課金優遇は正か、不正か
「マッハ対応ドリンク」をあげると、約150人抜きで対応してもらえるペコよ
私の愛するアプリから、そんな提案があった。お店の予約代行をお願いしたところ、240円のエナジードリンクをプレゼントすれば、優先的に対応してくれるのだ。
いつもていねいに対応してくれるので、試しに購入ボタンを押してみた。すると2分後にはお願いしたお店に電話をかけてくれ、5分後、見事予約は完了。遅い時は数時間空くのに、雲泥の差だ。
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「3,000万円をくれたら、試験の点数100点アップするペコよ」
そんなふうに公にしたら、大学入試の不正入学も、不正じゃなくなるんじゃないかな、と考えた。私の大好きなアプリも、大学入試も、“課金したら優遇される”点においては一緒なんじゃないかと思ったからだ。
大学入試において“不正”だと言われているのは、優遇することを言わないでいること。「お金をもらって入学させるなんて、そんなことしませんよ」とすました顔して対応してるにも関わらず、陰でコソコソ動いている点に問題がある。
教育機関とはいえ大学は義務教育でもないし、資金がなければ経営だって難しい。それならいっそ、「お金がほしい」と言ってしまえばいいのに。それが本校の方針です、と謳ってしまえば、それはもう“不正”ではなくなるんだろう。
とはいえ「お金積めば入れる学校なんて、どんな人がいるかわからない」と懸念されたり、志望者そのものがいなくなったりする可能性がある。それでも多大なお金を積んでくれる人がいれば、なんとか運営し続けていられるかもしれないけれど。
お金か、評判か。最終的には“一番何を守りたいか”に忠実に、やること、やらないことを決めていくことが必要なのだろう。
何が正しくて何が不正なのか、同じ事象でも状況変われば正にも不正にもなるものです。
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