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琥珀

案外自分のことはよく分からないもので。

私の中にはたくさんのわたしがいる。

不安気にささやいたり
綺麗に見せようときりきりと悲鳴をあげたり
あなたの為なのよ、と言いながら

べっとりとまとわりついてきたり。

私の役割はこのわたしたちが暴走しないように気をつけながら、この世の中をもって遊んであげること。

そして恐怖や失敗から生まれたわたしをだきしめながら、上ではなく自分の信じた前に向かって進むこと。

社名を考えていた。

美しいものがいいな、とか、口馴染みがいいものはどれかな、とか。

でも先代の偉人達は立派なもので、そんなものは溢れかえっている。

最後に立ち返ったのは誇りと戒め。

家族がくれた愛情と、自分が進んできた道

限りなく透明な愛情と
私が掲げる美しいと感じる世界

そしてわたしはとってもせっかちだから、時間をかけないと創れないものがあることを忘れないように名前に込めた。

たくさんの力を借りながら
誕生に向かって成長している

あなたは1人ではないし
1人だとしてもこの世界は美しい

そうして涙の色を醸成した先に、黄金色を湛えていたい。

こうして生まれるものも、1つのわたしだから。




お気持ちとっても嬉しいです!