いきるってワンダーランド
いちばん小さい頃の記憶は、4~5歳。
イスにぽつんと座り朝ごはんのポテトサラダに入ったたまねぎの辛みと格闘しながら、テレビの後ろに机の下に…がしがし掃除機をかけて動き回る母。
同じ空間なのに「動」と「静」が明確で母親が違う空間にいるのでは?と違和感を感じた。色々考えこむ性格すでに発動。
無邪気な末っ子にはなれず、引っ込み思案で人の顔色をうかがう人見知りは10代なかばあたりでようやく周りからは「明るく楽しい子」に見えるスキルを習得。学習を始めた。察する能力は高いようで早い段階でコミュニティに溶け込む術を覚えたけれど、スキルを発動しつづけるとHPを消耗するわけで…
Aちゃんといるときの自分とBちゃんといるとき、Cちゃんたちと過ごすときも自分なんだけど見せている顔は違くて…付き合った人にも何考えているか分からないと言われだす。今思い返すととても納得。ザコシショウ。
コミュ力高い人を見よう見まねで学習した結果、外見は取り繕えた。
次は外見と内面のちぐはぐさが自分で気になるようになった。「わたし何もない。空っぽだ」の呪い発動。これやっかい。強力。
呪いは解けなくても人はみな平等に年をとる。
社会人になり…いわゆる適齢期になり… よく聞く『自然と出会ってなんとなく結婚する流れに』 『意識してなかったけど気付いたらこうだった』 という恋愛あるある話は自分にとって都市伝説。んな訳あるかい!なんだそれ。何をどうしたら私も都市伝説の一員になれるんや。と輩化。好きな色はショッキングピンクなどとにかくパキッと原色系。いわゆる病みを頻発させこじらせ村の住民票ゲットです。絶望しかない。消えたい。など。自分を肯定したくて必死だったんでしょう… 目を向ける方向を間違えていてとにかく失敗していましたね。
そして今。長年の呪いも効果が薄まり(老朽化)目に優しいパステル色を求めるようになり(老化)、自分軸の大切さを実感しだした(真理)。ようやく知ったことは「多くの人は人生の意味なんて考えてない」という事実。…目から鱗零れ落ちまくり。そして浮かんだ気持ちは「え…なんか私も余計なこと考えずただただ人生を楽しみたい」うん十年かけて出た欲望は「人生を楽しみたい」シンプル。ミスチルも言ってた。探してたものはこんなシンプルなものだったんだ。て。ほんとそれ。
今後の生活を楽しんで、過去の失敗も受け止め浄化して「嫌いな人のことを考えるほど人生暇じゃない」「考えてもどうにもならないことは考えない」とかすきな言葉を集めてその時々で必要な言葉をお守りにしていきていく。…え、なにそれ楽しそう。自分に都合のいい人生って最高。自分の機嫌は自分でとろう。そう言い聞かせる日々。
最終目標は自分がおばあちゃんになった時、生真面目すぎて溺れそうになってる子に「大丈夫!いきるってワンダーランドよ。」って言ってニコッと笑いたい。良くないですか?とつぜんルー語みたいなことを言い出すおばあちゃん。かわいいなぁ~。楽しみだなぁ~。