見出し画像

コンポジットとは何か?BOOKとは何か?それらの違い

はじめに


モデルの基礎の基礎。
これがないと始まりません。

コンポジット(コンポジットカード・コンポカード)もBOOKもどちらも、
事務所に所属する上では事務所に、
仕事を得る上ではクライアントに
モデルとしての自分のプロフィールや作品を見せるためのツールです。

それぞれ目的や内容が違うのでいかに説明していきます。



------------------------------------------

①コンポジット
(コンポジットカード・コンポカード)


コンポジットは、モデルにとっての「名刺」のようなものです。

モデルのプロフィールをシンプルかつ効率的にまとめたカード形式のポートフォリオ(自分のスキルや実績をまとめた作品集)で、
だいたいA5サイズの紙や厚手のカードが使われます。

・モデルの数枚の写真(ポートレートや全身写真など)が裏表・表のみにプリントされている
・名前
・身長、スリーサイズ、靴のサイズ
・エージェントの連絡先
などの情報が掲載されています。

【目的】
クライアントやキャスティングディレクターが一目でモデルの外見や基本的な情報を把握するために使われます。

オーディションやキャスティングの場で、効率よくモデルの候補を選定するためのツールです。

【特徴】

 - 数枚の写真でモデルの雰囲気を伝える

ランウェイでの仕事の写真を使う事もあれば、
コラボレーション撮影の写真を使うこともあります。
事務所に所属していれば、事務所の人間が写真を選定しプリントまでしてくれます。
事務所に所属したい段階であれば、自分で作成します。

 - 簡潔なプロフィール情報
・名前(ローマ字)
・身長
・スリーサイズ
・靴のサイズ
・目の色
・髪の色
・連絡先
事務所所属している場合は、事務所の電話番号やメールアドレスが記載されています。
事務所に所属したい段階の場合は、連絡のつく自分のメールアドレスを記載します。

 - 持ち運びや配布が容易
・だいたいA4の半分のサイズのA5のカードなので、いつも持ち歩くことができます。
ファッションウィークの期間は土日であってもキャスティングが入る可能性があるので、
出かける時はいつもコンポジットカードを持ち歩きます。

②BOOK(ブック、ポートフォリオ)


BOOKは、モデルにとっての「履歴書」のようなものです。

モデルがこれまでの仕事やコラボレーション撮影した写真を、アルバムやファイル形式でまとめたものです。

大きさは、一般的にA4サイズ(約210mm x 297mm)が標準です。
このサイズは、コンポジットよりも写真が見やすく、持ち運びもしやすいという理由から多く使われています。

人によっては
・B4サイズ(約250mm x 353mm)や
・A3サイズ(約297mm x 420mm)
のポートフォリオを作成することもありますが、標準的にはA4サイズが最もよく使われています。

厚手のファイルに写真をプリントして入れていきます。
事務所所属したい段階の場合、自分でファイルを用意します。
事務所所属している場合、事務所の名前が刻印されたBOOKのファイルを渡されます。
渡される時点で中には厳選された写真がもう入っています。

BOOKの中に入れる写真は
・雑誌に掲載された時のページやデータを印刷したもの
・広告、ファッションショーなどの仕事での写真を印刷したもの
・プロのフォトグラファーが撮影した作品

枚数やページ数に制限はなく、モデルの実績や多様なスタイルを詳しく見せるためのものです。

事務所所属したい段階ではコンポジットカードと共にBOOKを持ち歩いて、事務所の面接の時に見せます。

最近はパリでもミラノでも、BOOKはネットで見れるようになったり、事務所からクライアントにデータとして事前に見せたりするので、
ここ3〜4年でモデルを始めた私は、正直BOOKを手に持ち歩いた経験はほぼありません。

作り方やどういう写真をどう配置するべきかは、また別の記事にします。


【目的】
モデルの多様な表現力やスキルをクライアントにアピールするために使用され、仕事のオーディションや面接の際に持参します。
(事務所所属したい場合は、事務所のチーム面接の時に自分のスキルや経歴をアピールするために持参します。)

【特徴】
 - 過去の仕事やプロジェクトでの仕事振りを写真で見せることができる
 - モデルの系統、スタイルや技術をアピール
 - より詳細で、作品としての価値がある


③コンポジットカードとBOOKの違い


【形式】
コンポジット : カード形式
BOOK : アルバムやファイル形式

【内容の詳細度】
コンポジット : 数枚の写真と基本情報
BOOK : 多くの写真や実績を詳細に掲載

【用途】
コンポジット : クライアントに簡単にモデルの印象を伝えるためのもの
BOOK : より深くモデルの実績やスキルを見せるためのもの

------------------------------------------

最後に

これから、海外のモデル事務所への所属を目指す方々に向けて、

具体的にコンポジットカードやBOOKをどのように作ればよいのか?という事を記事にしていこうと思います。

・コンポジット、BOOK用の写真がまだない!→誰に撮影を頼めば良い?
→この国にむけてどんな写真が必要?
→日本で撮ってきた写真でもいい?
→日本でのモデルの仕事の写真は使える?
→どこで印刷したいい?
→何枚用意すれば良い?
→ウケがいい写真って?
→身長は高く盛った方がいいの?スリーサイズは小さく盛った方がいいの?
→それぞれどういう写真を選んだら良い?配置は?
→手応えがなかった時の写真の変更作戦


などなど。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?