映画「ユナイテッド93」
今日9月11日は、2001年にアメリカ同時多発テロ事件が起こった日です。
当時まだ子供でしたが、子供ながらにニュースで流れる映像に震えたのを覚えています。
その『9.11事件』について、より考えるきっかけとなった映画があります。
「ユナイテッド93」。
この映画は実際にこの同時多発テロ事件の時にハイジャックされた飛行機であるユナイテッド航空93便の離陸から墜落までの機内の様子や、地上の航空関係者たちのやりとりを描いた映画となっています。
私がこの映画を初めて観たのは、専門学校の視覚伝達論という授業の中でした。正直言って、視覚伝達に関わる内容よりも実際に起こったこのテロの凄惨さに、ひどく胸が締め付けられた記憶です。
日本に住んでいると、ニュースで流れている内容が他人事に思えてしまう瞬間があります。銃撃事件やテロ事件というのは、どうしても身近なこととしてイメージがしにくい。これはありがたいことだと思います。が、その反面、いわゆる平和ボケなのではないかと思えることもあります。
この映画を見たときの私の感想はまさにそれでした。
ニュースの中の出来事というのは、時として映画やドラマの中の出来事に思えてしまうことがあります。しかしこの映画は、同じ映像という世界でありながら、あまりにもリアルに、凄惨すぎる現実を突き付けてくるのです。
これは9.11に限らないことですが、「見たくない人は見なくていい」というのはその通りだと思います。でも知っておくべきことはたくさんあるとも思います。
私はたまたま授業でこの映画を見ました。
事前に9.11事件の内容であることの説明や、事実をもとにした内容であることの説明を受け、それでも現実を受け止められたかと問われれば難しかったとしか言えません。
この日一緒に視聴したのは7人。全員が嗚咽をこぼし涙を流し、それでも観なければならないと最後まで視聴しました。
繰り返し観たい映画とは言えません。
それでも可能なら、人生の中で一度は観てほしい映画だ、と思います。
2977人が死亡、25000人以上が負傷。
他国で起こったことだから知らなくていいとは、思えません。
どうかすべての人に安らぎが訪れますように。
そう祈りながら、今日という日に思いを馳せて。