三国志が脳内で再生された
上野の東京国立博物館で開催中、特別展「三国志」へ行ってきました。
一緒に行ってくれたのは、スタダ所属の仲良しの奥森皐月ちゃん。
14歳にして驚異のトーク力・文才・洞察力を持つ彼女は、ラジオパーソナリティとして日本に欠かせない存在になるのではないでしょうか。
3月末にあった劇団さまぁ〜ずをきっかけに、趣味が合うからか、なぜか私と仲良くしてくれていて。一緒に美術展とか行ったら絶対楽しいだろうな〜と思って誘ってみたのです。
ものすごく楽しかったのです。
「三国志展について」
事前知識、完全なる0で向かった私たち。
三国志に関する引き出しは空っぽ。空です。
私は中国は隣にあるでっかい国だなってことしか知らなかったですよ。
到着してすぐの第一展示室。
初っ端の展示物たち、まじで意味わからなかったです。
謎の絵巻、謎の手紙、謎の人物像。
でも人は皆興奮気味にそれをみている・・・
「これ、この展示会楽しめるのか・・・?」
という心の不安を押し殺して恐る恐る進む我々。
そして進むうちに、初心者にもわかるようにパネルで説明書きがあったって助けられたのと
全展示物の注釈、年表、映像コンテンツ、全てを熟読して過ごすこと4時間
テ・・・
テテ・・・
テテーーン!!
めちゃくちゃ楽しめちゃったわけです。
4時間も体感じゃ1時間ですね(わりとある)
今や三国志の人物相関・歴史物語・風土・民俗文化・全てを知っています。私は。
歴史にそって、武器・工芸・埋葬について、展示されてたんですが
魏・呉・蜀、それぞれの風土とリーダーの性格で個性豊かな文明が発展してたことに感動を覚えたのです。
そんなん当たり前やないか!!!
という声が聞こえてきますが
違うんだ!!
「三国志ずっと戦ってばかりで、国民みんなヘトヘト・・・」
みたいなイメージがあったんです!!!でも全然違うんだね!!
策略家で頭角を一番に表す、魏のリーダー曹操さん。
めちゃめちゃ頭いい、呉のリーダー孫権さん。
血筋が正しく孤高の存在、蜀リーダーの劉備。
ざっくりこんな感じの人物像を把握して
厳しい自然の魏。
海洋貿易で栄えた呉。
自然豊かで実りの多い蜀。
ざっくりこんな感じのお土地柄を把握して
展示のお宝を見ていく。
すると・・・
見えてくる!
脳内に三国志時代の中国のが見えてくる!!
当時の人たちがお墓に収めた〇〇やら、建物を再現した埋葬道具とか、祈りに使った鏡とか、さらに大量の武器。
国民の息遣い、兵士の血しぶき、貴族の生活
見えてくる!!!!
まさか事前知識空っぽで行って私たちがここまで三国志に埋没できるとは。
三国志展、おそるべし。
残っている装飾品はとっても美しいものばかりでした。
これはベルトのバックルみたいなつ
これは青磁(セイジ)という素材で作った壺
鬼盛りの装飾。当時の城とかこんな感じかな。
(青磁で発達した美術品が残るのは呉に多い。)
こんな美しいものが2世紀とかに出来上がってたんです。
日本じゃまだ卑弥呼がブイブイ言わせてた弥生土器の時代よ。
この綺麗なものを中国の超昔の人たちも綺麗って思ってたわけですから、
どんな戦乱の時代でも、国境超えても、今も昔も、美しいものは皆美しいと感じていたんだな、そう思いました。
みほとけです。
ちょっと気になったのは
壺やらバックルやらグッズがこんなに美しいのに
人間や動物の途端にちょっと下手になる。
ねえどうして?!
ほら。
ほら。
これは「俑(よう)」という土の人形。
兵馬俑の親戚みたいなもので、当時の働く人が形になってるのですが
なんでこんなユルイんでしょうか。
可愛かったです。
仏様もいました
ツボに飾られた仏。
中国に仏教が伝わり始めたこの時代。
当時は”道教”がメインの宗教で、まだ仏は”異国のファッション”だったのが
お墓の重要な部分に守り本尊のように配置されていた。
「中国に、しかも死者を弔うために、仏が伝わってたらしい。」
この時代に武将や貴族の心を捉えた、伝来の系譜がわかって興奮するみほとけでした。
皐月ちゃんもすごかった。
こんなわからない展示物ばっかりなのに
説明書きに食いつき、吸収しようとする姿勢
わからなくても「この象形文字の漢字だらけ。興味深いです。」という知的好奇心(という気遣い)
「この説明は日本語だと複雑な説明ですが英語を読むと”STORY OF”と”ROMANCE OF”と違いがわかりやすいです!」「この建物はこうして使っていたんじゃないでしょうか!」などの気づき
一緒に誘って正解でした。
まじ楽しかった。
おばさんは感動の嵐でした。
ありがとう。
帰り道は好きなラジオの話で盛り上がり
おすすめされたネットラジオを聞き出したら止まらなくなってしまって現実に戻ってこれないみほとけでした。
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