタイル。


長男、学校行ってない故、平日出かける予定もなく、フリスク付き添い&次男の幼稚園送迎の日々。
休日は遊び場とかに出かけることが多いので、お洒落よりも動きやすさを優先してしまう。

ガクッ。完全に服装のことを忘れていた。

あぁぁぁぁ

過去に戻れるなら戻りたい。


「あんた、服ないよ!」


と、私に教えてあげたい。


今から間に合うのか?
イメージは、半袖襟付きのブラウス。
焦る私は、横浜に用事があったときにチラッと店を覗くが、どこもかしこも秋到来。
もう、秋服しか置いてないじゃないか。

焦る私は、ネット検索する。

「レディース 半袖 襟付き」


好みの服が全くヒットしない。


♪ああ、服がない

どうしましょう

どうしましょうったらどうしましょう

服がない服がない服がないのよ服がない


歌ってる場合ではない。
これは、緊急事態だ。

きっと、みんなは気合いを入れて可愛い服装で来るに違いない。
そんな中で、Tシャツにジーンズか・・。

完全に子育て楽ちんスタイル。

っくぅぅーーーー


いや・・・でも待てよ。

目立つかもしんない。
その方が目立つかもしんない!!!!!

ありのぉ〜ままのぉ〜子育て楽ちんファッションだって、きっと推しは受け止めてくれるはず!


その方が目が合うかもしんない!!!!


ポジティブ大事。


先日、お洒落タウン表参道でミラクル起きたばかりだしネッ。



・・・


はぁーん。でもやっぱり、襟付きで行きたい。
乙女心炸裂。
うん。やっぱ、襟付きっきゃない(謎の定義)


もう、こうなりゃ最終手段だ!


天下のZOZO様ぁぁぁぁぁぁ。


私は狂ったように検索の鬼になった。

私の推し活を温かく見守ってくれている夫にも協力してもらい(巻き込んで)、
おおっ!これはなかなかいいんじゃないか襟付きブラウスを発見することができた。


「あ・・・でも、発送が・・・間に合うかな」

と、気になることを夫がボソリと言った。

「えっ!間に合わないっこと?!?!」

「う、うーーん。どうかなぁ〜・・・」

と、なんだかハッキリしない。
私も発送時期を確認する。

「えっ、これなら大丈夫でしょ!間に合うよ!ね?」

「う、うーーん。・・・だってここで僕がうんって言って間に合わなかったら僕のせいになりそう・・・じゃん?」

と、チラチラ私の方を見た。


本音出た。


「そんな、○くんのせいにするわけないじゃーん!っていうか未だかつて○くんのせいにしたことないし!」

「いやいやいやいや!またまた何をおっしゃる!」


と何度か同じやり取りをした後、ポチリと注文し、無事に土曜の夜、勝負服の襟付きブラウスが届いた。

開封の儀。

おお!可愛いじゃーーーーーーーーん。ええの見つけたわーー。


ファッションショースタート。

かろうじて黒いパンツを持っていたので、ブラウスをそれに合わせる。


「どう?どう?これどう????」


再び夫を巻き込む。

なぜか、目を細める夫。

「そうね、いいんじゃない!」


っしゃーーーーーー!(ガッツポーズ)


靴はスニーカーだけど、普段あんまり履いていなかったお出かけ用の可愛いのがあるし、それで行こう。
これで、ネイルを情熱の赤にすれば完璧だ!


と、ここでZOZOの箱の上にもう一つ小さな箱が届いていたことに気がつく。


ん?なんだろ。


開封の儀。


あーーーーーーー!


