朝焼けと紅茶
休みの前の日。
一週間の疲れで20時くらいにリビングで眠ってしまう。
夜中に目が覚めると、シーンと静まった家。
もうみんな寝たのか。
そんなときはジグソーパズルしながら何度も観た邦画を観る。
時間を忘れて没頭する。
机の上には紅茶とお土産にもらったチョコ。
誰にも邪魔されない私だけの時間。
好きだけを詰め込んだご褒美のような時間。
ふと窓の外を見ると空が白んでいて小さな鳥がパタパタと飛んでいく。
熱い紅茶を淹れ直して、ベランダに出る。
頭の上はまだ濃い青だけど向こうの方がオレンジ色に染まってる。
紅茶の香りが漂って、胸がキューっとなった。
夜を明かしたら最後にご褒美の景色が見られた。