忘れられない2つの嘘
がっかりした両親の顔がずっと忘れられない。
嘘をついた2つの話をしようと思う。
1つは、暗算の勉強が嫌になって答えを写したのがバレた日。
私は幼い頃、父に暗算を教えてもらっていたのだが、勉強がしたくなくて面倒になって答えを写していた。
それが何日か続いた後、テストされた。
…できない。
出来る自分を見せたくて見栄を張っていた。
呆れられたし、がっかりしていた。
ハッキリと思い出せないけれど、泣きながら謝った。
はずなのに、愚かな私はまた違う日に嘘をついた。
2つ目は、小学校で理科の工作キットの中に太めなスポイトみたいなものがあった。それを顎に当ててカールおじさんみたいなアザができた時。
転んだ、と嘘をついた。
これもなんで嘘をついたのか覚えていないのだが、説明するのが面倒くさかったのかもしれない。
そうしたら話が大きくなって、担任にも話がいってしまった。
そしてその嘘がバレた時、。
あの時の母の顔を思い出すと、申し訳なくて涙が止まらない。
いつも優しい母が私に『もう一回嘘をついたら、あなたはうちの子じゃない』と言ったのだ。
あの日から私は嘘をついていない。
困らせたかったわけじゃないのに、。
自分を守ろうとしてついた嘘がどんなに家族を傷つけたか。
手のかかる困った子供でごめんなさい。
見捨てないでいてくれてありがとう。
#家族の心のこり #ITAKOTO#田村淳