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INDEPENDENT 2023/5/19

電車に乗ることの多い私は、ポッドキャストが移動の友になっている。いくつかおすすめはあるが、それはまたの機会に。

毎週金曜日に配信される「OVER THE SUN」(要は「オバサン」)というジェーン・スー(なぜか呼び捨て)と堀井美香さんが繰り広げるトーク番組は、パーソナリティと同年代の人の心だけではなく、もっと若い世代をも虜にしてしまうようなパワー溢れるラジオ番組だ。「負けへんで」=レジリエンスの精神が人々を鼓舞してくれるからなのではないだろうか。

2023年5月12日配信回「Ep136. 私たちとインディーと。」では、メジャーとインディーの話が盛り上がっていた。そこでは今自分が直面している課題感ともシンクロしたので、特に共感と気づきをもらうことができたので、ここでもぜひ紹介したい。

メジャーは、みんなが好きの最大公約数に寄り添うことで、人気と資本が集まりさらにメジャー化していく。一方でその結果、ツルッとしてどれも似通ったものになってくる。

通常メジャーの反対語はマイナーなのかもしれないが、「OVER THE SUN」はマイナーではなくインディーだという。マイナーはメジャーを目指すが、インディーは独立独歩でメジャーになりたいという意志がない。番組でスポンサーを取るのはインディーとして独立性がなくなるから御法度かと言えば、独立性を理解してくれるスポンサーであることと、最低限ポッドキャストを成立させ持続させるためのスタジオ費やスタッフ費用などを賄うために必要だという。だからスポンサーの獲得は、決してメジャーになりたいからじゃないんだと断言する。

インディーに、「お金のなさ」「雑多感」などなどを感じさせるのは、結果論としてのほつれであって、インディーが理由に妥協は許されない。自分がやりたいことを自分でリスクをとってやる意志が大事であり、みんなが好きの最大公約数ではないどこかにいるはずの自分に似た人たちにどれだけ夢や希望、勇気を与えられるかなのではないかと。

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これを聞いていて、「あれ、これはMIDORI.soも同じ部類なのではないか」と思ったわけです。

「MIDORI.soや委託拠点(企業から委託を受けて運営しているオフィス)が増えてきているけれど何がしたいの?」という質問の声をちらほら耳にする。その背景には、「だってMIDORI.soはインディーでしょ?メジャーにならないよね?」というメッセージが込められていると解釈していた。もちろんメジャーになりたいなんてこれっぽっちも思っていない。ただ、自分が自分であるための主義主張を持っているインディーな人たちが集まってわちゃわちゃできる状況を共にし、もっとその仲間の輪を広げたいという想いなのだ。

別のポッドキャスト「安住紳一郎の日曜天国」(ラジオ放送のダイジェスト版)もマスク着用義務がなくなったので笑いを堪えるのに大変な番組なのだが、安住さんの仕事への偏愛と真剣さには本当に頭が下がる。ある回で安住さんは「会社の犬にはならない。会社の猫でいたい。」という話をしていた。企業に所属しながらただイエスマンに徹することを否定している態度に、働き方や生き方にインディー魂を感じた。企業に属していてもインディーは成立する。

マイナーへの引け目を持って生きるのではなく、インディーとして胸を張ってもっと仲間を増やしていきたい。なぜかというと、それが自然であり、理想的な居心地の良い面白い世界だと思っているから。

今日も私は電車に揺られ、ニヤニヤしながら耳よりな話を蓄積している。

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