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日々の中に“プレゼント”の余白をつくる

数年前から、誰かにちょっとした贈り物をしたいな、と思ってちょこちょこ買うようにしている。

きっかけは、素敵な年上の女性と続けて食事をしたこと。ある時は一口サイズのチョコレートが1つ、宝石箱のように包まれて入っていたり、ある時は手のひらサイズのクマのぬいぐるみが、入浴剤を持っていたり。両手に収まるくらいの上品なプレゼントを、食事の最後に必ず渡してくれた。

その人の振る舞いに憧れて、プレゼントをもっと誰かに渡していこうと決めたけれど、意外とこれが難しい。その人にぴったりのお店を考えたり、もらっても負担にならないような規模を考えたり、そして、それを買いに行ったりする余裕を、約束の前に持たなくちゃいけないからだ。

1度約束をした後は、それがスケジュールの一部として組み込まれる。その時間ギリギリまで違うことに追われていたり、仕事が終わらず遅れてしまったりすることが多い。流れるまま会って、そこで出てきた会話でつないで、また今度ね、と言って別れる。もちろんそれも楽しいけれど、そんな作業のような約束を、行為に変えてくれるのが“プレゼントを渡す”ことだと分かった。

スケジュールまでに、会う人のことを考える。会うための準備をする。渡すタイミングを考える。事前にその人のことを思うことで、当日会った時の、その瞬間が大事な時間に変わっていく。私が出会った素敵な女性は、会う前から私を考える時間を作ってくれて(もちろんその余裕も持ち合わせていて)、会った時を大切な時間として考えてくれているから、素敵だと心が動いたのだろう。

事前にちょっとしたプレゼントを用意できる余裕と、会う前から相手のことを考える余白。自分のために費やしてくれた行為が“プレゼント”に出てくるからこそ、受け取るとほっこり嬉しくなるんだろう。


「風邪ひいた」と連絡した友達からビタミンドリンクをもらったのも嬉しかったです。“事前に相手のことを考える”たいせつ。

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もりやみほ
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