心から笑ってる?スマイル10%削減案
この記事は、2024年2月9日配信のポッドキャスト番組「mikaのinner journey」のスクリプトをもとにしています。同じ内容を音声で聴きたいかたはこちらからどうぞ↓
https://podcasters.spotify.com/pod/show/mika-sudo/episodes/10-e2figdm
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最近、何人かのクライアントさんから似たようなお話を聞いたので、
今日はこのトピックにしてみました。
何のお話かというと、職場や友人関係で「ちょっと無理をさせられてしまう」っていうことなんですね。
詳細についてはぼかして話しますが、例えば、そもそも自分の仕事ではないし、自分はやりたくないので、「いやー、それはちょっと」って言っているのに、「少しだけだから!」「適当でいいから!」みたいになんだかんだでその仕事をさせられてしまう、とか、
あるいは、友人関係で、自分はその日はゆっくりしたいから家にいたいのに、「ちょっとお土産渡すだけだから」とか「家の前に出てくれるだけでいいから!」みたいに、押し切られてしまうとか。
これらは言ってしまえば、この番組でも過去に何度かお伝えしたことのある「バウンダリー、境界線」の話ですよね。自分にとってはどこからどこまでがYESなのか、どこからはNOなのかをはっきりさせる境界線。あるいは、どこからどこまでが自分の課題で、どこからが相手の課題なのかクリアにするのも境界線の話だと思うのですが、
わたしはこの10年くらい、女性たちのお話を聞いたり相談に乗ったりしているので、わかることがあって。
何かというと、こういう相談、「ちょっと押し切られてしまう」とか、言葉が悪いですが、相手にちょっとなめれがちなタイプのかた、境界線があいまいなかたって、印象が同じというか、似てるんですよね。外見、というか、外見もその要素のひとつなんですが、全体から受ける印象が、とにかく似てる。どんなところに共通点があるかというと、今回のタイトルにつながるんですが、笑顔が似てるんです。
説明が難しんですが、みなさんすごく優しくて、素敵な方々なんですよ。で、基本的に人と話すときに、ずっとニコニコしているの。話すときに笑顔っていいじゃない?って思われるかもしれませんが、何が印象的かというと、彼女たちは、悲しい話とか、辛かった話をするときも、笑顔なんですよ。
昔、ご本人の辛い体験を話しているときもニコニコしながら話すかたがいて、それがすごく違和感があったので、言ったんですよね。「悲しい話をするときは、悲しい顔をしてもいいんですよ」って。
そんなこと今まで言われたことなかったみたいなので、ふいをつかれたんでしょうね。彼女、それまでニコニコしてたのが、仮面が剥がれるようにお顔が歪んで、ポロポロって涙がこぼれて。そのとき、あー、なんかすごく、彼女の素顔はこれなんだなって、感じましたし、仮面が剥がれて、雰囲気も変わったし、より、彼女らしさが出たというか、魅力も感じました。
もっと言うと、その崩れたお顔、本当の顔を見ることができて、ようやく彼女の心に触れられた気がしました。
彼女の場合は、親に「悲しくても、笑顔でいなさい」って育てられたんですって。なので、辛くてもニコニコしていたんだけど、自分の内と外が一致していないと、ひとって苦しくなるし、その刃が内に向かうか、外に向かうかは分からないけれども、必ず誰かを傷つける。そして、周囲のひとも近寄れなかったり、ちゃんと扱われなかったりしがちだな、と、思っています。
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口角を上げると、脳が楽しいことがあったと錯覚して、実際ハッピーな気持ちになる、って言いますけど、あれは、あくまで、ひとって無意識に考えることって大体ネガティブに寄っていくので、気づいたら、口角あげるといいよ、って話で。悲しかったり、辛かったりするとき、あるいは、怒っているときに、無理に笑顔をつくれって話ではないんですよね。
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ちょっと話がずれました。最初の話に戻りますと、人に無理させられがちだったり、押し切られがちなひとは、自分なりのNOを伝えるときにもニコニコしているので、相手に伝わってなかったりするんです。そこまでNOって意思表示をしていると相手に思われていない。
とくに女性って愛想よくあれ、って社会的に求められるし、そうやって育っているので、仕方ない部分はあります。それに、やっぱり相手の気持ちを慮っているからこそ、柔らかい表情で伝えようとするわけですから、優しい方々なんですよね。
でも、「あ、これわたしのことだ」と、思ったかたがいらっしゃったら、皆さんは、笑顔を10%から20%くらい削減してもいいと思いますよ。なぜかというと、それくらい減らしてちょうど、普通に感じいいひと、になるから。
10%とかわからん、ってかたは、2-3日、自分が誰かと話すときに、「意味なく笑顔を振りまいてないか」「笑顔を過剰サービスしてないか」って、ちょっと意識してみてください。これをすると、「あれ?なんかわたしいま、なんでニコニコしてるんだろう」とか、「いや、この場面は普通に真顔で良くない?」ってことが出てきますので、そこから、ちょっと自分はここは笑顔削減しようかな、とか、考えてみていただけたらなと思います。
これやると、無愛想な人になるんじゃないかとか、嫌われるんじゃないかと心配になる方いらっしゃるんですが、大丈夫です。そもそもそういう心配をされるかたは、無愛想な人とか、なろうと思ってもなれないんで。少し笑顔を削減するくらい、全然平気です。
自分のYES/NOを相手にちゃんとわかってもらうために、そして、キツいいい方にはなりますが、相手に自分をいいように使用させないために、まずは、笑顔を少し削減するところから始めてみませんか?