「社会人の夏休み」が終わり、人生のピンチに陥る

残された猶予は後2ヶ月くらいか・・・。

『三原氏物語』どころか、人生が終わりかねない

現在の職場がその内無くなる。まぁ薄々予感がしていたから、アタイはそんなに驚かなかった。「社会人の夏休み」と呼ばれるほどのヌルゲーなこの職場。いつまでも続くと錯覚していたのだが、不意にそろそろ終わるだろうと思ったらマジでそうなってしまった。

所詮はただの小売業のスタッフ、もっと簡単に言えばレジ打ちに過ぎない。誰でも出来て、幾らでも代わりがいて、使い捨てが可能。それでもイージーな職場だった。決して数カ月後に「あの頃は楽だったな」とは思いたくないが、今の自分は数週間後の未来が全く分からない人生をリアルタイムで体験しているところだ。

一応今の小売業の会社としては、「他の店舗に配属にしてもいいよ」とは言ってくれて、その代わりに数週間の考える時間を与えられたわけだ。このまま同じ仕事を他の店で続けていくか、それとも余儀なく別の仕事を探すか。

職場の閉店を告げられて、大体1週間が経った今、改めて今後をどうするか考えている最中だ。もうすぐアタイは33歳になろうとしているにも関わらず、フリーターである理由も含めて、非課税世帯の実情をちょっと紹介したい。

少なくともこのまま失業したら、ブログどころか人生が終わりかねない。


低所得者の実情 〜三原さんモデル〜

もうすぐ33歳。なのにフリーター。無駄に意識だけは高く、実は個人事業主でもあったりするが、稼ぎは全く無い。

大前提として、アタイは統合失調症という精神病を患った障害者なのである。じっとしていれば健常者と見分けはつかないくらいに軽度だとは思っているが、やはり喋ったり行動を起こすと変な奴だとしょっちゅう指摘される。

まず向精神薬の副作用で、日中ずっとダルい。しかもブレインフォグが寝起きから就寝まで付きまとっており、生まれてこの方一度も頭がスッキリしたことがない。向精神薬の副作用はダルさだけに留まらず、手先の震えや呂律の回らなさなども引き起こす。頭働かない、身体も思うように動かない、だから労働はたかがレジ打ちでも結構大変なのである。

要するに出来る仕事が極端に限られてくるのだ。手が震えるから、飲食店のウエイターは無理。ダルさと眠気がつきまとうから、デスクワークもあまり向いていない。特にノルマの無い日は寝てばかりいるので筋力もなく、しかも常時ダルいから肉体労働も出来ない。そもそも普通の会社員のように、週5で9〜17時まで働くのが不可能。朝は身体が動かないから、早朝の勤務も出来ない。

そんなわけで、自分に出来ない要素を考慮してアルバイトの求人誌などを見て「これならば自分でも出来そうだ」と思えるものを選択していく。すると、ただ立っているだけの警備員か、コンビニやスーパーなどのレジ打ちくらいしか選択肢が残らなくなる。巷では「やりたいことを仕事にしよう!」と言う風潮が強いが、残念ながらアタイのような弱者には「そもそも出来ることが何もない」のである。

慎重に職場を吟味し、下見までして雰囲気も観察した上で面接の応募のボタンをクリックする。こんな奴でも、幸か不幸か見た目は真面目っぽいので案外雇ってもらえたりはする。まぁ物覚えが悪いので、仕事が出来なくてスタッフから失望されるのにはもう慣れた。

精神科医も、臨床心理士も口を揃えて「無理のないペースで働くように」と優しく忠告する。鵜呑みでそれを実行すれば、間違いなく所得的な意味で無理が生じる。だからちょっと無理をする程度に留めるわけだ。

基本的には週4勤務で、週合計30時間程度の労働だ。常人に比べれば「全然働いていねぇじゃねぇか」となるが、自分にとっては最大限の労働量なのだ。

とりあえずそれくらい働いておけば、贅沢は出来なくても一人暮らしで一ヶ月をやりくり出来る程度の収入にはなる。それに加えて今までやってきた仕事は客数も少なく、民度も比較的高かったので楽しい仕事とは言えなくても自分なりに頑張ってやってこれた感覚はある。

今まで経験してきた接客業の中でも格段に楽で、他のスタッフ達も口を揃えて「社会人の夏休み」のような職場だと言っていた。まぁそれももうすぐ終わるわけだが。

正社員のような働き方が出来ないから、今のような働き方に落ち着いた。根本的なスタンスとして、生きていける程度のお金が貰えれば十分だからその分仕事量も労働時間も減らしてくれというのが、アタイが最も重視しているポイントでもある。

特に遊びにも行かず、休みの日はこうして文章を書くか本を読むだけ。友達もいないから結婚式や同窓会にも呼ばれず、無駄な出費が一切ない。
周りにこういう話をすると、「それって楽しいの?」とか訊かれるが、「別にアタイに連絡をしてこないって事はアタイは来なくてもいいと同義だろ、つまり行かなくていいし、来ちゃいけないんだよ」と返している。別に楽しくはないが、不幸だとは思っていない。

だから多分自分が死んで葬式を挙げたとしても、誰も友人は来ないだろう。やるだけ無駄だからやるな、と親にも言っている。

とにかく最低限の賃金で、それなりにお一人様での生活が充実している余暇があるだけで、それ以上は何も望まない。



お前これからどうすんねん??

