人生はマリオカートと似ている?!
こんにちは!セルフケア・ヨガ講師白井美穂です。
高校生のためのヨガの授業奮闘記、久しぶりに書いてみたいなーと思います。というのも、今年からは去年からお世話になっている豊川高校に加えて、愛知県立豊橋西高校でも授業をさせていただくことになり、こちらはなんと週に3コマ!
カリキュラムもイチから作っているので、もはや大河ドラマの脚本を書いているレベルで、年間105コマのストーリーを考えています。先週5月にしてフィナーレ、私の中で佳境を迎えました。もうこれだけ伝えられたらいい。今日はその内容を書きたいと思います。
ヨガを通して何を伝えるか
去年から高校の授業でヨガを教えるという経験をさせてもらって、ヨガに興味のない子たちの興味関心をいかにむけるか、ここが一番難しさと楽しさを感じるところ。
ヨガなのでやっていく中で徐々に興味持ってもらえるのが一番いいなと思いつつも、授業と捉えるとそうも言ってられないなーというのが本音。
ただ私としては、ヨガを好きになってもらったり楽しいと思ってもらえたら最高だけど、それよりも何よりも、”心と体が健康であること””今の自分で完全であること””人生の主人公は自分” これが伝わってくれたら、本当に嬉しい。そう思って授業をしています。ヨガの。
人生はマリオカートと似ている
みなさん、マリオカートってやったことありますか?任天堂の。
今はそれに例えて、心と体と人生を話しています。今はまだみんなには車体の話とブレーキとアクセルしか話していないけど、そこまでで佳境です。
マリオカートって、好きなコースを選んで、自分が使いたいキャラクターを選択するじゃないですか。今、みんなは高校生活というコースの3周目を走っていて(3年生だから)もうすぐゴールが見えつつある。そして高校生というキャラクター(=ラベル、肩書き)で自分の車(=カラダ)を運転しているんです。
そして高校生活というコースではカーナビの設定は現在地が豊橋西高校だけど、走り終えた後のみんなのカーナビの中には現在地が消えてしまうわけで。卒業をしたら次のステージ、コースへと変わっていくんだけど、みんなそれぞれコースが違うから、次にどのコースを走るのか、進路を考えていこうね。という話。
個人的には進路なんて、「せーの」で決める必要はないと思っていて、次のコースが「迷っている途中」というコースでもいいし、「大学生」でも「浪人」でも「就職」でもなんでもいいんだけど、”こんな大人になりたいな”という漠然としたコースの先の先にあるようなゴールみたいなものが見えていると人生は楽しいなと思う。
コースが間違っていたら、コース変更したっていいし、いろんなコースを経験するからこそ、深みのある人間になるような気もする。そこも正直にこれから伝えていきたいところ。
マリオカートとの圧倒的な違い
マリオカートってクラッシュしても道から外れても、レフリーが3回くらいまでちゃんとコースに戻してくれる。そして3回くらい超えたらゲームアウトになるんだけど、自分の人生はそのコースを変えたとしても走り続ける必要があるということ。
ましてや、自分からクラッシュしに行ったり、コースアウトして人生を放棄しちゃいけない。自分の命を全うすること、生き抜くことが一番大切。
本当にもう、これ以上に大切なことはないと、これからの授業の中でも毎回言うつもり。辛かったらコースを変えていいし、ブレーキを踏んで立ち止まってもいいけど、自らコースアウトすること、死を選ぶことはあってはいけないんだと言っている。これは私も小学校の先生に卒業式に言われたんです。
死ぬこと以外はかすり傷 人生加点方式
自分の体と心がエンストを起こさないように、ちゃんと運転し続けられるように、今は自分の心の中にどんなブレーキがあって、アクセルはどうやったら踏めるのか、ヨガの哲学とポーズを通して体感してもらっています。
心とからだがここにあって、今ちゃんと学校に来ているだけで100点満点
甘い!と言われるかもしれないけど、私は本当に心の底からそう思う。みんなの心とカラダがちゃんとあるだけで、もうそれだけで本当は十分。
チャイム着席も学校のテストも、人の話を聞くことも、心とカラダあることが100点だとしたら1点にも満たないくらいの点数だ、と、伝えてる。
でも、その1点が積み重なった時、マリオカートでいう1枚1枚のコインを集めていって急にアイテムが使えるようになるのと同じように、目の前の1点レベルのことを丁寧に積み重ねていくことで、それが自分の力になったり、100点満点だった心とカラダが気づいたら120点満点になっていたりする。
この100点満点から上乗せされた点数が、健康じゃない時の支えになったりもする。だから、やらなくていいよではなくて、やったら加点されるものと教えていきたい。
逆に言ったらその1点は、別のものでも補填できるって思ってる。
ヨガの授業が仮に1点だったとして、どうしても嫌なら放棄して、英語の授業を真剣にやったらまた別の1点が加点される。どうしてもヨガで1点取らないといけないなんていう、限定的なものはないから、ヨガができなくて自分を否定する必要はないし、勉強やスポーツができなくて落ち込む必要もない。
でも、自分のカラダと心という100点満点は他のものでは補填できない。誰も変わってくれない。だからこそ大事にしたい。
これからの授業
こんな感じで、ヨガじゃなくてもいいんだよと伝えつつも学生がめちゃくちゃ真剣にヨガをしてくれるから、ヨガ自体のレベルも強度もどんどん上げてる私。
ちょっと難しいポーズにチャレンジしたときこそ、自分の心のブレーキに気づくことができるチャンスでもあるから、そこに気づけたら自然にアクセルが踏めるよって気づいて欲しい。アクセルを踏みすぎてクラッシュしていくのと同じで、ブレーキの踏み方も知らないと、怪我しちゃうんだってこともわかると思う。
そして、車体である体とエンジンとなる心をどうやってメンテナンスするのか、ヨガを通して練習し続けながら、みんなが持っているカーナビに、目的地の選択肢が出るように、インストール作業を行なっていく予定。
一緒にどんな目的地がこの先にあるのか、現在地からの広がりがどこまであるのかを見ていく授業をしていけたらいいなと思っています。
一番伝えたかったことを伝えられて、それも真剣に聞いてもらえて、ただただありがたい時間でした。これからの授業も楽しみです♡