年少からヤマハ音楽教室に通わせた感想
タイトルそのままの内容です。
はじめに
我が家は長女を年少の「おんがくなかよし」からヤマハ音楽教室に通わせました。年長の年末に受ける基礎グレード(幼児科クラスの修了試験)も合格し、あとは発表会を残すのみという状況です。
・『おんがくなかよし(年少クラス)』から通わせようか悩んでいる
・幼児科に入れるか悩んでいる
そんな親御さんの参考になる記事になればと思い、ただの個人の感想ですが記事にしようと思います。
ヤマハ音楽教室のコースについての説明は公式ページを見てね。
https://www.yamaha-ongaku.com/music-school/musical_education.html
結論から申し上げると、長女の場合は通わせてよかったなと思っています。そして5月からは小学生のジュニア総合コースに進む予定です。
ただし、親はそれなりに大変だったし、これからも大変かもな、とは思っています……。
子ども本人の性格や家庭の状況にも合う合わないは左右されるので、我が家の状況を軽く説明します。
<長女>
真面目。親の言うことは半分も聞いていないが先生の言うことなら守る。向上心はあるものの失敗することを極端に恐れる性格。「できない」と少しでも思うととたんに諦めてしまう。「はじめて」「予想外」のことが苦手。読み書きが得意。座ってドリルに取り組むなども3歳からよくできた。負けず嫌い。まわりを気にする。
<家庭状況>
入会当時は母父長女と猫2匹の3人2匹家族。長女が1歳の年のクリスマスで祖母に電子ピアノ(ヤマハ クラビノーバ CLPシリーズ)を買ってもらった。母(この記事の著者)は4歳から中3までピアノを習ったけどサボりだったので上達しなかった経験あり。父は未経験。
ヤマハ音楽教室は2月~4月ごろに無料体験会を行い、5月から本格スタートの教室が多いと思いますので、まず気になる方は無料体験を受けることをおすすめします。
それ以前に合う合わないを検討したい、という方に読み進めてもらえたらいいかも。長くなるかも。私の文章ってくどいのよ。
ヤマハ音楽教室に臨む時に求められる姿勢
ちょっと疲れたから砕けた文体にするね。どうもこのヤマハ音楽教室には親子に求められる姿勢というものがあるなと感じている。
<子ども>
先生の話しを聞こうとする姿勢。音楽を楽しもうとする気持ち。
<親>
子どもを褒めちぎる姿勢。子どもを楽しませようと誘導する気持ち。親自身が子ども以上に音楽を楽しもうとする姿勢。家でも練習できる環境を整える経済力。行動力。練習しない子どもに耐える胆力。どこまで上達してほしいかを考える想像力。
・・・って感じ。親のほうが求められてる!だから子どもも頑張らないとだけどその倍は親ががんばらないといけない。だって子どもをノリノリにさせるには親がノリノリになって見せないといけなくてさ。親がシラーって感じだと子どもも白けるじゃない?
そうそう。ヤマハ音楽教室って未就学児のクラスだと親同伴ですよ。
「子どもを教室にあずけてその間にカフェしよ~♪」
なんてのは叶いません。そんなイメージの方は別の教室をおすすめします。私はそのイメージを持って無料体験会にいき先生に「親子一緒ですよ~♪」と言われてガーンとショックを受け別の教室にしようかな…という考えが脳裏をのぎったものの子ども本人に「通いたい」と言われ「う、うん…!がんばろーね…!><」と涙を流した人です。
親同伴だから、親がノリノリで参加する姿勢でやるし、子どもと一緒に弾いたりすることもある。未経験の方だと年長あたりでつれーになるかも。
あとやっぱりグループレッスンなので、ほかの参加者に迷惑をかけない程度には子ども自身の自制心は求められると思っといたほうがいいかも。
エレクトーンやピアノを乱暴に扱わない。勝手に弾いたりしない。蹴らない殴らない。教室に関係ない大声を出さない。
たまーに癇癪をおこしてしまう程度であれば、「ちょっと教室の外でクールダウンして、また戻ってきてね」という対応ができると思うけど、毎回やずっとだと教室としての参加が成り立ち辛い。
「自分の弾きたいようにやりたい!」
「自分の弾きたいタイミングで弾きたい!」
という気持ちが強い子だとヤマハのグループレッスンは合わないかもしれない……。
年少の『おんがくなかよし』は通わなくてもよかったかもなぁ
こう書くと教室に失礼かもだけど、うちの子には年少の『おんがくなかよし』クラスが合わなかった。だってうちの子、「ピアノを弾きたい、弾けるようになりたい」というモチベーションで入会したのに『おんがくなかよし』は全然弾かない。ドレミも弾かない。歌う、おどる、リズム楽器を鳴らす、たまーにエレクトーンをバーンと叩く。そんな感じ。エレクトーンは半分以上閉じたまんまでしたね。
んでうちの子、「自由におどりましょ~♪」みたいのが苦手。決められたダンスなら覚えてがんばるけど、そのうえノリまで求められるともうやる気しおしお。教室が5月にはじまって6月が終わるぐらいまで教室中ずーーーーーっと私に抱き着いてて教室に参加しませんでした。
「わたしはコアラの子どもと来たのかな?」
そんな日々でしたが、ぐずったり大声だしたり蹴ったり暴れたり部屋を飛び出したりということはなかったので、忍耐強く教室に居座りつづけた結果、7月からはなんとか教室にのれるようになりました。でもやっぱり最後までノリが悪いコアラの子どもでした。
幼児科からやっと本格的に弾く練習
年中から幼児科に進む、という前に「幼児科へ進むご家庭の保護者向け講座」というのがあってそれに参加した。
