付き合うということ

私は真面目に人と付き合うと言うことをしてこなかった。そういう機会がなかったというのが正しい。この年齢でお付き合いをするというのが、自分にとってどう影響してくるのか初めて知った。真面目に誰かと恋愛することを避けてきたからか、自分がしっかり相手を好きと提示することもなかったし、相手の好きを受け入れることもあまりなかった。だからか、異性同性関わらず、わたしには遊ぶ友達が多いように感じる。

最初は割と軽い気持ちで付き合った。けどいつの日かそれは変わっていった気がする。彼は私の生活の中でかなり大きな存在に変わった。彼といる時間が増え、友達と遊ぶことが極端に減った。昔は女子会をすると、彼氏ができた友達に対して最近付き合いが悪くなったね、あなたはそうはならないでね、などの会話をしていた。典型的な例なのだろう、私もそれになってしまった。

付き合うということの縛りを私は甘くみていた。たまに1人に、フリーになりたいと思う時がある。断然その方が楽だ。親という軽い縛りはあるかもしれないが、誰とどんな遊びをしようとそれを止める人なんていない。嫌な顔をするやつなんかいない。好きの形なのかもしれないが、わたしには重く感じてしまう。

本気で好きではない、というわけではないと思う。私の性格的に、今までの生活的にその縛りが少し苦痛に感じてしまう。誰かと付き合うことが向いていないのかなとも思う。

けれど、私は彼との付き合いでとても変わった。いろんなことを学んだし、友達からも言われたがいい意味で変わったらしい。自分でも思う。ただ自分的には変わった自分が少し悲しい。私はこんなやつだったか、もっとなにか、なにかあるような気がする。今、開放感がない。
今の人であれ別の人であれ、結婚して子供ができたらもう私はフリーにはならない。平均的に30歳前後でそれがくるとして、私は後10年でそれがなくなってしまうと思うと、人生の息苦しさに気づいてしまった。

今の彼氏は好きだ。ずっと一緒にいたいと思う。会いたいと言う。誰にも渡したくないし、自分から離れてほしくない。ただ、私の彼に対しての好きの感情がだんだん所有物化してきているように感じる。彼にとって私の存在は絶対であってほしい。とても傲慢な考えだ。私だけをみてればいい。けど私は、あなただけをずっとみ続けることはしないだろう。あなたが私にとって尊敬する価値のある人間にならない限り。あなたが私の人生で1番に来ることがない限り。