承認欲求という厄介な欲求
以前から少し触れていますがシチュエーションボイスという世界の中でストーリーを書く「台本師」という創作活動をしていますが、今回はその中において最近感じた厄介な欲求についてのお話です。
そもそも承認欲求って?
アメリカの心理学者のアブラハム・マズローが分類した5段階欲求の一つと言われています。「承認欲求とは自分が集団から価値ある存在と認められ尊重されることを求める欲求である」(ウイキペディアより抜粋)
「もっといい作品を書きたい」「自分の書いた物をたくさんの人に見て欲しい」などモチベーションを保つ上ではこの承認欲求はとても大切なのは理解しています。そのために日々、小説や「文章術」などの本を読んだり、どんな作風が一般的にウケるのか?それを自分の作風にどう落とし込めるのか?など考えながら創作しています。これは、自分を高めるためにはあった方が良い承認欲求です。
完成しても未完成
そもそもシチュエーションボイスは音声化されて初めて作品として世に送り出されるものなので、台本を書き終わった時点で「読み物」としては完成してはいるものの「作品」としては半分未完成のようなものなのです。
そこで投稿者様に自分の書いた台本をTwitter内で宣伝したり、兎にも角にも台本師としての「自分」を知って欲しいというところでTwitterで140字でシチュエーション台本を作って発信したり、日々のことを発信したりして親近感を持って貰うために発信しフォロワーさんとやり取りをしながら信頼関係を気付いていくのです。
ここからが厄介なことになってくるのですが、投稿者様より台本師の方が圧倒的に数は多いのです。そして毎日のように新しい台本師の方が誕生する…そうなると「作品」の承認欲求から「自分」への承認欲求が生まれてくることになるです。
厄介な承認欲求
「自分」を見て欲しい「自分の書いた作品を読んで欲しい」その気持ちが前に出すぎてしまうと、SNSをはじめとする媒体を通して「自分」のアピールだけが強すぎてしまい、そのことで自分自身がそして投稿者様が疲弊してしまうという悪循環に陥ってしまうことにもなりかねません。
また、そうしたことがきっかけで些細なことからトラブルになる事もあります。こうしたことを防ぐためにも日頃から見て欲しいのは「自分」ではなく「作品」だということを常に意識し続けるより他がありません。
大人ぶってみたものの
そうは言ってみるものの、なかなかこれが難しくて同じ台本師さんや投稿者さんと横の繋がりを持ちながら活動をしていく中で、自由に振る舞っている人を見ると「羨ましい」と思いモヤモヤすることもかなり多いのも事実です。そんな時はそれでは信頼関係が築けずその場だけの関係でしかないと自分に言い聞かせています。厄介な欲求と隣り合わせではありますが、これを良い方向に転がすのも押しつぶされるのも自分次第だと思ってます。