株式投資・企業分析⑧ネクソン
企業分析の8回目は、大手オンラインゲーム会社のネクソン(NEXON)とします。
小学生の時にオンラインゲームをよく遊んでいたからですね。さてさて、時価総額は・・・・なんと2兆円超!?
基本的な企業情報
東証プライム上場で、従業員数は7,467人 (2022/12現在)。
ゲーム株らしく、自己資本は潤沢で、営業キャッシュフローもきっちりプラス。
ネクソンの事業について
決算資料を見ると国ごとにセグメントが分かれており、『韓国』、『中国』、『北米』、『日本』、『その他』の5つに分かれます。各セグメントごとに、「PCオンライン」と「モバイル」に分かれています。特に、韓国、中国に大きく偏った売上構成となっています。
韓国
上記の画像からわかる通り、ネクソンの稼ぎ頭です。
20周年を迎えた「メイプルストーリー」「アラド戦記」といった古参の2Dゲームタイトルだけでなく、モバイルでも「FIFA ONLINE」が育ってきました。実はメイプルストーリーよりアラド戦記のほうが売り上げが多いのは、意外と知られていないのかも?
一方、韓国のユーザは若いころからPCが普及していたことから、オンラインゲームに精通しており、高品質のゲームを求められる市場でもあります。2023年には「Wars of Prasia」という大規模MMOがリリースされ、原神などの他社ハイクオリティゲームに対抗しています。
いままでは2Dのゲームに強みを持ち、どちらかといえばこういう側面ではネクソンはそこまで戦わずに済んできましたが、今後はハイクオリティな3Dゲームの競争にも巻き込まれていきそうです。え?メイプルストーリー2?そんなものはない・・・
中国
中国で特に売上が大きいのは「アラド戦記」です。ゲームのハチャメチャ具合や、アジアのテイストの世界観は日本や韓国よりも中国でウケそうだと思っていましたが、想像以上。
商戦期のアップデートでは、大きな売り上げを見込みます。
日本
日本市場はそこまで強くなく、売り上げの3%。
(いろいろな意味で)過酷な「ブルーアーカイブ」が希望の星。
メイプルストーリー最大のピンチ
20周年を迎える、長寿タイトルの『メイプルストーリー』。
しかし、2013年、「メイプルストーリー」は生まれた韓国で、売上が4分の1強まで落ち込みます。
その原因は、急速に増えた職業間のバランス、装備だけでない、課金を要する追加強化や、潜在能力などの課金バランスに苦しみ、課金しては無駄に、課金しては没・・・キャラクターの強化に集中できないという要因がありました。
2014年以降、この信頼を取り戻すため、バランス調整と新内容の実装により復活しますが、復活までには2年を要しました。特に5次転職のスキル実装や新ボスのアクション性高めへのシフトが功を奏し、2020年には売上高を更新。名実ともに、ネクソンの看板タイトルに返り咲きました。IR資料を彩るのも納得です。
筆者注記・・・今までは入念に準備して、薬をがぶ飲みしてボタンをほぼ押しっぱなしだったボスは(ほぼ死ぬことはないが死んだらほぼどうしようもない)、何回かは死が許されるかわりにボスが苛烈な攻撃を仕掛けてくるようになった。
一方で、下記のようなリスクもあります。
海外では企業の不正に対するリスクがまだまだ未知数。
低確率ながら可能だと思われていた潜在能力のオプションの重複が不可能だと発覚しデモが発生したり国会で取り上げられたり。ゲーム自体が肥大化し、バグの温床となっているため、増えすぎた職業を削除する動きもみられる。
おわりに
noteのAI機能を使って某所に投下した文をリライトしていましたが、悪くないですね。特に3行要約による箇条書き。
2008年頃(小学生のころですが)、メンテ延長で焼肉パーティーでもやっているのかと言われてたりしていた(とはいえ、売上の大部分は韓国中国だから・・・)、文句を言いつつもユーザは待ってくれた。でもほんとにクソでどうしようもない運営なら、他社から運営を買い取ったサドンアタックやアラド戦記も短命で終わっていた気がする。技術的には他社と同水準であれど、面白さを作り出す力に長けているのが最大の強みではないでしょうか。
※画像は公式サイト、ならびに関連サイト等から引用しています。