24. 彼のノートパソコン

彼と旅行に行った。
私の車で行くから、一緒に乗って行ってくれるならガソリン代や高速代、宿泊費は要らないよ、と言ったら、仕事の休みを取って一緒に来てくれた。

彼はとても上機嫌だった。
見たことないくらい楽しそうだった。

ホテルに泊まった夜、ノートパソコンを閉じずにそのままで彼は寝落ちしてしまった。
今までなら絶対にノートパソコンは閉じてパスワードを入れないと開けない状態にするはずだった。

私は彼がグーグー寝ている横で、パソコンを見た。
彼の好きなSNSが表示されていた。
SNSの中のメッセージを覗いた。

彼にやたら取り入っていたNさんに、私がメールしてしまった出来事は、その時点でもう1年前くらいのことになっていた。
彼のSNSの中のメッセージを開くと、Nさんからのメッセージが沢山あった。
遡って見て行った。

私が、Nさんにメールしたことは、はっきり彼にコピペで伝えられていた。
でも彼はそれに対してなんのコメントもしていなかった。
私は、やっぱりな、と思った。

それでもその後Nさんは、何度も何度も、月一レベルで、彼に会いたい、一緒に飲もうと誘うメールをしていた。

彼は、私が見た限り、のらりくらり、音信不通にしたりして断っているように見えた。
でも、彼女がいるからダメです、みたいにキッパリ断る、ということはしていなかった。
あくまでも、都合が悪いからとか、音信不通にするとかで、スルーしていた。

でも、そのうちの何度かは、二人で会ったようだった。

今考えたら、彼に、Nさんと2人で会ったんでしょ、なんで?どうして?と追及しても良かったと思う。
でも、この時点で私たちの関係は、そんな対等なものじゃなかった。
もし私が追及すれば、彼は逃げるだろう。
真正面からお互い感情をぶつけて、話して、より良い関係を築く、みたいなまともな関係を作るのはもうすでに無理だったと思う。
いや、最初から無理だったし、そんなふうに最初から私が彼に感情を伝えられるくらいなら、こんなふうに私が苦しむことはなかったのだし。

彼は私のことはどうでもよかったのだ。
いなくなったらそれなりに寂しいけど、自分の弱みを見せるくらいなら、もう会えなくてもいいと思ってたんだと思う。
その程度の相手。
代わりにNさんがいい感じになってきたら、じわじわと乗り換えるんだと思う。
そんな感じ。

でも、彼はその旅行中、私が言ったガソリン代や高速代は払ってくれなかったけど、食事代は全額出してくれた。
驚いた。

だって、彼は酒代も飲み代も、全部私に払わせていたんだから。

でも、彼なりに私と対等でいたいと思ってくれているのかなとは思った。

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