テレビ時代劇から消えたヌードを追う①
テレビから消えたヌードシーン
テレビ映画からヌードが消えて久しい。今でも映画ではまれに有名女優がヌードを披露することもあるが、ここ数年は数えるほどだろう。
余談だが、話題のドラマ『VIVANT』に出演中の二階堂ふみが『人間失格 太宰治と3人の女たち』(2019年)で見せたベッドシーンは荒々しくてとてもよかった。いい女優の美しいヌードは、女性の私でも見るだけで得した気分になる。
そんなにヌードが見たいならググればいいじゃない、という声も聞こえてきそう。そうじゃない、そうじゃないのだ。
断っておくが、何も私は女性を性的なコンテンツとして消費しましょう! と言っているのではない。でも人間は本能で隠れているものとおっぱいが好きなのだ。ましていろんな女優さんが覚悟を決めて披露してくださった美しいものを、喜んで受け入れない選択肢はない。“テレビでこんなの見えちゃってラッキー♪”というハッピーな気分を味わいたいのである。
時代劇からヌードが消えたのはいつ?
テレビ時代劇でもその昔は、やれ悪人に襲われて、やれ遊郭で、やれ銭湯で、とヌードは“あって当たり前のもの”くらいのものだった。いつから見せてはいけないものになったのだろう。
私はひとつ仮説を立てた。
“コンスタントにヌードを出し続けていた番組が終了したときが、テレビ時代劇からもヌードが消えた日”というものである。
ここでいうヌードとは、もちろんトップレスのヌードのこと。基準となる番組は『志村けんのバカ殿様』と『混浴露天風呂殺人事件』である。
『志村けんのバカ殿様』からおっぱいが消えた日
『志村けんのバカ殿様』についてはこちらの記事を参照されたい。
https://slownet.ne.jp/c/culture/post-20553/
これによると、2000年以降トップレスのヌードは登場していないようだ。ちなみに、Wikipediaによると2019年に放送された「眠れないバカ殿が水着女性の“肉布団”を味わう」というコントが物議を醸したようなので、19年のうちに人々の意識もだいぶ変わったことがわかる。
幸せのポンポンヌードギャル
『混浴露天風呂殺人事件』はどうだろう。
古谷一行、木の実ナナ主演で制作されたこの番組は、毎回刑事として調査に行った先でギャルたちと混浴露天風呂で鉢合わせ…というのがお約束の二時間サスペンスだ。
ゴールデンタイムにたわわなおっぱいを惜しげもなく披露する女優陣と、事件はさておき各地の名湯にフィーチャーした内容で、生まれてこの方不景気しか知らない私は「ずいぶん景気がいい番組だなあ。撮影終わったらみんなで宴会してるんだろうな」なんて思ったものだ。
登場するヌードギャルたちは、どのシリーズでもなぜか全員が頭に大きな花のポンポン飾りをつけている。時代が昭和から平成に変わってもこの飾りだけは変わらなかった。なんともおバカで幸せな、この番組の象徴みたいなものだろうか。
最終作の第26作「〜箱根・伊豆〜セレブの夢が泡と散る バブルに踊った女たちの傷跡 さらば温泉刑事 最後の秘湯で愛を誓う!」が放送されたのが2007年。
ただし、この最終作に確実にトップレスのヌードシーンがあったかは定かでない。一応画像検索をしてみたところ、湯気とテロップでほとんど見えないが、そう見えるシーンがあるにはあった。
つまり、2000年から2007年の間に放送されたテレビ時代劇を調べれば、ヌードがどこで消えたのか特定できるのではないか。
調査報告を待たれたし。
次回へ続く。