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政治に女性はなぜ必要か?多様な女性議員の意見から、あなたが腹落ちするポイントを見つけて欲しい

子どもが10歳になっても「子育てしやすい街」になっていない・・

加川康子氏@宮城県大崎市

宮城県大崎市の加川康子さんの以下の言葉を聞いて、この座談会は開催しました。

相変わらずベビーカーでお散歩しにくい道路や、休日子どもと一緒に遊びに行ける場所の少なさ等、子どもが小さい時は子育てが必死で、見て見ぬふりをしてきた問題が、子どもが10歳になっても、ほとんど改善されていないことに気づきました。疑問に思って議会に目を向けてみると女性議員はごく少数。子育て当事者の声を届けられる年代の議員がいないことに唖然としました。

「変えたい・・」と思った加川さんは「議員活動の詳細を聞きたい」と近藤にメッセージを下さりました。

ざっくばらんに女性議員に聞いてしまおう!

女性議員ゼロの自治体~政治に女性はなぜ必要か?~座談会

女性と言っても多様なので、世代もキャリアも多様な方からお話を聞くべきだと思い協力者を募った所、多くの女性議員が手を挙げて下さりました(以下が名簿)。議員になってよかったこと・感じた壁について伺いました。

島津さん、水谷さんは時間が合わず事前資料共有頂きました

ートピック①:議員になって良かったこと

政治においてマイノリティである女性が議員になることで、これまで届かなかった声が届く、議員に伝えても無駄だと思っていた市民が声を上げるようになる、と素敵な話でいっぱいに。
※動画は10:17位から「こちら」。

・唯一の女性、唯一の子育て議員なので、子どもの給食のこと、学童のこと、生理の貧困、とにかく当事者でなければ気づけない課題が沢山ある。
議会に参画して改善に関われたことは良かった。でも手が足りない。もっと多くの女性に関心を持ってほしい
・「議員さんて、フランクに相談していい人なんだね!」と喜ばれた。
「議員さんてもっと偉い人だと思っていました💦」と言われた。
・これれまで政治に関心が無かった人が投票に行ってくれた
「私、選挙に行ったこと無かったけど、あなたが挑戦するから投票してきたよ」と言われた時、私らしく議員を続けようと思った。
・これまで会社の代表として(男性と同様の地位で)仕事をしてきたのに、議会は違う。狭い世界が残っているという現実を知ることが出来た。世界的には女性の感性が重要だと、商業では女性登用が進んでいるが、議会は大分遅れている
・女性が文句を言ってはいけない、我慢しなければいけない空気があったが、問題があったら声をあげていいという街の空気に変えられた実感がある。
・〇〇議員が頑張っているから、私も街のために頑張ってみようかなという市民が出てきた。
・ずっと頑張ってきた公共交通の事業を一歩進めることが出来た。
女がひとりで選挙にでることが、自治体として初めての経験だった。ファーストペンギンになれた。
・「あなたが辞めたら私の声を代弁する人がいなくなっちゃうじゃない、頑張ってよ」と言われた。
・おかしいと思ったことが改善された時。困っている人に対して貢献したいという純粋な気持ちで動いている市民も見てくれていて、感謝された時はやっていてよかったと思う。
・公務員は育休が長いので、未満児を抱える女性はほぼお休みをされています。職員さんの中でも、「今の未満児育児」を知る人は少ないため、未満児育児をしながら行政サービスをチェックする存在は必要!と最近実感できた(事前回答)
・色々な目線で物事を見るひとがいた方が、生きやすくなる人が増える環境づくりに貢献できる。生活感のある政策が出せる(事前回答)

動画としては10:17位から「こちら

女性や子育て世代がマイノリティなのかは、全国市議会議長会のデータを集計すると明らかですね。さらに平均年齢が約60歳。これで本当に住民代表と言えるのか、悩みます。

出展)全国市議会議長会:市議会議員の属性調査「こちら」を近藤がグラフ化

ートピック②:議員になって感じた壁

理想は高いものの、その理想を実現するための壁は存在します。
動画31:57位から。頭出しは「こちら」。

(1)共通言語、(同僚議員、行政、他自治体の議員と)信頼関係を作っていく必要がある。

・議員秘書などの経験はないから、議会用語などが難しい。市民の感覚を大切にしながらも勉強していきたい。
・毎議会毎にぶつかる、言いたいことが伝わらない。伝えたいことを正しく伝えられるように模索している。議員になる前の10年間は子どもとしか話してなかった(でも子どもが分かる言語が分かっているのは強み!)

