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モノカイの話②(仮)つづき
----------はじめましての人へ----------
こちらは
"モノやサービスを買うまでには、人それぞれのストーリーがある"
と思った私(みはま)が、
モノやサービスを買うまでの物語を
つらつら書くアカウントです。
※書き物を生業としてない&マーケティングもめちゃくちゃ初心者🔰なので、優しい目で「こいつまだまだやなっ」ってくらいのテンションで見てください。
自己紹介も(もっもし…お時間あれば…)
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誰だ、誰だよ。
前回水曜には投稿したいって言ったやつ。
水曜だけど、1週間伸びちゃってるじゃん。
もう、反省しましょう、みはまです。
さてはて、今日は前回書いたこれ↓の続きです。
さっそくですが、いきます。
〜モノカイの話②-2(仮)〜
「はあ」
あ。また、ため息ついてる。
「はあ」
はい。2回目。
浴室に洗濯物を干す時、家族でお風呂に入る時。
嫁さんは必ずため息をつく。
無意識なのかはわからない。けど、たぶんそうじゃない。
なぜため息をついているのかは、見当がついている。
風呂の汚れだ。
ため息をつくくらいなら、自分で掃除したらいいのに、と思うけど、言ったら絶対
「風呂掃除はあなたの仕事でしょ?」と凄まれる。
俺も時々は思う、床と壁ちょっと汚れてるなぁ。と。
でも「まぁまだいけるか」で済ませる日々。
そんな中での急な「マサヒロくんのお父さん」というアドバイザーの登場。
これは是非とも話を聞きたい。
ため息を無くすチャンス。
「ね、マサヒロくんのお父さんに聞いてくれた?」
「何を?」
「風呂掃除に何つかってるか」
「いや、連絡先知らないし」
「マサヒロくんのお母さんのも知らない?」
「うん」
どうにか、マサヒロ父に会う方法はないか…
授業参観とかないかなぁ。
この前終わったばっかりだしなぁ。
「思ったんだけどさ」
「なに?」
「自分で調べたら?風呂掃除のこと」
「…たしかに」
『風呂掃除 おすすめ』で検索
『おすすめ50選』
多すぎる。選べる気がしない。
『これだけでOK!風呂掃除マスター』
見てみたものの、紹介されている「これだけ」は俺にはハードルが高い。
『風呂掃除 簡単』で再検索。
『ズボラパパの家事日記〜究極ラクチン風呂掃除〜』
いいタイトルを発見した!
ーこれ1本でOK
お風呂全体にスプレーして5分待って流すだけ!ー
これだ!と思いすぐに注文ボタンを押した。
翌日、届いたスプレーを風呂全体にかける。
泡が広がって、いい香りがする。
おおー。すごい。
泡が膨らんで広がっていく。
思わず、嫁さんに声をかけた。
「ちょっと風呂にきて!」
「なにこの泡!」
「5分おいたらピカピカらしい」
「本当にー?」
「まぁ待ってみようって」
ーお風呂掃除後、最初のお風呂はいい香りが残っています。奥さんにハーブティでも入れて、半身浴タイムをプレゼントしてみては?ー
「ちょっと、お風呂きて!」
「今度は何?」
「見て」
「すごい!本当にこすり洗いしてないの?」
「全く」
「すごいね」
「では綺麗になった1番風呂へご招待!」
「え?」
「たまには半身浴タイムでもどうぞ」
「…じゃあ、お言葉に甘えて」
風呂と共にポッドでお湯を沸かす。
給湯器からいつものBGMが流れる。
聞き慣れた音なのにちょっとワクワクする。
「風呂、沸いたよ」
「ありがとう」
嫁さんが脱衣所に向かった後、
こっそりハーブティを入れる。嫁さんは風呂に入ったようだ。
「お客様本日のお風呂はどうですか?」とドア越しに声をかけた。
「最高!なんかいい匂いがする」
「では、こちらも合わせてどうぞ」
「え?」
ドアを少し開けてハーブティを差し出してみた。
「これ、なんで知ってるの?」
「え?」
「いつも美容室で飲むハーブティなの。嬉しい」
「よかった」
ドアを閉めようとした時、小さい声で嫁さんが
「ごめんね」と言った。
「最近、仕事うまくいかなくて、ちょっとイライラしてたかも。わざとらしくため息ばっかりついてたよね」
「いや、こっちこそ、ごめん。忙しいのに色々任せっきりだった」
「お風呂、ありがとうね」
「ごゆっくり」
ー僕が最近ハマっているハーブティはこちら。美容室でいただいて、美味しかったんですよー
あの後、さっぱりして肌艶のいい奥さんに「ありがとう」と言われた。
久々に自分に向けられた笑顔を見た気がした。
素直に嬉しかった。
後日、通勤時にたまたまマサヒロくんと歩いている、マサヒロお父さんに会った。
「おはようございます」
「あっユウスケくんのお父さん、おはようございます」
「ユウスケは?」
「さっき家を出たよ」
「じゃあ、俺も急いでいく、父さんいってらっしゃい」
「いってらっしゃい」
「マサヒロくん、また背が伸びましたね」
「そうなんですよ、食欲もすごくて妻が困ってます」
「マサヒロくんお父さんは駅まで行きますか?」
「はい」
「ご一緒してもいいですか?」
「もちろんです」
「実はマサヒロくんのお父さんにお会いしたかったんですよ」
「え、ああ。先日美容室で、奥様と…」
「そうです!そこでお風呂掃除の話をされたとか」
「思いがけずアドバイスしてしまって、かえってご迷惑だったかなと思いまして」
「いえ、それをきっかけにうちもいい洗剤を見つけられて助かりました」
「そうなんですね、なんて洗剤ですか?」
「『泡でピカ風呂』ってものなんですが」
「お!うちもそれ使ってますよ!」
「あれいいですよね、もしかして、マサヒロくんのお父さんもブログ見ました?」
「ブログ?」
「あっこの『ズボラパパの家事日記』ってやつです。家事と一緒にハーブティ紹介したり、ちょっとキザっぽいところが鼻につくところもあるんですが、このブログがすごく参考になりました」
「あっそれ…」
「はい?」
「僕です」
そのあと、俺は駅につくまで、何回もマサヒロくんのお父さんに謝罪と感謝を伝えた。
マサヒロくんのお父さんはずっと笑っていて「大丈夫ですよ」「読んでいただいてありがとうございます」と言っていた。
連絡先こそ交換しなかったけれど、週末のサッカーを一緒に見学をする約束をした。
初めてのパパ友ができる予感だ。
今日はちょっといい日になる気がする、そんな気分で電車に乗った。
…
書いてて色んなことを考えたのですが、
長くなっちゃったので、それは次回に持ち越します。
読んでいただき、ありがとうございました。
隙間時間お邪魔しました。(手を振っています。
みはま