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『砂のしろ』〜砂はやがて〜

こんにちは!!

1曲1時間ラジオが2ヶ月に1回になって初のテーマになります。
今回の曲は砂のしろです!

この曲は初めて聴いた時から危ない香りがしていました笑
やっぱり許されない恋なのかなぁと。

そんなドロドロした恋愛を今回は独白形式の小説にしてみました。
お楽しみください😊


『砂のしろ』

ずっとおかしいと思っていた。
見ないふりをしていた私も同罪だろうか。

10歳上の彼が既婚者であると判明したのは1か月前、6月のこと。
「今度いつ会える?」そんな何気ない会話にも、躊躇うような表情をする彼。
いつも会えるのは平日の夜。
コソコソと隠れて電話をする。

今思えばおかしいところはいくつもあった。
しびれを切らして問いただしてしまったことを今でも後悔している。
知らないふりをしていたかったのに。

こんな時SNSを見ると…結婚の報告、子供の写真、みんな幸せそうだ。
眩しすぎて、自分が深い海の底にいるように思えてくる。
考えるのが嫌になった私はスマホを投げて眠りについた。

梅雨が明ける直前の7月。
ここで決着をつけようと彼をドライブに誘った。

やっぱりダメだな、傷つけられたのに会えば悪い人に思えなくて。
そんなことを考えながら話していると急な雷雨。

車で二人きりになったタイミングだ。
今しかない。と、思い切って彼の本音を聞こうとした。
でも、、
聞こうとしたのに、出来なかった。

このままずるずると続けるのは良くないってわかってるのに。
全てが終わってしまうのが怖くて、確信に触れられなかった。

決着をつけられなかったあの日から1週間。
彼と会う約束はまだ決まっていない。
次会う時は絶対と思うと、会うのが怖い。
その日は来ないで欲しい。

許されない関係なのに。
ここにいても幸せになれないのに。
本気で見た結婚の夢、ここに埋めてでも一緒にいたいと思ってしまう。

気持ちだけはいつまでも心の底をたゆたう。
私の恋心は、現状なんて知らない他人事のように揺れているのだ。

友達や先輩には「そんな最低なヤツ、今すぐ切って。」「次を探そう!!」と言われるけれど。
分かってる。間違ってるって。
でも眩しい日差しの中にいる貴方達には分からないでしょう?
気持ちが足を引っ張っているこの状況が。
恋心諸共、砂のしろのように崩れ去るのもいいと思っていた。
でもこの感情はいつの間にか泥のようになっていた。 

ふと、子供の頃に学校で習ったことを思い出す。 

《砂が細かくなったものが泥》
《泥は1度堆積すれば砂よりも動かない》

まるで今の私だと苦笑する。
細かく砕けた私の気持ちは泥のように溢れてしまった。
純粋な恋心なんて嘘、これはドロドロした黒い感情がいつまでも私の足を掴んで離さない。
彼が私の足を掴んでるんじゃない、これは私の感情がまとわりついて足をもつれさせてるんだ。

そう思ってるうちは、まだ進めない。
あなたが悪いと心から思える日までは。

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いや〜〜主人公の気持ち、めちゃくちゃドロッドロしてますね。 

主人公はこのままではダメって頭ではきっとわかってるんです。
でも感情が離れられない。
まだあなたの事を悪い人だと言いきれないから、言い切れるまでは進めないっていう思考が止まった状態なんじゃないかなって思いました。

いずれ「あんな男!!」って思えるようになれば、主人公は前に進めるんじゃないかな〜と思うのでそうなって欲しいです😂

こちらの解釈は7月28日の22:30から、Twitterスペース上でお話させていただきます!

https://twitter.com/47_miku/status/1680564351470641152?t=WvfaRAeizFKDe1YDQGJGrA&s=19

1ヶ月空いたこともあり、各々解釈がパワーアップしてるような気が…笑
楽しみですね!! 

では今週の金曜日にラジオでお会いしましょう!!




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