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愛の強い人は誰だ

紹介するものに愛があると、それは必ず伝わってくる。

カモメブックスで開催されたツドイ文庫へ行ってきた。ちょっと気になったタイトルの本を手に取ると、「これは……」と出品者が説明をしてくれる。話のあらすじから、その本とのストーリーから、時には「実はあんまり読んでない」なんて裏話まで。ポップがオリジナルで作られているのを見ても、普段何食わぬ顔で本棚に並んでいる本とは全く違うように思えてくる。その本に対する愛情が、ひしひしと伝わってくるのだ。

愛情は時に偏りを見せる。熱量が強すぎて破裂しそうな人もいる。個人的な本に関してはそっちの方が聞いていて楽しいけれど、好きが大きくなると周りも見えなくなって、うまく相手に伝わらなくなってしまう。

まさにそれをうまく整理して、意識していなかった人に届けるのが編集者であり、ライターの仕事なのだろうなぁと思う。熱量は取材先や、クライアントがたくさん抱えていて、それを一人よがりにならずに、いかにみんなに伝えるか。周りが見えていない人は、時々無茶なことを言い始めるけれど、「それくらいの熱量を持っているのだから、きちんと良いもの作っていこう」と手を取り合いたいなぁと思う。

紹介するものに愛がありすぎてうまく伝えられないところを、私たちも愛をもって伝えていければいい。そんな仕事を、したいものです。

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もりやみほ
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