どうして冬宮みはるはダク・フェイデンを使わないのか
皆さん、おはようございます。冬宮みはるです。
突然ですが、Oathにおいて……というかヴィンテージにおいて《ダク・フェイデン》は汎用性に富んだプレインズウォーカーだと知られています。
+1で手札交換、-2でアーティファクト奪取、-6で強力な紋章を獲得といった、まさしくヴィンテージの環境に合った能力を持ち合わせています。
さらにはこの+1能力はOathにおいて引いてしまったフィニッシャーを処理できるといったフィニッシャーの処理手段も兼ね備えています。しかしながら、知ってる方々がほとんどだと思いますけど、冬宮のデッキに《ダク・フェイデン》は全く採用されていません。
そして当然ながら冬宮がデッキリストを公開するたびに、このことについて触れられることが多々あります。
そこで、今回はどうして冬宮は《ダク・フェイデン》を使わないのかについて説明していきたいと思います。
《禁忌の果樹園》が悪い
まず第一に《禁忌の果樹園》が悪いというのが一点。
これは《ダク・フェイデン》を唱える際及びそれ以前に《禁忌の果樹園》からトークンを出してしまうと一生+1しかできない置物と化してしまうからです。アドバンテージ自体を稼げる能力ではないので、「3マナ設置の毎ターン2枚手札交換できる置物(しかも殴られると破壊される)」は弱いと言わざるをえません。《森の知恵》の方が圧倒的に強いです。
そもそもフィニッシャーを無理に処理する必要はない
Oathがフィニッシャーを引くことは宿命であり、Oathを使っている以上は仕方のないことですが、別にそれを素直に受け入れる必要はありません。
冒頭で説明した通り、《ダク・フェイデン》の+1能力は引いてしまったフィニッシャー(所謂ゴミ)を、まともなカードに変換するリサイクル的要素を兼ね備えています。しかしながら、冬宮は無理にフィニッシャーを処理する必要はないと考えています。
何故ならば、1枚引いてももう1枚デッキに残っているからです。
《グリセルブランド》も《パルン、ニヴ=ミゼット》も1枚でゲームを決定付ける程の強力なカードであり、それらを同時に並べることは過剰であるため片方だけ出せればそれで十分です。それに、片方を出してしまえばそのドロー能力で手札を溢れさせ、クリンナップのディスカードで手札を捨てることができるので、実質的にもう片方を処理することができます。(捨てた後はガイアの祝福でライブラリーに戻して再利用)
さらに言えば、ロンドンマリガンを駆使すれば確実に初手にフィニッシャーを引くことはありません。
ロンドンマリガンで一番強化されたデッキはドレッジですが、ロンドンマリガンを最も上手く利用できるデッキは間違いなくOathです。
また最低限《渦まく知識》は入っているので、それでどうにかします。
めちゃくちゃ運が悪く、フィニッシャーを両方共引いてしまった場合は《王冠泥棒、オーコ》に全てを託します。《オーコ》を信じてください、彼ならやれます。《ダク・フェイデン》には荷が重いです。
-2で盗りたい物がない
ヴィンテージにはアーティファクトが蔓延しており、どのデッキもメインボードからアーティファクトを対策していますが、Oathがわざわざアーティファクト対策として《ダク・フェイデン》を選ぶ必要はありません。
MUD相手に《ダク・フェイデン》でアーティファクトクリーチャーを奪うのは勝利への近道ですが、そもそもOathはMUDを得意としているので、そんな過剰な対策はいりません。
それに、Oathにとって重要なのは「相手の《Mox》を奪うこと」ではなく「《墓掘りの檻》を除去すること」です。
他にもOathにとって邪魔なアーティファクトは《抵抗の宝球》や《虚空の杯》、《三なる宝球》といった《ダク・フェイデン》で奪っても何の意味もないものばかりです。
アーティファクト対策として《ダク・フェイデン》を採用する場合、これらに対処できないのは極めて致命的です。
その点、《オーコ》は全てを鹿に変えてくれます。
《封じ込める僧侶》に対して無力
Oathの一番の脅威である《封じ込める僧侶》に対しても、《ダク・フェイデン》は+1で手札交換をして《削剥》を引くのを願うといった呆れるほどに他力本願です。
その点、《オーコ》は《封じ込める僧侶》も鹿に変えてくれます。やはり信用できるのは《オーコ》です。
盤面に干渉しない
-2で盗りたいアーティファクトが存在しないことを説明したので、《ダク・フェイデン》は実質的に盤面に干渉することができません。相手の場に《タルモゴイフ》が居てもせっさと+1で手札交換をするだけです。
その点、《オーコ》なら《タルモゴイフ》すらも鹿に変えます。さらにはその2ターン後には相手の鹿を倒しています。《ダク・フェイデン》は1回手札交換をして終わりです。3マナの《信仰なき物あさり》です。弱すぎます。
《ナーセット》に無力
ましてや《覆いを裂く者、ナーセット》が相手の場に居ると+1で手札交換をすることすらままならなくなり、完全にただの置物と化します。
勿論、こちらの場に《ナーセット》が居る場合は+1でハンデスという驚異の能力に変貌しますが、「《ナーセット》を含む2体のプレインズウォーカーが落とされない状況」という前提なので、そもそも《ナーセット》+《オーコ》でも勝ってます。
奥義が撃てるということは……
少なくとも《ダク・フェイデン》の能力を4回起動できている状況かつ、《ダク・フェイデン》が処理されない状況なので、当然《オーコ》でも勝ってます。というか大抵のプレインズウォーカーでも勝ってます。
《ダク・フェイデン》が悪いわけじゃない
正直に言いますと《ダク・フェイデン》自体はそこまで弱いわけではありませんが、同じマナ域に《オーコ》という化け物が居るのが悪いです。同じマナ域であるため、どうしても比較対象が《オーコ》になってしまい、《ダク・フェイデン》が見劣りしてしまうだけです。
でも《オーコ》と同じマナ域ということ自体が罪なのでおそらくは今後も冬宮のデッキに《ダク・フェイデン》が採用されることはありません。
おわりに
以上が冬宮が《ダク・フェイデン》を使わない理由でした。ですが、勿論採用すること自体は(どちらかと言えば)アリだと思っているので、フィニッシャーの処理手段がどうしても欲しい方や、《オーコ》がめちゃくちゃ嫌いな方は《ダク・フェイデン》を採用してもいいと思います。
最後に、毎回恒例ですがチャンネル登録を是非ともよろしくお願いします。毎日ヴィンテージの動画を投稿してるので、《ダク・フェイデン》よりも圧倒的に強い《オーコ》の姿を見に来てください。
では、今回はこれで終わりにします。
それでは皆さん、おやすみなさい。冬宮みはるでした。