【第7回】大阪発デジタル企業「名入れ製作所」とのワークショップ開催!
2019年7月27日(土)、mikachiワークショップ。今回は、大阪発のスタートアップ企業「株式会社名入れ製作所」において、「1日経営企画部長」を体験できる大人のインターンシップを開催。
社長プレゼンでは様々なアイデアが発表され、そのうち4つのアイデアの実行が決定されました。
同社は、BtoBでの販売促進で昔から活用されている、社名を入れた手配り用のカレンダーに着目して、2011年に2011年に大阪で設立。年間の取引社数は現在7000社超と着実に成長しています。
発注者と供給者の間に多くの卸問屋が関わるアナログな業界において、発注は自社のオンラインプラットフォーム上で行い、製造も自動化された自社工場で行うという、内製重視の逆張りのビジネスを展開。こだわりは、最短2クリックで発注が完了する磨かれたUI(ユーザーインターフェース)。
まさに、今流行のデジタルトランスフォーメーションを地で行っている会社です。
今回のテーマは採用手法の提案。
名入れ製作所は、2022年6月期に売上高6倍、利益12倍(2019年6月期比)という目標達成のため、2021年までに入社見込み含めて12名の社員を35名へ増員します。そのために有効な採用手法を提案することが、今回の課題でした。
どんなイベント?
「大人のインターンシップ」をコンセプトとしています。ベンチャー企業・スタートアップのリアルな経営課題に対して、様々な業界の社会人や学生が4、5名のチームを組んで、自らのアイデアを経営者にプレゼンします。半日から1日という短時間で、
・右脳を使いまくり、短時間でアイデアを徹底的に発散する
・発散したアイデアを左脳でフレームワークに当てはめながら磨き上げ収束する
・完成したアイデアを社長にピッチをし、その場でフィードバックをもらう
という3つの体験ができるのがウリです。
ワークショップの流れ
1. 会社概要と経営課題の紹介
2. 強制的に発想せよ!クレイジー8
3. カスタマージャーニーを描け!
4.リクルーティングモデルキャンバスに落としこみ
5. 採用施策のピッチ結果は?
【1. 会社概要と経営課題の紹介】
株式会社名入れ製作所の特徴は、アグレッシブな攻めの姿勢!
「コケるならマエノメリ」という失敗を恐れない価値観、立場・社歴に関係なく発言できるフラットな組織、そして最新技術にチャレンジする姿勢を大切にし、圧倒的なスピードで経営をしています。
ワークショップに参加していた社員の方は、「大脇社長と話すと10分で決断する。
社長と話をすれば、どんどんやることが決まっていく」と語ってくださいました。
◆「名入れ製作所」のことが分かるWebサイト(wantedly)
https://www.wantedly.com/companies/naire-carendar
12名の社員を35名に増員する上で、具体的には以下の職種を募集しています。
・経営管理室(採用人事・広報・経理・財務)
・Webマーケ(CPC広告の運用、SEM全般)
・事業開発(主にサービス開発、サプライヤー折衝)
・システム開発(Wantedlyを確認)
・デザイン(Webデザイナー)
・カスタマーリレーション(顧客対応、オペレーション)
採用に当たっては、同社は実績よりもポテンシャルを重視しており、スキルや能力よりもやる気のある25~40代のビジネスマンを求めています。どんどん伸びている会社なので、自分の仕事に線を引かず、自ら仕事をつくっていく人が活躍できるようです。
【2. 強制的に発想せよ!クレイジー8】
続いて、アイスブレイクとクレイジー8を行いました。
アイスブレイクでは、私たちオリジナルの「valueカード」を使って自己紹介をしました。valueカードとは、1枚に1つずつ価値観が書かれたカードです。よくあるカードゲームと似た手順で、自分の価値観に合うカードを手元に集め、そのカードをもとに、自分の価値観を説明するというアイスブレイクです。自分の価値観を説明するとっかかりとして、カードはとても便利と好評でした。
「クレイジー8」はその名のごとく、一人当たり8つのアイデアをひねり出す、強制発想法の一種です。
チームメンバーが各々で50秒ごとに合計8つの異なるアイデアを考え、紙に書き出します。文字でなくイラストで書き出すことがミソです。
今回はメンバーでイラストを見せ合うことでお互いに想像力が喚起され、さらにアイデアを広げることができます。
このセッションは短時間でたくさんのアイデアを生み出すことが目的であり、生み出されたアイデアは全て平等に扱われます。奇麗なイラストを書いたり完璧なアイデアを出す必要はありません。
参加者の皆さんには
「自社にピッタリはまる人を採用するための採用戦略を考えよう!」
というテーマでアイデアを発散してもらいました。
