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ジェンダーレスに理解があると思っていた自分にショックを受けた話

※LGBTQ+に関する話題です。読んで嫌な気分になる方がいらっしゃるかもしれません。心配な方は自衛のためこのページは閉じてください。また、意見が違う方がいるのも存じています。個人の日記なので、意見をぶつけようというわけではありません。ご容赦ください。



唐突ですが、私はLGBTQ+の話題に理解がある方だと思っていましたし、子どもにも、性に関する本を読み聞かせたりしてきました。

自分自身、性自認が女性で、性的指向は男性のマジョリティです。この間まで務めていた勤務先には、ストレートが多数ではあるけど、ゲイもレズビアンもいるし、オープンにしている人もクローズにしている人もいます。

当事者だけが参加できるコミュニティもあるし、理解したい・支えたいと思うALLY(アライ)コミュニティもある。企業としてはレインボープライドにも出店参加しているくらいです。

私が生まれ育った日本の片田舎の環境だと、女性は卑下されてきた性であるし、地元にいる間はそれが嫌で、職場にこういったコミュニティや理解・動きがあることはとても心強く、そして良い気持ちでした。

海外のトイレでの経験

先日シンガポールのチャンギ空港にあるトイレに入り、子どもが出てくるのを待っていたら、隣のブースから見た目が男性の方が出てきました。その時、正直なところ、私は怖かったのです。

友人に男性はたくさんいるし、職場でも男性の同僚・上司を怖いなんて思ったことはありません。ではなぜ怖かったのか。それは、ただ、そこがトイレだったからでしょう。

過去の性被害経験

性被害というと大げさですが、私は男性によって恐怖を感じた経験が5度あります。

1:小学生の時に学校からの帰り道で、通りすがりのおじさんから裸を見せられる

2:中学生の時に学校からの帰り道で、白い車に乗った2人組から声をかけられ車に乗るように言われる

3:中学生の時に学校からの帰り道で、斜め後ろにフルフェイスのバイクがビタッと着いてくる

4:社会人になってから駅から歩いている時に、後ろからきた自転車に乗った人から胸を掴まれる

5:泥酔した上司にマスク越しにキスをされる


これらはすべて男性から受けたものです。もちろん、女性から同じような被害に遭っている男性もいると思います。でもおそらく、世の中的には物理的に力の強い男性から女性への行動が多いでしょう。


こういったことが起こる度に「泣くな、大丈夫。私は悪くない。悪いのは相手だ。私だけじゃない、女性はこういうことを受けがちだ。もっと酷いことにならなくて良かった。」と自分を説得してきました。それでも暗いモヤモヤが完全になくなることはありません。何かの拍子に思い出しては蓋をします。


中身の性、外見の性

女性から男性へ性転換手術をした友人がいますが、実はその子が手術をする前の姿で同じトイレを使用していても何とも思わなかったですし、手術後は男性トイレを使用していますが、そちらも何とも思いません。



また、性別に関わらず使えるトイレに、前後で男性が入っていてもあまり気になりません。

よって、自分にとって女性トイレという場所は、「自分と同じということがあからさまに分かるくくり=見た目が女性」のみの利用によって心理的安全を感じていたのです。浅はかだけど、ありがちな事ですよね。


社会人になり仕事をしていると「女はどうせ結婚したら辞めるから」とか「女の子にはキツいことをさせられないな」と言われることは多々ありました。ですがそういった差別より、トイレのようなプライバシーをおかされかねない問題に、より危機感を持ち繊細に捉えてしまうのは、過去の傷つけられた経験からくるものかもしれません。


でも過去は消せないし、今後「女です」と言えば女性トイレを使える状況に私はどう対処していけばいいのか。


過去の人と目の前の人は違う人間だ

人材コーディネーターをしていると、求職者に裏切られることが多いのも事実です。紹介した仕事の職場見学の待ち合わせに来ない、入社したのはいいけど休憩から戻ってこない、週5日出勤の契約なのになんだかんだ理由をつけて週2日休むetc…


でも毎日新しい求職者は仕事を求めてやってくる。その人たちは過去の人たちと全く同一か?答えはNoです。優秀な勤怠や働きで実績を残し企業側からぜひと声をかけられ直接雇用になる方もたくさんいます。


また「仕事を探している」という想いに正面から向き合うのが私の仕事ですから、万が一、裏切られる結果になったとしてもまずは目の前の人の話を信じるでしょう。


まとめ

ジェンダーレスという言葉は知っているし、自分は理解があると思ってたから、咄嗟に「怖い」と思ってしまったことが余計にショックな出来事でした。ですがここで考える事ができたので、日々の仕事と同じようにマインドセットし直して、乗り越えていきたいと思います。

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