靄
自分のことを好きだ、と言える人がどのくらい言えるだろうか。私がこの言葉を発せられるかどうかは、日によって、時間によって変わる。今はどうなのかというと、言えない。家族でカオスな喧嘩をして、それを引きずって夜をアプリの閲覧に費やした今は、言えない。中途半端に嫌な夜を過ごしたくなくて、カップラーメンもデザートも深夜にたべた。冷蔵庫のドアを開ける時、本当にこれでいいのかと、躊躇したが、この靄を少しでも精算したくて。精算、という言葉が合ってないような気もするけれど、食べることで、自分のダメなことをすることで、なにかを精算できるのではないと思ったのである。明日はいい日にする、今よくない背徳感のある夜をすごすことで明日とのコントラストを作りたかったのだ。自分にしか分からないであろうこの感覚。だれかに理解されることがあるのだろうか。