そこには、1ヶ月ほど前に注文したファンミ記念グッズの推しのキーホルダーが入っていた。


うっわ
うっわ
めっちゃ最高
めっちゃ最高


私がウハウハキャピキャピしていると、ただならぬ母の浮かれ具合に長男がすぐさま反応した。

私は、「これ、お母さんの推しのキーホルダーだよ!かっこいいでしょ〜♡今度、イベントがあるからさー。これ、頭につけて行こっかな〜♪」


と、うっかり口を滑らせてしまった。


息子の目つきがギラリと変わる。


「何それ。イベントって何」


やっべ。

そこから質問攻めである。


「僕も行きたかった」


と、私を見つめてきた。


ジェラシーである。
完全に、ジェラシーである。


可愛いのぉ。


うん。やはり、彼にはまだ母のおでかけルンルンは早かったようだ。
当日は「大学時代の先生に会いに行く」という口実で出かけることにしよう。

夫から、「くれぐれも浮き足立って出かけないようにね!」と、釘を刺された。

っく〜〜だって、推しのイベントだよ?
浮き足立たないで行けっかな〜。
いや、でも、あのジェラシーむき出しの息子と平和に別れるためには、頑張って浮き足立たないように大地踏みしめて行くしかない。


あー、なんだか気持ちが忙しい笑。


推しのキーホルダーをじっと見つめる。


これ、すぐ傷がつきそうだな。

保存用
観賞用
持ち歩き用


3つゲットすべきだったろーか・・・。
悔やまれる。


当日はこのキーホルダーをどこにつけようか。
「頭につけよっかな♪」と、言った時のあの刺さるような息子の目線を思い出す。


ここは、無難にカバンにつけるとするかな。


・・・

・・・


ハッ


私は再び大きな問題に気がつくのである。


カバンがないじゃないか


持ってるカバンといえば、やはり楽ちん子育てカバンのリュックしかない。
いやいやいやいや。
リュックじゃない。
可愛い襟付きブラウスには、リュックじゃない。

やっぱ、小さめのショルダーバックでしょ(謎の定義)。


やばい。
やばいぞ。

YABAI。

さすがにもう天下のZOZO様は間に合わねぇ。

焦る私に、天の声が。


「明日、南町田のクランベリーパークに行くのはどう?そこに猫カフェあるから子供達遊ばせてさ。その間にカバン見てみたら?あそこ店多いし」


あなたは、神ですか


「我ながら、ナイスアイデアでしょ」


と、神様仏様夫様は仰った。


ちょうど3連休の中日。
予定は特になかったし、猫好きな息子達もそれならOKしてくれそうだ。


というわけで、昨日、私は無事に可愛いショルダーバックをGETした。


帰宅して、GETしたショルダーバックを夫に披露した。


「どぉ?どぉ?」

「おっいいじゃん!」

ここで、夫があることに気がつく。

「・・・でもこれ・・・お財布入る?」


固まる私。

そう。私の財布は長財布。
完全に盲点だった。

嫌な予感しないけど、財布をバックに入れてみる。


入らねぇ


マジでーーーーーーー。
痛恨のミス。


斜めにしたら何とか入らなくもないが、
せっかくの可愛いバックの型ちが崩れてしまう。

ショックを受けている所に、夫のワンポイントアドバイスが飛んできた。

「まぁ、パスケースにでもお札忍ばせて行けばいいんじゃない!」


夫は、ポジティブマンだ。

もうそれで行くしかない。


さて


何かいろいろあったけど、どうにかこうにか準備は整った。

あとは、直前にネイルサロンに行けば完璧だ。


ここで、私は決意する。

最近、note沼にハマりすぎて就寝時間が0時を越えてしまっている。

これでは、お肌に悪い。

よし。
明日から、23:30には就寝だ。


その決意表明を夫にすると


「よし。じゃあ、時間過ぎそうになったら僕がキーホルダーちらつかせてあげるよ」


と、本当に協力的な夫で助かる。
(一応言っておこう。あなたは殿堂入りです)


「23時半過ぎの私と会うのは今日で最後やで」

と、夫に捨て台詞をビシッと吐いたところで、
推しファンミ直前に起きた緊急事態は、無事に幕を降ろした。


あとは、もう、ファンミに向けて指折りウハウハ待つだけだ。

何事もありませんように・・・。

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