近くて遠い日
わすれた夕日が沈むのはまだ覚えている
沈んでくのはヘドロの腐った海で
ベタつく潮風下水混ざったドブ臭さ
手入れなんかろくにされてない芝生ではしゃぐ犬
ないんだ娯楽が犬くらいしか
俺の16
大雨降ったら真っ先に冠水するような臭い土地
あの橋渡れば幸せになれるって
いや行けたんだ夢の国にだって
右手に見える焼却炉
ネズミとナッツを左で掴み
コーン食う鴨蹴っ飛ばす
また誰かが首吊って古い団地から飛び降りる
一つ下の階の後輩の父親
昨日授業中
電柱でカラスがスズメの雛を叩きつけ食べてた
あんなもんだ
人生そんなもんだ
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