JSTQB Adovanced Level Test Analyst の勉強に関して
お久しぶりです。M.S. ことすなかわです。
今回は、02月12日にあったJSTQB Adovanced Level Test Analyst の試験に合格したので、その時の勉強方法をまとめておきます。
JSTQB Advanced Level Test Analyst(以降、JSTQB ALTA)とは?
JSTQB ALTAとは、「ソフトウェア開発サイクルの中で、ソフトウェアテストを設計できる能力があることを証明する」試験となっており、国際資格であるISTQB CTAL-TA と同等のスキルを有することを証明してもらえる資格です。
日本では、毎年02月に実施しており、過去3回の合格率の平均は、20.96%ほどの合格率の試験となっております。
ただし、今回よりシラバスの分量が減り、試験時間も180分 → 120分に短縮となりました。
前回のシラバスとの比較に関しては、Tsuyoshi Yumotoさんが下記ブログ記事の中でまとめておりますので、ご覧いただければと思います。
勉強方法に関して
JSTQB の場合、試験範囲は各資格のシラバスが公開されているため、シラバスの内容を理解することが重要となります。
実際にJSTQB ALTA のシラバスの見出しを覗くと下記の内容を学ぶことがわかります。
1.テストプロセスにおけるテストアナリストのタスク(P.11 - 23、150分)
2.リスクベースドテストにおけるテストアナリストのタスク(P.24 - 28、60分)
3.テスト技法(P.29 - 51、630分)
4.ソフトウェア品質特性のテスト(P.52 - 60、180分)
5.レビュー(P.62 - 65、120分)
6.テストツールおよび自動化(P.67 - 70、90分)
カッコ内に記載しているのは実際のシラバスのページと標準勉強時間です。
こちらを見てもお分かりの通り、「テスト技法」「ソフトウェア品質特性のテスト」の章にページ数も標準勉強時間の設定も比重が多くなっています。
つまり、テスト設計を行うために、いかに知識習得+アウトプットを行うかが、合格に向けて重要ではないかと考え、勉強をすることにしました。
では、実際に知識習得とアウトプットをどのように行ったかを紹介します。
知識習得
・シラバスを読み込む
2021年10月 ~ 2022年02月の試験直前までに、計5回シラバスを読みました。ただし、5回とも同じように読んだかというとそうではありません。
1回目
流し読み。シラバス内に書かれている内容をざっと理解することに集中しました。
2~3回目
三色ボールペンを使って、読み込みます。
その時に、赤字は超重要、青字は割と重要、緑字は疑問が残ったり、調べたいと思った内容といった感じで線を引きました。そして、緑字の内容を調べてシラバスに書き込んだりしました。
4~5回目
アウトプットに絡めながら使用しますので、アウトプットの章で説明します。
アウトプット(問題演習)
JSTQBのAdvanced Level において最もハードルが高いのは、やはりアウトプットするための課題が希薄なことだと思われます。
私の場合、下記の3点を使用しました。
・ISTQB CTAL Test Analyst のサンプル問題
※原文は英語なので、DeepLで和訳をした問題を使いました。
解答は、英語の勉強のために原文のまま使いました。
・JSTQB Advanced Level Test Analyst 非公式問題集
※現在は発売がないようです
・ソフトウェアテスト技法練習帳
アウトプットの順番
1. 「テスト技法」の配点が高いと予想されたので、テスト技法をアウトプットするために、「ソフトウェア技法練習帳」の問題をまずは解きました。
解説の中で、それぞれのテスト技法が使われるシーンの解説なども載っているので、シラバスの内容で理解しづらかったところは、この本を使うとよいと思われます。
特に、デシジョンテーブルや状態遷移図のパートの解説は、結構詳しいので、普段からテスト設計やテストケース作成をしている私も知らなかった内容がありました。
2. JSTQBの非公式問題集とサンプル問題は、全部でそれぞれ2回解きました。
1回目は、問題に慣れるために、時間を気にせずに問題を解きました。
この後が重要で、問題を解いたら絶対に間違っている問題があるので、間違っていたところの知識の周辺は、シラバスに戻って熟読。さらに、間違っていたところがあると、シラバスに分かるように赤ボールペンで囲っておきました。
2回目は、試験直前の週末に本番と同じ時間で問題を解いてました。復習の時は、シラバスに戻って、間違っていたところを再度読み込みました。
上記のように、知識習得とアウトプットの練習を繰り返しました。
実際に試験を受けてみて
本番の試験を受けて、一番役に立った教材は、ISTQBのサンプル問題が一番役に立ちました。
JSTQBは、Foundation Level もそうなんですが、開発の状況に応じた臨機応変さを試験を通して求められていると思います。
例えば、視覚障碍者向けにも利用されるサイトのデザインに関して、テスト担当者として、最も適切な活動はどれか?という問題が出ました。
「視覚障碍者がテストに参加してもらう」「プロトタイプを視覚障碍者にレビューしてもらう」という選択肢があった場合、答えは「プロトタイプを視覚障碍者にレビューしてもらう」が答えとなります。
このように、昨今求められているシフトレフトやアジャイル開発におけるテスト担当者としてのマインドを持っていれば、回答はしやすい問題もありますので、受験する際にはソフトウェアテストの周辺知識もつけておかれた方がよいと感じました。
最後に
今回は、JSTQB ALTA のテストの試験勉強をまとめました。
今回のテストを通して、テスト設計者として一定のスキルがあると保証されたと同時に、今後の業務や活動を遂行する中でも、この資格に恥じぬ活躍ができるように頑張っていこうと思います!
では、また!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?