開幕週の高速馬場で60kの斤量を背負わされたサトノフラッグ問題…これは歴史に残るJRAの大失態だったのか？

難しいよね。

1月28日の東京11R・白富士Sに出走していた斤量60kのサトノフラッグが故障してしまいました…でも無事らしいので本当に良かったですね。で、ここで議論されているのが…
『斤量60kはやっぱりあまりにも酷すぎたんじゃないか？』
って話ですね。
制度が変わった話なのでこれに関しては、イエスともノーとも言えそうでオイラもちょっとどうなのかなぁ？って感じです。まぁ、こうやって議論になるって良い事だと思いますから。次に活かさないと。

単純な斤量面の問題で、60k背負わされることに関して脚への負担が大きすぎるからやめた方が良いって話もまぁわかるのですけど、オイラはやっぱりそれに加えて開幕週の高速馬場でコレやったのが悪手だったと思うんですよね。

例えば、障害競走なんかは重い斤量を背負ってるじゃないですか？　まぁ『障害で重量を背負っても走ってるから問題ない！』とか言う意味不明な人もいるかもしれないですけど、これは申し訳ないですけど論外でオイラの言いたいことはそんなことではなく。

簡単に説明すると、障害競走で斤量背負っても問題ないのは平地よりも速度が遅くて衝撃加速度が他よりも明らかに小さいって物理的にわかりきってることだからですね。歩きながらピョンッとジャンプすることと、思いっきり走りながら『うぉおおおおおお！！！』ってジャンプするのを比較したら後者の方が100％足も体も痛いじゃないですか？
アレと同じ。まぁもちろん、これが全てじゃないですけどね。
高校物理で習うことですけど、若い人は面白いし知っておくとお得ですよ。

じゃあ、こういう障害競走でリスクが大幅に増加する可能性があるのは何かっていうと、これが超高速化の馬場状態のときなんですよね。この超高速馬場の弊害についてはオイラはもう何百億回も言ってるのでしつこいと思いますけど。
これに関しては、実際に障害レースで走っている方も証言しているので。まぁ普通に考えると当たり前なのですけど、それでもやっぱりハッキリと現場からそういう声が出ると超高速馬場って有害でしかないなって思いますよね。

障害レースについて、いくつかのコメントをいただきましたが、その中で殆どの方が間違った解釈をしている部分があります。

台風や雪は別として、
障害レースにおいて最も危険な馬場というのは、大雨でも不良馬場でもなくて、スピードが出過ぎる芝が短く刈られた超パンパンの硬い良馬場なんですよね…

— 高田潤 (@zunzunzunbow) April 21, 2020

なんで超高速馬場が危ないかっていうと、これはもう上記で示してるからわかると思いますけど速くなればそれだけ物理的な負担も大きくなるんだから当たり前だろ、って話。

で、最初の問題に戻るんですけど単純に斤量が重いっていうのは確かにサラブレッドに対する影響はそれほど考えなくても良いと思うんですけど、ここに超高速馬場が加わると有害にしかならないと思うんですよね。
だって、障害競走と同じリスクが出てくるわけですから。平地の超高速馬場で斤量を重くして…ってまんま障害競走で考えられているリスクそのものですからね。

こう考えると、メチャクチャ簡単な理屈ですよね。負担が大きくなる馬場状態でそのまま斤量を重くしたら、そらサラブレッドもツライだろうって簡単な話。
だから、オイラとしてはやっぱり斤量を重くするならクソ硬い高速馬場をまずやめろって話になるんじゃないかなと思う。多分、これからそういう議論が絶対に出てくると思うしそれは全然間違ってない。

んががが、ですね。どんだけ話変わるねんって思うかもしれませんが…ｗ
じゃあ、この高速馬場の観点から今年の馬場状態を見てどうかって話になると、今年に関しては実はそれほど硬くも速くもないんですよね。これをいわゆる超高速馬場って結論づけるのはさすがのオイラもどうかと思ってるんで。
普通に速いくらいですね。少なくとも今は。

確かに、冬開催とあって路盤そのものが硬くなっている可能性はあるので、その部分でサトノフラッグへの負担が大きかったというのは十分に考えられますけど、でも他の重い斤量の馬も何頭か既に走ってますからね。それこそ、59k背負って楽勝したヴェルドライゼンデとかも元々は脚もとがそんなに良くない馬ですから。1頭だけの結果で結論を出すのはやはり早計だなっていうのが率直な感想です。個体差の問題って結論もあり得るので。

少なくとも、今年に関しては馬場造園課もフラットな馬場造りのために結構頑張ってると思いますよ。
去年の東京と阪神と中山は1年を通してマジで終わってましたけどw

あと、脚もとの負担もサラブレッドの場合は人間と違って疲労の蓄積だっていうのも研究でほぼほぼわかっているので。外傷じゃないんです。時々、人間と比較して衝撃があーだこーだとわけのわからんことをいうマスコミも出てきますけど。着地した時の衝撃の伝わり方そのものが人間とは違うので。

これオイラの記事をよく見てくれている人はわかっていると思いますけど。大半が疲労骨折なんですよね、サラブレッドの骨折って。
だからこそ、この疲労をどれだけ落とすことができるかが重要になるわけで。

ちゅーことで、オイラを含めたファンの方もこれからのレースというかこういう斤量や馬場関係はデリケートに見ていった方が良いんでしょうね。神経質になりすぎるのは良くないですけど、より良い形になれば良いなぁと。
何よりも、サトノフラッグが無事で良かったど(/・ω・)/