日曜日の香港滞在で感じたこと
前の投稿(https://note.com/miho517/n/n56bdc1e23a5d)に続く内容になるかと思うけれど、
私の視点は、先進国における貧困層の抱える問題なのだろう。
けれど、香港と言えども諸外国からの出稼ぎ労働者(移民)も多いので、
まず、視点を元から居る香港人とその他外国人労働者に分けるべきだろう。
私が思いを寄せていたのは香港人の一般庶民だけれど、その多くは日本のそれと比べて経済的にははるかに豊かな暮らしをしていると言うことを息子から聞き、なるほどと思った。私は何か大きな誤解をしていたかもしれない。
土地が少なく住居費(ローン、賃貸など)がとても高いので、住環境で言えば建物が老朽化していたり、とても狭かったりするので、眩い光を放つ香港の景色の中で、日陰のような印象を受けた。高層ビルの裏側で見た目にはとても古くて老朽化の目立つ室外機が剥き出しになっている建物は、日本では耐震的にも見ることがないので、とても印象的だ。入口もとても狭くて薄暗い感じがする。
しかし、実際に香港人の友達が居て、暮らしぶりを近くで感じ取ることが出来たら、大きな誤解だとすぐに気付くのかもしれない。
私が注目していたそれ以外の貧困層の人達は、日本にも居るし、どこの国でも居る。だから香港と言う国で見た場合、福祉が不十分なことは確かなのだろうが、貧富の差、と言う意味では、どこの国でも起こり得るものなのだ。その”差”について語るのはあまり意味がないのだろう。
次に外国人労働者について。
香港ではフィリピンやインドネシアなどから多くの女性がメイドとして香港に滞在している。彼女達は、普段は住込みでメイドの仕事をしている。住込みの条件は、法律で決まっているらしい。それ以外は違法とのこと。元からメイド用の部屋(とは言え畳2畳分程度)が付いているマンションもあるようだ。
日曜日は仕事が休みなので、メイド達は道路や通路に集まって、会話をしたりトランプをしたりする。その光景を多く見かけた。
この光景は日本人の私から見ると少し異様である。地べたにダンボールを敷いて座ったり、中には横になって寝ている人も居た。住込みなので住む場所はあるのに、何で外に出て地べたに座ったり寝たりしているのだろうと思った。
でも、住込みと言っても日曜日にそこでくつろぐより、同郷の人達が集まっている方が、心は健全に保てるのかもしれないことは想像出来る。愚痴やストレスもあるのかな、なんて思ったりする。スペースも2畳程度だし。。
それはその身になってみないと事情は知り得ないけれど、地べたにダンボール、と言うだけで、少し胸に来るものがある。彼女達は、故郷に家族を残して出稼ぎに来ているので、その家族に仕送りをしていて、子どもが居れば祖母が育てているようだ。同じ女性として、少し胸が痛むのだけれど、それもまた偏見なのだろうか。
このように考えて行くと、先進国の中でもそれ以外でも、キリがない程社会問題意識は沸き起こってくるけれど、日本は福祉にお金をかけていないだとか、賃金が上がらず子育てしにくい国になって居ることに問題提起をしたところで、人権を考えた時、平和な国なんだな、と改めて振り返った。
補足:写真は、日曜日の夜、メイド達がそれぞれの住込みの家に戻った後の光景です。また来週末には、ここにメイド達が集まるのだろうな。。。
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