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知らないことが多すぎる(ノーズワークを経験して)
先日久しぶりに家でノーズワークをした。ノーズワークしたのはチャナ。私は、チャナに楽しんでもらえるように部屋を整えただけ。
その様子をインスタに投稿した。
隠しているのはアロマオイルを染み込ませた綿棒をストローに入れたもの。
ちなみに、匂いの綿棒の作り方は、瓶の中に入れた綿棒100本(確か)にアロマオイルを2滴垂らす。綿棒は半分に切ってある。だから200本になるけれど。(これちゃんとガイドラインがあるのだけど、うろ覚えで書いてます。違うかも)
瓶を開ければアロマの香りが強めに広がるが、その中から綿棒を1本出して匂いを嗅いでもそれほどでもない。それを部屋のどこかに置いたところで、人間の鼻では感知できるものではない。
瓶から出した綿棒は何度も使う。使ったものは別の瓶に入れて保存しておく。何度も使った綿棒は、どんどん匂いが薄れていく。私が鼻を近づけて嗅いでも全然わからない。
それを、チャナは、部屋のどこかに隠しても、確実に見つけ出す。
部屋だけではない。屋外でもちゃんと見つけ出す。
「犬は鼻が効く」
というのはみんなが知っていることだけど、犬の嗅覚というのはそんな俗説的レベルではない。
空港で働く麻薬探知犬。すごいなと思う。その光景をテレビなどでなんとなく見ているけど、正直麻薬の匂いがどの程度なのかわからないし、人間が嗅いでも、きっと何かしら匂いがするのだろう・・・くらいに思っていたりする。
人の匂いを追う仕事を持つ犬もいる。「体臭」といえば、なんとなく自分も人の匂いを感知することがあるので、それも人間が鼻を近づければ微かにわかるものなのかもしれない・・・とか思っていたりする。
けれど。
ノーズワークを楽しむ中で、人間には、全然!感知できない匂いを、犬は感知して辿ることができるんだ!ということを実感した!空気中に漂う匂いだけじゃなくて、目標物そのものの匂いが人間にはわからないレベルということ!これは犬を知る上でとても大きな経験になった。
食べ物を探すのではない、というところにも注目したい。
教える段階で食べ物を探すのはあるのだけれど、匂いのサーチになった途端、犬の動きが機敏になり、より嗅覚が研ぎ澄まされているように見える。
これがどういうことなのかよくわからないけれど、
「食べ物見つけたー!食べよう!」ではなくて、
「匂い見つけた!」=「食べ物もらおう!」の構図の方が、圧倒的に楽しそうに見えるのだ。
匂いのサーチは、犬との共同作業で本当に楽しい。同じ目標に向かって作業するということは、犬と暮らしていてあまりないかもしれない。
それと、犬が何かを感知した時、必ずその先に何かある、と確信を持つことができるようにもなった。
散歩でも、チャナが空気中の匂いを感知して真っ直ぐ進まなくなることはよくある。「あ、何かあったんだな。その先を探索してみよう」となったりする。ただ歩くだけの散歩ではなくなる。(結果、何か臭そうなものを見つけてゴロすりしたりするのだけど💧)
チャナが匂いのサーチができるようになったのは、教室に通って認定トレーナーに教えたもらったから。
教え方や考え方にはいろいろあるようだけれど、チャナの先生の話は、聞けば聞くほど、面白くて、興味深くて、未知の世界が広がっているように思えた。
犬の鼻は、人が想像するよりはるかに僅かな匂いを感知する。それを知っているからこそ、サーチに使う匂いは厳重に管理するように教えられたし、匂いの染み付いた綿棒を素手で触らないことなど、いろんな細かなことをたくさん教えてもらった。
空気の流れとか、匂いの分子がどんなものにくっつきやすいのかなど、練習の段階で犬が成功するような環境設定も細かかった。
ちょっと習ってすぐ教えられるものではない。
久しぶりに家でチャナとやったけど、私の匂いの隠し方や環境設定もよくないかもしれない。また、目標があれば、それに応じたやり方があると思う。私は知らないことが多すぎるから、ノーズワークを誰かに教えることはできないなぁといつも思う。(単なるおやつ探しならOKだけど)
他にも知らないことが本当に多い。逆に知っていることなどほんのひと握り。だからいつも現状を探って、調べて、聞いて、の繰り返し。
自分が知覚することと違う何かがあるかもしれない。考えても努力してもわからないことがたくさんあるのだろうなぁ。そう思うと面白い。もっと何かを見つけたいと思う。