まーーーすごかった。なにが?勢いかな……。
「お子さんの能力はご両親のがんばりにかかっています!!!」
という話が多方面から1時間かけて語られる会かな……。
でも講師の先生のイメージしてる子どもたちの将来像が「スペシャリストになれるレベルのピアニスト」だから、うちはそこまでは……ねぇ……?と、圧に負ける親になってしまった。
ただやはり長年積み上げてきたヤマハメソッドで指導してくれるというのは好印象で、音楽の基礎感覚を身に着けることができれば大きくなってからも音楽を趣味として楽しむこともできるし、児童科まで進んでグレード6級までがんばれば保育士とか職業としてピアノを使うこともできるというのも魅力的(講師の先生はヤマハのグレード6級からは履歴書に書くこともできると言ってたけど裏どりはしてない)。
うちは本人も続けたいという意思もあり、幼児科に進むことを決めました。
余裕しゃくしゃく、幼児科一年目
幼児科1年目はピアノ(エレクトーン)と向き合うための基礎の基礎をなんども反復練習、という感じ。
姿勢、指の形、音の高低感覚、ドレミファソの位置感覚、などなど
課題になる曲もまだやさしいので子どもたちも「できた!」という成功体験をどんどん積んでいける。親もまだまだ余裕で経験者なら初見で弾いて子どもに「おかあさんすごーいっ」と言ってもらえる曲。
ただヤマハのオリジナル曲が多いので「知ってる曲しか絶対やりたくない」「こんな曲やりたくない」という気持ちが強い子だと苦労するかも。うちも中だるみした時期はヤマハの曲をやらずに保育園で歌う曲(チューリップとかきらきら星とか)ばかり練習する時期があった。でも先生に相談したらあるあるらしくて、ピアノから離れず楽しく弾くことが大切と助言してもらった。
ほんとはねー先生のピアノのまわりに集まってみんなで声を合わせて歌ったりして楽しくわいわいできるのがグループレッスンの強みというか、楽しみなんだけど。残念ながらこの年から新型コロナウイルスが流行してしまい、そういった教室運営ができなくなってしまった。なので教室内の友だち同士で親睦を深める機会を失ってしまい、名前しかわかんない状況……なのは私がモジモジ陰キャだからかもしれん(ごめん娘)。
難しくなってきた、幼児科2年目
2年目からは両手の曲もどんどん増えてきて、家で練習することの重要性がすごい上がる。練習してないとレッスンで弾けず子どもが「もうイヤー」な状態になり体幹はくにゃくにゃとタコのよう、しがみつくさまはおんがくなかよしの頃に見たコアラのよう、怒りに逆切れし頭突きするさまはズガイドスのよう……と、子どもの「できないよぉ><」と向き合うことになるのが2年目だった。
でも家で毎日練習させるって大変よ。子も大変だけど子のモチベーションを上げるために手を変え品を変える親も大変。子は「聞いてー!」「どうだったー?」と言ってくれても下の子のぐずり対応してたり料理とかしてると「あ…うんよかったんちゃうかな?さっきよりめっちゃいいよほんと」とへへっと苦笑いしがらいうセリフしかでてこない。
正直、この時期が一番親子で衝突した。「もう帰るか?(怒」「辞めたいんか?(怒」詰め寄ったことも一度や二度ではない。でも彼女は頑として首を縦には振らなかった。
芯が強い彼女は、「やるもん」と言い、やらない。
ヽ(・ω・)/ズコー
ただ練習したらしただけ上達するし、レッスンでも自信満々で弾いてミニ発表会で成功すると本当に誇らしげだから。がんばったらがんばっただけ結果がでるって意味ではすごく良い習い事だと思う(プロを目指すレベルは知らん)。
あと突然「右手はお父さんお母さんに弾いてもらいましょう!」みたいなターンがやってくるのでそろそろ親もコソ練(子が保育園に行っている間にコソっと隠れて練習すること)したり堂々練(子の前で堂々と練習して「親やって練習してるぞ~ほら弾きたくなるやろ~」作戦をすること)したりする必要がでてくる時期。初見だとトチるぐらいの課題曲。
音感も良くなり、簡単な曲はすぐ弾けるようになった。
幼児科の1年目の最初のころには想像できないぐらい弾けるようになった長女。和音を聞いて音をあてたりする音感も育ってきたし、それに伴って歌も上手になった(ヤマハを始める前は音程めたくそな歌い方を元気よくしてくれるものだから、微妙に相対音感のある私は気持ちわるくなっちゃってめまいに苦しむほどだったから正直コレがすごくたすかる)。保育園で失敗しちゃった……と思うできごとがあっても「わたしはピアノが弾ける」という自信が彼女の芯の強さにもつながっている気がする。
園から小学校にあがるにあたって、40分間椅子に座って先生の話を聞く、というのが難所になるという「本人の小1の壁」もあると聞くけども。ヤマハ音楽教室で50分以上集中してピアノにとりくみ先生の話を聞いて、ちょっと乗り遅れた時は周りのみんなの様子を見て。ということを経験してきたので、そこは大丈夫なんじゃないかなという安心感もできた。
「出来る」が彼女の人生を支えるように
10年前よりも自己肯定感という言葉が一般化したように思える。ピアノを習い事にして技術を身に着けるということは親も子も大変ではあるけども、練習を重ねて上達するという一連のことはまさに自己肯定感を支える成功体験になっているんじゃないかと期待している。
長女は私の幼児期よりも賢く育っているが、苦手なことも多い。見通しが立てれないことは特に苦手だ。でもピアノには楽譜という道しるべがある。練習するという手立てがある。そういう面でも長女には合っていたのかもしれない。
不器用な彼女にとって、ピアノが人生を支える武器になれば。