山中伸弥先生から学んだ自分が進む道に迷った時の「VW」
先日、収録に参加したNHKアカデミアの第1回目のゲスト山中伸弥先生の回が、放送に先立ってオンラインで公開されたので、私が山中先生のお話を聞いて「ハッと」思わされたことについて書きたいと思います。
山中伸弥先生と言えば、iPS細胞でノーベル賞を受賞したことで知られていますが、そこに至るまでの道のりについては、あまり知りませんでした。それもあって、今回の収録は目から鱗の話がたくさんありました。
元気だったお父様が怪我の手術のために輸血をしたことがきっかけで肝臓を悪くして、入退院を繰り返した後、先生が学生時代に亡くなってしまうという経験をされ、そのことがきっかけで医師を目指した山中先生。
しかし、医師の道は甘くなかったようで、手先が器用でなかった山中先生は外科医を辞める選択をし、研究の方に進む選択をしたそうです。ご本人は逃げ出したというような表現をされていました。
日本で研究者として数年過ごした後、アメリカ・サンフランシスコの研究所に渡った山中先生。そこでの恩師から授けられた言葉が、山中先生の人生を変えることになったそうです。
研究者として成功する秘訣は「VW」
VW=VisionとWork Hardの省略
Work Hard=一生懸命に働く
これは、日本人であれば割と簡単なことなのかなと思います。
もう一つのVIsion。
山中先生の場合はサンフランシスコで研究の日々に忙殺されて頭の中から消えていたという大切なことです。私も山中先生と同じく、日々に忙殺されたり、他人と比較したり、世間体を気にしたりして、Visionについて忘れていたなとハッと思わされました。
Vision=何のために今の仕事についたのか?自分が成し遂げたいことは何か?というようなことです
(山中先生の場合は、生命の謎を解明して現在は直せない病気や怪我を将来治したい、ということだったそうです)
私は最近、転職しようかどうか考えることが多かったのですが、山中先生のお話を聞いて、原点は何かを考えさせられました。
私にとってのVision。
なぜ、映画業界を目指して、今も働いているのか、ということにつながる話です。
高校や大学時代は音楽ライターになりたいと思っていた私。しかし、音楽について文章で表現するのは難しいなと気づき始めた頃、就職活動も恋愛も上手くいかず、当時の自分としては絶望するような日々が続いていました。
そんな中で観た映画が原一男監督の『極私的エロス』と『ゆきゆきて 神軍』でした。どちらも相当ぶっ飛んだドキュメンタリーで、これを観ていたら、自分が悩んでいることとかどうでも良くなってしまって、映画ってスゴイ!と思ったのです。
映画を観ている2時間とかって、その世界に入り込んでしまってすっかりと日常を忘れてしまうんですよね。この時間が誰かを幸せにしたり、元気にさせたり、自分では経験できないようなことを学べたりすることが出来るのであれば、私はそのお手伝いをするような仕事をしたい!と思い込んでしまったのがきっかけです。
私のVisionは映画やドラマなどの芸術を通じて、誰かを束の間でも幸せにしたいということです。
そう思うと、最近考えていた転職は、本当にそのVisionを達成するためなのかどうか、踏みとどまって考えてみようとなりました。
人生は一度きりで、その時間も有限ではないから、なるべく自分のVisionを達成させ、自分も幸せだと思えるように今後について考えようと思います。
ちなみに、山中先生は今月で還暦を迎えるそうですが(かなり若く見えるので、結構ビックリしました!)また現場に復帰するそうです。
いつまでもVisionを持ち、それを成し遂げるために少しでも長く元気に生きていけるよう、日々勉強と健康維持のための体力づくりが必要ですね。
山中先生の体力作りは長距離走のようですが、私はサイクリングを頑張って続けて行きたいと思います。
先日ライセンスを取得したダイビングも体力がないと続けていけないなと感じたので、仕事もそうですが、趣味を続けるためにも健康な肉体が重要ですね。
こちらから、山中伸弥先生がゲストの番組が観られます↓