質を問わないとしても、短時間で8つのアイデアを出すのはとても大変。3つ目あたりから会場では「うっ…」という声も聞こえてきました…。
アイデアを8つ出した後は、アイデアの絞り込みとチーム組成。
参加者全員でお互いのテーブルを見て回り、良いアイデアに赤い印をつけていきました。その後、自分にとって紹介したいベストを1つ選んでもらい、一人ずつ発表をしていただきました。
そして参加者全員の投票でアイデアを3つに絞り込み、アイデアを深めるためのチームを組成しました。
【3.カスタマージャーニーを描け!】
チーム内でアイデアをさらに発散させた後、「カスタマージャーニーマップ」を紹介させてもらいました。カスタマージャーニーマップは、ユーザーの行動とその感情の変化を時系列でまとめるためのフレームワークです。
・ユーザーの行動・感情・思考・不満(課題)を網羅的に俯瞰できる
・チームで共通認識を持つことができる
・課題の優先度を明確にできる
といった効果が期待できます。
特に付箋に書いてカスタマージャーニーマップに貼るすると、議論の繰り返しがなくなり、効率的に進められます。
今回提示した「応募者に来てもらう」という経営課題に応えるには、応募者の姿(ペルソナ)を具体的に想像し、応募者が抱えている課題である不満や不便などの「不」を理解することが第一歩です。
例えば、「ベンチャー企業は大手企業と比較すると待遇や福利厚生が劣り、採用市場で不利である」とよく言われます。しかし、ベンチャー企業への転職希望者にとって、大企業並みの待遇や福利厚生が優先事項なのでしょうか?
大手への転職希望者と、ベンチャーへの転職希望者は価値観や判断軸が異なり、違う「不」を感じていることが、お分かりかと思います。
mikachiスタッフより各チームへ、カスタマージャーニーマップの使い方と、アイデアがカスタマーの姿を捉えているのか検証するというミッションを伝え、カスタマージャーニーマップを1時間で書き上げてもらいました。
【4.リクルーティングモデルキャンバスに落としこみ】
カスタマージャーニーマップを使って顧客目線でアイデアを発散した後は、アイデア収束のフェイズです。
収束にあたっては、オリジナルのビジネスフレームワーク、「リクルーティング・キャンバス」を紹介しました。
ビジネスモデルを検討するためのフレームワークとして有名な「リーン・キャンバス」をベースにしています。
個別の採用手法の議論に入る前に、前提となる要素を俯瞰的に考えてもらうために用意しました。
【5.採用施策のピッチ結果は?】
発表は、リクルーティングモデルキャンバスに沿って、2回してもらいました。まず30分間で最初のバージョンをつくってもらい、そのあと1時間程度でバージョンアップをしてもらいました。
各チームともに2回目の発表では、顧客の姿への理解が深まり、アイデアが段違いに深く、的確になっていました。
発表されたアイデアには、社長である大脇さんからその場でフィードバックされ、「このアイデアはやってみます」という言葉がいただけました。
参加者からは
「会社とは違うタイプの人たちとディスカション出来て、とても学びになった」
「今まで知らなかった知識をインプットし、すぐアウトプットするのはとても貴重な体験」
「社内では思いつかなかったアイデアがたくさん出ていた」
「イベントで体験したことを、自社に持ち帰って実践してみます」
「経営者に発表して直接フィードバックをもらえるのは、とてもやりがいがある」
などのコメントをいただきました。
大脇社長は、発表内容をもとにした4つの施策の実施という意思決定と、「採用したアイデア以外でも、各チームの着眼点そのものが参考になった」というコメントもいただきました。
mikachiでは、参加者全員でアイデアを出し合い・磨き合い・刺激し合うことで、会社の社員同士だけでは、味わうことのできない体験をこれからも提供してまいります。
ご参加くださった皆さん、ありがとうございました!
次回も乞うご期待ください!
mikachiでは、参加者全員でアイデアを出し合い・磨き合い・刺激し合うことで、会社の社員同士だけでは、味わうことのできない体験をこれからも提供してまいります。
ご参加くださった皆さん、ありがとうございました!
次回も乞うご期待ください!
Team. mikachi について
アメリカなどでは、優秀な人材はスタートアップや中小企業で自分の力を発揮するのに対して、日本では優秀な人材は大手企業に入社し、大手企業で力を発揮します。スタートアップ・中小企業にはなかなか優秀な人材は集まらないという状況が続いています。
大手企業で働きながらも、これから到来する複業時代という大きな波をチャンスと捉え、チャレンジしたいと思っている人材と、スタートアップ・中小企業をマッチングする。そしてそれぞれのバリューがコラボすることで、今まではなかった新しいものが生み出されるようにし、日本を元気にしたい!!
そんな想いから Team. mikachi は活動しています。