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還元値について2

以前お話しした還元値ですが、
一時この数値で薬剤のパワーが測れるかのような風潮がありました。
しかし、数値の算出方法を今一度見てみてください。

ここで換算に関与している数字は「分子量」です。
分子量とは何か。
厳密には違うのですが、ざっくり言うと重さだと思ってください。
計算式を見てみると分かる通り、チオグリコール酸よりも軽い還元剤は高い濃度に換算され、
重い還元剤は低い濃度に換算されます。
システアミンであれば、1%でもチオ1.1940…%相当ですよ、
シスであれば1%でもチオ0.7603…%相当ですよと、
このように換算して、法的な(または自主基準)の規制濃度を守ってくださいね。
という数値が還元値の本来の意味です。

ではなぜ、この換算法と数値で薬剤の強弱を判断することが出来ないのか。
確かに、重い方が働きが弱そうで、軽い方が強そうです。
しかし、還元剤というやつは重い軽いで測れないほど各々が個性的です。
どのくらい個性的かと言うと…






このくらい個性的です

とても体重の重い軽いで比較できない戦闘力。
攻撃属性(疎水・親水)、環境適正(有効pH帯)等、
様々な能力値を持っています。
それぞれに得意分野があり、苦手分野もある。
複合還元剤の薬剤と言うのは、RPGのパーティみたいなものなのですね。

各還元剤の個性や使い分け、コントロール等は、
SPA 1daySPA NEWスタンダードコースなどでもお話ししますので、
興味のある方は是非受講してみてください。

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