とは言ったものの、数週間後にはリアルに失業している可能性もある。運良く別の店舗に所属となり、今までと変わらない賃金を貰ったとしても現場は間違いなく忙しくなるし、理不尽な客と向き合うことも増えるだろう。

職業適性心理検査みたいなものをやってみると、自分に向いているのは探究心や創造性が高いから研究職やクリエイティブな仕事が向いている と結果を突きつけられても、残念ながら勉強は幾らやっても点数が上がらないし、そもそも実績も無い自分がクリエイティブな仕事ってどうやったら就けるんだよと疑問しか出てこない。

一方で、残酷な現実を突きつけられるかのように「あなたは接客業やサービス業、営業には向いていないでしょう」と言われる。

やりたい仕事と、自分が出来る仕事、評価される仕事。この3つがベン図で示した時に重なるところが自分にとっては最適な職業となるのだろうが、そんな都合の良い仕事は大概埋まっているか、応募しても弾かれる場合が多い。

今の職場はやりたくないが、出来る仕事、評価はあまりされない。それでもメンタルに余裕がある時は他店舗への応援にも行っていたし、売上には貢献していないかもしれないが、社内ではそこそこマシな奴だと思われていた。

接客業にしては珍しく、日曜と祝日が休業日になる。それは今の店舗に限っての話で、他へ移ればもう有給休暇を使わない限りはずっと同じシフトが永遠に繰り返される人生になる。それが最高に憂鬱で仕方がない。しかも仕事は忙しくなるし。

それならば全く別の仕事を探すのもアリかもしれないとはちょっと考えた。33歳でバイトの新人。社員は自分よりも年下。学生バイトからも「あのおっさん使えねー」とか言われたりする未来が見えている。

どの選択肢を選んでも、自分は後悔する運命が待ち受けている。仕事が忙しくなるか、新しい仕事で使えない扱いをされるか。

手が震えさえしなければ、昔みたいにカフェでバリスタとして働いていただろう。今は趣味で自宅でコーヒーを淹れることしか出来ないのだ。本当にやりたいことは、コーヒーの提供と販売だ。しかし飲食の仕事は楽しく働けても、福利厚生が弱いところが多い。今の小売は一応はそれなりに規模を展開しているので、社会保険も加入しているし厚生年金も払ってくれる。そういう意味では手厚い。

とりあえず店舗の配属が変わるだけならば、これから必死こいて履歴書を埋めてハロワや区役所の障害者相談窓口を何度も往復しなくて済む。

ただ、何が不安かと言うと肝心の配属先が決まっていないことだ。これからどこで働くんだと。シフトはどうなるんだと。それ以前に、今の職場でもちょっとトラブルを起こしており、場合によってはこれを期に解雇される可能性もある。心は全く穏やかではない。

新年度早々にメンタル的には不安定だ。配属が決まるのならば早く教えて欲しいに決まっているし、「お前はいらねぇ」と他の店舗が口々に言うか、或いはクビになるのならば一刻を争って仕事を探す行動に移らねばならない。

上司もスタッフの今後をどうするかの手配で忙しいのかもしれないが、こちらとしては「今の職場が無くなります」と言われただけで、次をどうするか、どうなるかの手配をしづらい。今から保険をかけて、あれこれ考えずに即座に仕事探しをしておくべきだろうか。それで上司から「配属先が決まったよ」と言われたら仕事探しを中断するのが最良の選択か。

まぁどの選択肢をとっても、大なり小なり必ず後悔はする。日本国内でもトップクラスの楽な職場で働いていたのもあり、他所で働ける能力が低下しているのも心配である。


あれだけ時間があったのに、何もしなかった

考えてみれば今の職場で約3年間働いてきて、週4勤務の30時間労働を繰り返してきた。

言い換えれば週に3日は休みがあり、出勤日でも半日は暇なことを意味している。それで贅沢をしなければ一ヶ月は生きていけるのだから、豊かとは言えなくてもゆとりのある人生だった。

次の配属先でもこのくらいの労働量を維持したい。どうなるかは分からないが。

最もこれだけ余暇があったにも関わらず、何も成し遂げられなかった自分に対して腹が立っている。普通に学校に通う生徒よりも自由に使える時間があるのに、資格もとらないし、スキルを磨くこともしない。

やっていたのはコーヒーを飲みながら読書をして、気が向けばブログを更新するだけだった。それでもブログの更新頻度は今の職場に就く以前の方が多かった。

確実に楽な環境に依存して、堕落していた。

「社会人の夏休み」が終わりを告げる。これからは本来のサービス業に従事するスタッフとして、日曜も祝日も関係なくシフト通りに出勤する人生が続くのかもしれない。まいったな、宿題は山積みのままだ。



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