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私立美術館の矜持・松岡美術館(白金台)

2022年の振り返り記事を書いています。

今回は、10月に行った、白金台にある松岡美術館。
企画展を見に行ったのですが、とてもいい美術館だったのですよ~~~

入ったときに、「えっ……ガチじゃん……」ってびっくりしたんですよ。
何と言いますか、ただ美術品を集めてそのまま展示している部屋、といったたたずまいではないのですよ。
本気で蒐集して、本気でそのための美術館建てて、誇りを持って大事に展示してる、そういう空間だった。

初代館長であり、美術館の創設者である松岡清次郎は若いころから書画骨董を愛し、約半世紀をかけて一大コレクションを築きました。
80歳を迎えるころ、「優れた美術品は一般に公開し、一人でも多くの美術を愛する人に楽しんでいただこう。学術的価値のあるものは、その道の専門家や若い学究の研究資料として利用してもらおう。そうしてこそ私のこれまでの蒐集が意義を持つのではないか」と考えるようになり、美術館の設立を決意しました。

(中略)

当館は開館以来、所蔵品のみで展示を行っています。それは、「私立美術館は美術品を蒐集した館の創立者の美に対する審美眼を、その一つひとつの美術品を通して、ご覧いただく方に訴えるべきところ」と考えた清次郎の意志によるものです。

https://www.matsuoka-museum.jp/about/

これが……これが本気の私立美術館……ッ!

国立もいい、公立もいい、企業の美術館もいい、しかし自分で蒐集した作品のために美術館をつくる……これほど熱のこもった場があろうか。

お金持ちのみなさんは、ぜひこういうところにお金を使っていただきたい。ご検討のほどよろしくお願いします。

1階が常設展示だったのですが、とても特徴的でした。あんまりこういう美術館はないのでは。

展示室1:古代オリエント美術

古代オリエント!?
古代オリエントって、古代エジプトとかですよ。ミイラとかの時代ですよ。(貧困な説明)

部屋自体は狭くて展示作品も多くはないですが、古代オリエント美術が常設展示されている私立美術館……?

ロビー:古代ギリシア・ローマ彫刻

古代ギリシア・ローマ彫刻!?
そしてとてもいい……
ここ私立美術館でしたよね……?(2回目)

展示室2・ロビー・踊り場:彫刻

でかい!!!(リンク先見てね)

そしてめちゃくちゃいい……

これが本気以外のなんだっていうのか。

野外彫刻美術館を建てたかったみたいです。なるほどそれは正義!!!
先日、彫刻の森美術館とポーラ美術館に行き、森の中にある彫刻は最高だなと思ったところ。

展示室3:古代東洋彫刻

この部屋が常設の中で一番広かったんですが、ここ!この部屋がすごかった!

立ち並ぶ、菩薩、仏陀、菩薩、仏陀、菩薩!(ガンダーラ仏教彫刻)
そしてシヴァ、クリシュナ、シヴァ、ヴィシュヌ、ラクシュミー!!(インド彫刻)
(もっとあるよ)

こんなにシヴァ神像見たことないわぁ……

ずざざざざーーっと立ち並ぶインド彫刻を、横から見たことがありますか、あれね、頭の方がちょこっと前に傾いているのね、人間から見て、見やすいようにかしらね。

いやあ、圧巻でした。

あ、企画展もよかったですよ。
モディリアーニが見たくて行ったんですが、円山応挙もあってよかった。
いい作品しかないな~~と思ったし、何より空間がとても気持ちよかった。
そういえば、監視員さんはいないとのこと。(リモートで監視)
たしかに……いないほうが、見やすいかもしれないですね。


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