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場所じゃなく状況  2022/4/1

「コンヴィヴィアリティ」=思想家イヴァン・イリイチが提唱した概念で、「自立共生」と日本語では訳されている。これは『コンヴィヴィアリティのための道具』という著書で、主にテクノロジーとの関係において「自立共生的な社会は、他者から操作されることの最も少ない道具によって、すべての成員に最大限に自立的な行動を許すように構想されるべきだ」と書かれている。これを働く環境や状況に当てはめてみても同様のべき論が出てくるのではないか。そしてMIDORI.soというワークスペースにおいてもこれは重要な軸となる考え方ではないかとハッとした。

それぞれが自分の仕事を全うする環境+同じ環境で働く仲間たち。たくさんのルールや管理システムに則った運営はもしかしたら楽なのかもしれないが、メンバーが一人一人が主役でそれをサーポートするための仕組みを持ち、コミュニティオーガナイザーがヒューマンスケールで自立共生を推進していく。それがコンセプトに掲げている「良質なカオス」に繋がるのではないか。

そんなことを考えながら今回桜ヶ丘の MIDORI.so SHIBUYAの準備をした。さらなる自立共生の状況を作っていけたらと思っている。そういえばイリイチは学校の箱化や形骸化のついても話していて、物理的な場所があれば学びが達成できるという風潮に一石を投じている。ワークスペースも然り。私たちはMIDORI.soを中心とした活動において、働く意義や面白さについて自身を問い、アップデイトしていく箱物ではなく状況なのだ。そのような状況を楽しみたい人を求めている!

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