(2)「変な人=人と違うことをやっている」見方によっては誉め言葉?まっとうに活動していれば時間が解決してくれる。

・議会の中で少数派。市民の願いを届け実現した政策を売名行為と言われ揶揄される
・立候補時の困難。若い女性が立候補するとネガティブな噂が出る。女性が出て何を変えたいの?と言われたりする。「立候補=変な人」というレッテルを貼られる。孤独な戦い、心細さとどうやって戦っていくか。

動画としては31:57位から「こちら

ー板橋区議会議員の南雲由子氏のグラレコ

トピック①とトピック②をまとめて頂いたものがこちらです。

板橋区議会議員の南雲由子氏のグラレコ

前和光市長の松本武洋氏からのアドバイス

議員になって良かったこと&感じた壁を受けて、松本氏から応援メッセージを頂きました。女性だけでなく多くの若手議員にとって力になると思うので、ぜひご覧になってください。松本さんは地方議員@座談室の顧問になって下さりました。
動画は54:33位。頭出しは「こちら」。

前和光市長 松本武洋氏

(1)支援が変わってきている
・市長選挙ですら同世代の選挙応援者は少ない。若い人は忙しいから当たり前。まっとうに活動していれば必ず市民には伝わる。従来型の選挙でなくても通じる。

(2)政治活動とは?
・多様性に向き合って欲しい。政治家になる前に関わっていた人は、同じような属性の人だと思う。議員は地域の縮図で多様性の宝庫。お互いの立場を知り、折り合いをとって行くのが政治

(3)モヤモヤをエネルギーにする
・10年前「こんなに待機児童がいるのに保育の予算増えないの?」という論点があった。しかし予算はこれまでの妥協の産物なので、誰も提言してこなかっただけ。皆さんのような方が入り声を上げるとパワーバランスが変わる。(波紋が広がって)次の予算に反映されていく。
・目前の困っている人のメッセージを伝えるのが一番のエネルギーになる。熱量があるうちは政治家でいて欲しい。
・中の人になってしまうと、居心地が良くなる。居心地が良くならないで欲しい。違和感=改善ポイント。違和感をパワーにして活動して欲しい。

(4)議員は職員に勝る専門家になれるし、なるべき
・(異動があるから)職員は専門性を育む機会は少ない。議員はテーマ性を持てるので1、2期やれば専門家になれる(詳しくなれないようなら辞めた方がいい)。専門性が高くなると政策リードできる。例えば環境政策に詳しいオタクのような議員がいるが、そういう人が政策をリードしていく。職員を追い越してほしいと思う。
・人を採用する仕組み上致し方ないが、ICT等は実務経験が無いと使い物にならない。新卒で職員になると実務経験はない。
・市長・副市長も専門性はない。関心毎を持てるので議員の方が専門性を持てる。その専門性を市も利用してwin-winの関係になれるはず。
・真面目に議会で活動していれば、他の分野も詳しくなれるので、とにかくコツコツやって欲しい。

板橋区議会議員 南雲由子氏のグラレコ

是非動画でご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=hcyO_7cg2Ys

政治活動を始めようとする方へ、ぜひご活用ください。

この座談会での深イイ話をまとめ、政策ビラに活用できるように南雲さんが作って下さりました。ぜひご活用いただけますと幸いです。活用されたらどんな活用をされたのかご一報いただけると大変うれしい!

政治に女性はなぜ必要か?
自分の政策を書くところ

ファイルダウンロードはこちら(PowerPoint)。


応援頂けると、他自治体への視察や研修費、専門家にアドバイスを求める、同じ思いを持つ議員さんに直接会いに行き対談する等、活動量を増やすことが出来ます。まっとうな政治を行うためのサポートよろしくお願いいたします。