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英国人が英語を話せない

英国は英語が主要言語の国。当たり前だけど、英語のネーティブスピーカーだらけです。
イギリス英語に誇りを持っている人も多いです。

なので私は、オーストラリアに滞在するまで英国系の人達は全て英語が流暢と思っていた。

ただこれは事実と異なる。

“英国人が英語を話せない” そんな場面によく遭遇した。

どういう事かといえば、話そうとすると詰まってしまう。緊張して言葉が出てこなくなったり、ある人は話そうとすると吃ったりする。
自分の話す事で何か言われないかと、意見を求められると声が小さくなり聞き取ってもらえない。

そんな人がよくいる。

なんか口下手な日本人の特徴とかぶっています。

私自身、英国系オーストラリア人と授業でグループワークした事があります。
殆ど話さなくて、意見を聞くとどんどん声が小さくなるしコミュニケーション出来ない人でした。しかも、言い直しがすごく多い。ちょっと砕けた言い方をしてしまったと思えば言葉遣いを変える。そして視線が泳ぐとかそんな感じ。

その人は先生に、授業中聞かれると緊張して吃ります。声も小さめで聞き取りにくいから、大きくするように指示されると最初は大きいけどだんだん小さくなっていく。姿勢も悪いので響きも悪いです。

先生がある日、

「親が英語の発音とか、文法とか厳しかったのか?どこの出身だ?とききました。」

すると、親がバリバリのイギリス人で発音や話し方。そして細かい文法エラーに厳しかったとの事でした。

やっぱりそうか。そんな生徒は大体そうだな、と先生が一言。

細かい事ばかり人にどう思われるか気にし過ぎてしまうと、イギリス人でさえも英語が話せなくなるんです。

英語環境の家庭でもそう。緊張して、身近にいる人の反応を気にしているんですね。

先生曰く、イギリス人で人前だとさっぱり喋れない吃ってしまうとかは、厳格なマナーに厳しいイギリス英語を重んじている家庭の子供ではたまに見られるとのことでした。そんな生徒は珍しくないとの事…。

皆さん、ローワン・アトキンソンというコメディアンも俳優もこなす有名人を知っていますか?
「Mr.ビーン」や「ジョニー・イングリッシュ」で知られています。
彼の家庭も、厳格で話し方に厳しく人前では全く話せないし吃ってしまっていたとインタビューで語っています。
周りを気にし過ぎていて、酷いコミュ障になっていたとの事。今の彼からは信じられませんよね。
このままではヤバい、自分を変えなくてはと思い始めたのが演劇。そして、お笑いを混ぜた脚本を書くようにもなり今の彼がいる訳です。

自分の性格や考え方を変える努力を意識的に行うまで、他人と話すのが大変だったようです。

英語の高度な文法や単語、そして表現を知っていようとも、考え方や心の問題から最も簡単に英語が話せなくなってしまう。

英国は、英語にこだわる人があまりにも細かしく子供に英語について指摘するので話せなくなる人も一定数いるんです。

英語発祥の地でもそうなんですよ。

私たちが住む国日本は、日本語が主要言語です。最初から、慣れていない言語なのに細かしいことばかり気にしたらどうなるか分かるでしょう。
英語が話せない英国人以上に話せない。私から言わせれば、全く会話できない人が出来上がるのは目に見えています。それが今の結果。気負い過ぎです…。

日本語だって、ずっと監視されていちいち細かい事を指摘され文句言われたら黙ってる方がいいみたいになる人もいるでしょう。場慣れしてなくちゃ母国語でもコミュ障になる。そういう事です。

細かい間違いをやけに気にし修正されたり、そんな事を繰り返されそれに気を揉み過ぎればどんな言語でも話せなくなります。

英語と日本語はかなり違う言語。英語を完全に話す事ができる前に、細かい指摘ばかりされれば全く話せない人が出来上がる。
使いながら、慣れることなんて到底できません。

それは、英語が使えない人が多い原因の中でもかなり問題視すべき事です。

英国人が英語を話せないなら、日本人が英語話せないのなんて当然でしょうという話でした。

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