【LDLバディ対談】空き家DIY YouTuberというキャリア@山形県鶴岡市 笹岡洋佑氏
こんにちは!千葉県流山市議会議員の近藤みほです。今回は、空き家DIY YouTuberの山形県鶴岡市 笹岡洋佑さんとバディ対談をしました。
LocalDrivenLab(LDL)とは『地方創生大全』『稼ぐまちが地方を変える』などの著者で、約20年にわたってまちづくりに取組んでいる木下斉氏が所長として立ち上げたラボのことです。私は公民連携推進議員のグループを運営しています。
バディ対談のテーマ:来年チャレンジしたいこと
バディ対談は、LDLメンバー内でペアを組んでテーマを持って対談、発信する取り組みです。今回私は、空き家DIY YouTuberの山形県鶴岡市 笹岡洋佑さんと、①これまでの経歴②来年(今後)チャレンジしたいこと について対談しました。
実は建築学科卒業の私。バブル崩壊→女は現場で使えない→IT×建築の会社にITエンジニアとして就職したのですが、古い物件の手直しにあこがれ、この歳になってDIYを勉強しており、DIYを実践されている笹岡さんにバディ対談を申し込みました。
プロフィール:笹岡さんの経歴と現在
経歴
全く異なるスキルの組み合わせでキャリアを形成されていて面白いですね。
現在の取り組み
DIYで空き家再生事業に取り組む
貸家7戸 アパート1棟 シェアハウス1棟運営
民泊1軒運営:カモゲストハウス「こちら」
現在追加で1軒民泊をDIYでリフォーム中
シャッター商店街の巨大な商店を取得来年は中心市街地活性化に取り組む予定
DIY系YouTubeチャンネルを運営
DIYDAOというコミュニティ(DAO:自律分散型組織)をファウンダーとして運営
300名を超える全国各地で空き家再生に取り組む仲間が所属
全国各地オフラインで集まってDIY会(こちら)
Voicyパーソナリティとして主に脱サラ独立・個人で稼ぐことについて毎日配信中(こちら)
Webマーケティング・SNSマーケティング・動画編集のフリーランス活動
SHONAI(庄内)政経塾第一期生として参加中
なんと!!私も講師をさせていただいているSHONAI政経塾を受講されているとのこと。公民連携事業推進議員の私といたしましても、笹岡さんの取り組みが公共事業にどのような可能性があるのか、アイディアを出していけたら。
なぜ、笹岡さんは勤め人から経営者になったのか
笹岡さんは、かつては典型的なサラリーマンとして(働き方改革が進んでいなかった当時)毎日終電近くまで働き詰めの日々だったそう。手取り30万円にも届かない収入では東京での生活はギリギリ。生活レベルが上がるどころか、ストレスを発散するために週4回飲みに。月初から手元にお金が残らないという苦しいサイクルに陥っていました。
そんな生活を笹岡さんは「ラットレース」と表現します。住宅や車のローンがなどのローン返済(笹岡さんの場合は飲み代?)が固定費として決まるので減給の原因となる転職が検討できない状態です。自分の労働時間を売るだけだった(搾取される)働き方を続ける日々に「これでいいのか」と疑問を抱くようになったそう。
しかし、笹岡さんはそのラットレースから抜け出す道を見つけます。
「自分を株式会社として捉える」という視点の転換。時間を切り売りするのではなく、自らが生み出す成果物や価値に焦点を当てることで、新たな収益の柱を築きました。不動産投資やデジタルコンテンツ制作など、創意工夫を重ねながら、山形県鶴岡市に移住、独立を果たします。
現在の笹岡さんは月1万円の住居に暮らしながらも、必要なものを手に入れ、食事を楽しみ、好きなことに資金・時間を投資できる自由な生活を送っています。「精神的な豊かさを得た」と語る笹岡さん、とてもうらやましく感じました。
来年に向けたチャレンジ
労働力ではなく成果を売る実践
笹岡さんのメッセージには「労働力ではなく成果を売るべきだ」という確信が込められています。私も公民連携事業推進議員と標榜する以上、まちづくりに必要な政策を提言・実行するのみならず、この仕事で得た知見を資源として事業創出できるかにチャレンジしていきたいです。
特に子どもたちに対して、まちで育ち・稼ぐ力を培える事業を作りたいと思っているので、とても参考になります。
笹岡さんの経歴は、ただサラリーマンを脱出しただけではありません。彼は「自分自身を経営する」という考え方を実践し、精神的自由と経済的安定を両立させた生き方を体現しています。そんな彼の歩みは、これからの未来を担う子どもたちが自分らしく稼ぎ生きるような、多様な働き方をイメージするのに、相性が良いと感じました。
私としても①政治活動に使っていた経費を削減し、寄付を得られる努力をする②経営資源の整理を行い、定期的に配信するを行い、来年度に向けた準備をしていきたいと思います。
笹岡さんとコラボ
・DIYワークショップwith子ども達 の試行を行い、事業や政策のインプットにする
・SYONAI政経塾のアウトプットとして、庄内エリアのまちづくりに興味を持っていただける対談動画配信を試行する
笹岡さんが庄内政経塾に入ったきっかけは・・・
庄内は個人や小規模で「点」で頑張っている人はいる。しかし、それが「面」となり大きな変化になってないと感じたから、とのこと。
実際、笹岡さんも、YouTuberとして発信活動したり、空き家を直したり「点」で頑張っておられます。しかし空き家問題などの壮大な問題は、個人レベルでは解決できない。町は廃れていくばかりで限界を感じていたところ、同じ志を持った者同士が集まれたらと思っていた矢先、SYONAI政経塾の募集が目に留まったとのこと。これも縁ですね。
もともと政治や公民連携などは考えたこともなかった、とのこと。講義を受けていく中で、議会や行政も巻き込むという思考の引き出しも増え視野が広がっているとのことです。
これまで政治に興味を持てなかった民間事業者の方の意識の変化は、議員の私にとっても興味深いです。「共に創る」の実践を自治体を超えたネットワークでも実践していきたいと思います。