WEB系のテストで利用する端末環境について普段から考えていること
0. はじめに
※この記事は、2022年の株式会社ベリサーブのアドベントカレンダーにも公開されます。
皆さん、こんにちは。そしてお久しぶりです。
M.S. こと すなかわです。
今回は、題名にもある通り、WEB系のテストで利用する端末環境について、記事を書きます。
直近3年ほどWEBサイトやスマホアプリの検証をすることが多かったため、その上で蓄えた知見をアウトプットします。
また、今回は日本国内向けアプリを主軸に置いているので、世界向けアプリを検討している方は、別のアプローチがあるかもしれないです。
1. インターネットに接続している端末を知る
インターネットに接続している端末データというのは、実はあまり多くありません。しかし、総務省が毎年公開している情報通信統計は、国が調査票を出して行っている統計データとなるため、客観的にも信用できるデータと思われます。
令和3年度の統計結果として、下記の通りになっています。
これを見ると、スマートフォン>パソコン>タブレット型端末となります。
そのため、テストする優先順位も上記順番を意識することが、2022年現在では大事になりそうです。
2. 端末ごとの環境を知る
端末種別の絞り込みができたら、端末ごとにどのような利用をされているかを考えていきます。
今回は、スマートフォンの環境の場合を例に述べていきます。
スマートフォンの場合、ざっくばらんとテストをして!と言われたら、私は端末選定の基準として下記を考えます。
OS
iOS, Android, その他
メーカー
iOS:Apple1社だけ
Android:Samsung, SONY, SHARP など
その他:Huawei, Xiaomi など(※)
画面サイズ
大きめのサイズ
真ん中くらいのサイズ
小さめのサイズ
利用できるブラウザ(WEBサイトでは重要)
iOS:Safari, Chrome など
Android:Chrome, メーカー独自のブラウザ など
ただ、これらの客観的なデータがどれ?と言われると国も統計を取っていないです。
そこで登場するサイトがStatcounterになります。
Statcounter とは?
Statcounter とは、1500万以上のサイトの50億ページに対するアクセスログを1カ月ごとに集計して、アクセスしている端末情報を提供しているサイトです。無料で利用できるサイトとして、私も端末選定で困ったらまず見るサイトです。
参考:Statcounter のAbout ページ
下記のような設定画面で、自分が調べてみたいアクセスログの絞り込みを行うことができます。
試しに、日本国内のスマートフォンベンダーを調べると下記のように出てきます。
圧倒的に、Apple が多い= iPhone が多い ことはわかり、皆さんの体感通りだと思います。
では、Android ユーザーはどうかと見ると、Sony > Samsung という順番となっているとわかります。
つまり、最近のトレンドを追うと、iPhone, Sony(Xperia), Samsung(Galaxy)は、端末選定として入れておいた方がいいのではと考えています。
また、Huawei や Xiaomi のような中国メーカーのスマートフォンも日本ではシェアが高めであることが、日本の特徴です。
このように、まずは潜在的なユーザーの環境をある程度把握することができます。
3. その上で自分たちのWEBサイトやアプリのユーザーを知る
上記のような潜在的なユーザーを把握した上で、自分たちの製品がどのような端末で利用されているのかを把握しに行きます。
一番有名なのは、GoogleAnalytics です。GoogleAnalytics の設定や利用方法は、様々なサイトで紹介されているので、ここでは割愛します。
その中で重要なことは、全部の端末でテストをしようとするとコストも時間もかかるので、潜在的なユーザーとの比較をして検討するとよいと考えています。
4. まとめ
以上のように、WEB系のテストで利用する端末の選定に対して、普段考えていることを述べてきました。
端末選定は、ちゃんと考えられていませんが、スマートフォンのカメラや画面の表示を見る中でかなり重要な要素となります。
この記事を読んで、少しでも皆さんのお役に立てる情報があれば幸いです。
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