22. 彼が携帯を忘れていった話 4
彼が私の家に携帯電話を忘れて帰ったことがあった。
携帯のメールを見たら女性と二人で会っていたことが分かり、思い詰めた私はその女性に直接メールをしてしまって後悔した・・・続きの話。
もう彼は会ってくれないだろうと思ったし、私からしれっと連絡してみる気も起きなかった。
もうこのまま別れて二度と会わないもかもなと思った。
けど
10日後。
彼からメールが来た。
メールの文面は、彼特有のスタイルで、あるYouTubeの動画のURLが貼ってあるだけのものだった。
その動画を見てみたけど、彼が何を言いたいのかはよか分からなかった。
彼の方からメールをしてくるのはこれが初めてだった。
悩んで疲れていた私は彼からの謎かけみたいなメールについて考える余裕がなくて、彼に「どういう意味?私のこと、好きですか?嫌いですか?メールをくれたということは、これからも付き合い続けたいと思っているということですか?」と返信した。
その直後、彼から着信が来て、話した。
「そんな、好きとか嫌いとか分かりませんよ。とにかく、また会えますから」
と言われた。
私がNさんにメールしたことについては、彼は触れなかったけど、知ってるような気がした。
私からは触れる勇気がなくて、結局この話を彼とすることはなかった。
そんなわけで、一旦は私は、自業自得で彼とはもう会えないと覚悟を決めたけど、絶対ないと思っていた彼からの連絡で、また付き合いは続くことになった。
複雑な心境だったけど、まだ未練たっぷりだった私は、彼と付き合い続ける事をあっさり選んでしまった。
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