保育士と言う仕事は奉仕事業ではない〜保育現場に2度目の復帰を目の前に・・・
桜の花が満開になった🌸
雪解けのように一気に私の心がほぐれていくのを感じている。
春になるのが怖かった。
色んなことが蘇る。
そして新しい生活が始まる。
息子達は20歳を超え、どんどん私の元から離れていく。
そんな春が来るのが怖かった。
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私には長過ぎた冬だった。
挫折感というのは、
思ったよりも更年期の私には心身ともにのしかかって来た。
心は内に閉じて、コロナ禍で身も心も引きこもり気味だった。
息子達を初め、周りの人はそれを心配していた。
そんな事にも気付かずに
私は自分の中の奥深くで生息していた。
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桜が満開になった恐れていた季節。
私の心の中は想像と違った。
色々な問題意識が蘇り、人との交流を目前にして、
楽しみにさえなっている。
人との交流・・・
責任ある保育士と言う仕事。
私はここに大きなプライドを持って挑みたい。
けれど、重過ぎず、細く長く続けていきたいと思っている。
問題意識は閉ざさないで
けれど、温和に寛大に
良くなる社会、未来を信じて。
今私に出来ること。
それを確実に積み重ねていく。
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保育士という仕事は、職場環境が厳しいと言われる。
一度辞めてしまったら、その現場に戻って来ない潜在保育士も多い。
そんな現場に私は、2度目の復帰をする。
私は、元々、福祉の知識はなく、
どちらかと言えば教育方面の勉強をして、
学生時代に教職免許を取っている。
教職には就かないまま、他の業種で働き、
子育ても終盤に差し掛かった頃、
私の本当にやりたかった子育て支援の分野に足を踏み入れた。
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平成30年に国家試験を受け、3度の受験を経て保育士資格を取った。
目的は、一般的に言う保育園の保育士になることではなかった。
20代前半の頃から気になっていた社会的養護の分野で、
当時、虐待問題が大きく取り沙汰され、報道されていた頃、
私は一時保護所の求人を見た。
そこに必要資格として保育士、というのがあったからだ。
前後して、児童養護施設の指導員の経験を経て、
認可保育園で保育士になった。
現代の子育て事情、社会の中での保育園の役割を
子育て支援の観点から学びたいと思った。
初めての保育園での面接の時に
「何故、保育士になろうと思ったのですか?」と園長に聞かれ、
「子育て支援に携わりたかったからです。」と答えた私に園長は、
「ほう、そのような答えをされた方は初めてですね。」と言われた。
私はその大規模保育園で2年働いた後、
思うところがあって中規模保育園に転職し、
発達障害の子どもの加配についた。
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その中で見えて来たこと。
それは、福祉業界の様々な問題と
社会的に弱い立場にある生きづらさを抱えた人達が
孤立しているということ。
そしてそれらの全てが繋がっているということ。
全ては社会全体の問題であり、国の問題であるということ。
それは、とてもとても根深いものであり、
大きな規模感で変わっていく必要があるということ。
元々問題意識を持って取り組まれている方々だけでは賄い切れない。
社会全体が認識を変えるべきだと言うこと。
社会情勢の大きな変化に伴って、
今がその時なんだということ。
現場の人達は、既に疲弊している。
一市民である皆が、気にかけるべき日本の問題がそこにある。
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様々な福祉に関わる問題解決は、国の信用問題に繋がる。
保育士と言う仕事は、奉仕事業ではないと言う認識は、
その中でも氷山の一角である。