自分の思いを自分で理解してあげると、手放しが起こる
先日、英語のレッスンの生徒さんが、自分が抱えていたもやもやが解消されてスッキリしました、とおっしゃったことがありました。
そのもやもやは、英語に関することではなく家族関係について感じていたもので、それが英語レッスンで解消された、というのです。
実はこういうことは珍しいことでなく、自分の思いを日本語と英語で行ったり来たりする英文ライティングをすると、二次的効果としてよく現れます。
それは日本語を母国語とする私たちは、普段自分が使う日本語を深く考えません。他人の日本語には少しは注意を向けることはあります。聞いたり読んだりした言葉の意味がよく分からない時、その人の文章の構成や言葉の選び方の特徴を拾い、何を言わんとするかを一生懸命理解しようとするからです。
ところが、自分の使う言葉というのは、なかなかそこまでの注意は向きません。自分が何を言おうとしているかは分かっているので、自分がそれを表現したときに分かりにくいのかそうでないのかも気づきにくいし、どんな言葉、文章構成で話すのか客観的に意識するのはもっと難しいものです。
その自分の言葉への理解の曖昧さが、心のもやもやにつながっていたりします。
自分の中ではA⇒B⇒Cという流れで納得しているはずのこと。でもなぜか、このCという結論がすっきり来ない、こんなことってよくありませんか?
今回のこのすっきりしたとおっしゃった生徒さんも同様で、A⇒B⇒Cという流れを英語で書きながら、言いたいこと、感じていることがどうも文に現れていない気がしていたそうです。
その方の英文の元として書いた日本語がこちらです。ご本人の許可を得たので引用させていただきます。
逆エンパスという性質があるのだということを、私はこの時初めて知ったのですが、それは今回は横においておいて。
この日記の流れを要約すると
1.お兄さんと話すと空虚感を感じる
2.その理由を調べると「逆エンパス」という言葉に出会った
3.逆エンパスの特徴が自分にほぼすべて当てはまった
4.この自分の逆エンパスの特徴は短所でもあり長所だと気づいた
この4点に絞れます。
この流れの中に分断があることに気づきますか?
この方が本当に言いたかったのは、お兄さんとの会話で空虚感を感じるのは、自分がなにか足りないからではなく、他人を助けたいと思ってしまうエンパスの特徴からそれを拒否されたように感じたからだった、ということでした。
ここが言語になっていないため、本人もこの分断部分にもやもやしていたのです。
参考のため、上記で引用した日記の④と⑤と⑥の英訳をあげます。
④The typical trait of reverse empaths is to have the thought that they want to help someone, without regard to profit, when they see him/her having difficulties.
(逆エンパスの人の典型的な特質は、困難な事がある人を見たら、損得なしにその人を助けたいという考えを持っていると、いうことです。)
⑤Comparing other traits of reverse empaths with various feelings I have had since my childhood, most of them are true of me.
(私の子供の頃からの過去の経験を基に様々な感情と逆エンパスの他の特徴を照らし合わせてみると、その特徴のほとんどが、私に当てはまります。)
⑥ I realized that my characteristics, which I have been worried about, could be both strengths and weaknesses.
(私が気にしていた特徴は、長所にも短所にもなることに気づきました。)
英語を読みなれた人なら、兄の話から逆エンパスの特徴に続けた結果、関係のない逆エンパスの長所短所に飛んでいるところに気づくと思います。
そこでこの英語を添削したさいにこの一文を加えました。
I realized that this is why I feel empty when I talk with my brother. His attitude makes me feel rejected.
意味:これ(逆エンパスの特徴)が兄と話すと空虚感を感じる理由だと分かりました。彼の態度から私は拒否されたように感じるのです。
レッスン中にこの追加された部分を見て、この方が「すっきりした」とおっしゃったのです。
感じていることを表現しきれていないときというのは、実はその感じていることを自分が理解していないことが多いです。
何を感じているのかをキャッチしてあげていないから、自分が自分に理解してもらえてないような気がするのです。
英語にそれをしてみる作業をすると、そのことに気づけます。そして今回のように第三者によって、どこが表現しきれていないのか、どこを自分が拾えていないのかに光を当てると、握りしめて自分を悩ませていた思考が昇華され手放すことができます。
英語はただのツールです。しかし、使い方によってただ右から左へ用事だけを伝えるツールから、心に光を当てる癒しのツールにまでなる。
英語と真逆の性質をもつ日本語を母語とするからこそ、この二言語を深く学ぶことは自分を知り、人生や生命や魂といった真理にふれることにもなるのです。
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