劇的・妊婦生活②~4ヶ月気づかなかった理由編~
「何故、妊娠に4ヶ月も気付かなかったの?生理不順?」
とよく聞かれる。
生理順調、不順歴なし、
風邪もあんまりひかない(風邪と認めないパターンもある)
基本健康体。
そんな私が唯一闘っていたのが
バルトリン腺腫瘍
という婦人科系の病気。
以下、妊婦話から逸れて、結構生々しい話になります。
バルトリン腺とは
「外陰部皮下にある腺組織であり、透明の粘液を分泌し、外陰部を潤す役目があります」
簡単に言うと、女性のお股の割れ目の左右に一本ずつ通ってる腺。
性行為の時の濡れる、あの分泌液を出す腺。
20代前半の時柔らかいけどぷっくりしこりのようなものができた。
それがバルトリン腺嚢胞。
何らかの理由で腺がふさがり、外に分泌できず、中に溜まってしまった状態。
まぁ、今思えば可愛いもん。痛くないし。
ただ、処置が痛い。
注射器でブッ刺して直接液を抜くわけです。
あそこに注射。
恥ずかしいの通り越して痛いのなんの。
で、この処置は完治しない。あくまで一時的なもの。
すぐに再発するようなら手術。
腺に穴開ける開窓術、
あるいは腺自体をとってしまう摘出術(腺自体は左右にあるので片方あれば大丈夫らしい)
手術なんて絶対嫌だったので、
約一年に1回ほど、注射器での処置を続けてきました。
(ただ、注射での処置をやりすぎると、患部が硬いしこりになってしまう、とのこと)
まぁ、ふくれるだけならいたくない。
しかし、忙しかったり免疫が落ちてる時、ただの嚢胞が菌によって感染し、
中で炎症を起こす。
それがバルトリン腺腫瘍。
これが、もう、超絶痛い。
小さいとピンポン球くらい、最大でテニスボールくらいに腫れ上がる。
そして、擦れるたびに痛む。
歩くのも座るのも、一番ひどい時は横になってても痛い。
地獄のような痛さ。
なので、注射器でブッ刺されて痛いのなんて、平気になってくる。
中の膿は多い時で200ccとかあったかな。
その時によって腫れ方は違うものの、
こんなことを何年も繰り返してきた。
で、昨年5月、舞台公演中に見事に腫れ上がる。
けどスケジュール的に病院に行けなくて。
殺陣もあるし、身体動かす役だったのだけど、
舞台上にでてる時は、アドレナリンで痛くない。アドレナリン万歳。
それ以外の時は超絶痛いけど、デリケートな話だし、誰にも言えずひっそり闘っていた。
やっと病院行けたのは、千秋楽終わった後。
とっとと注射器刺してくれ状態。
膿を抜いて、後は抗生剤飲んでおけば、それまでが嘘だったかのように痛みが引く。
これでしばらくは大丈夫と思っていたら、
7月にまた腫れてきた。
今まで1年弱くらいの頻度だったから、こんなに頻発したのは初めて。
しかもちょうど実家に帰っていた時期。
なんなら乗馬もしてました。
団体で申し込んでいて、キャンセルするの申し訳ないから、痛いの我慢しながら乗馬。
常歩なら耐えられるけど、速歩は地獄。バウンドするから、患部直撃。
今思えばようやったな。
東京戻って、すぐに病院。
中々の腫れ上がりで、初めて二箇所注射刺された。
いつものように、痛みも引いた
と思っていた2日後くらいに、あれ、なんか痛い。
あれあれ、と思ってるうちに、速攻また腫れる。
どうやら、二箇所注射されたため、それが原因で炎症を起こしたらしい。
この時が一番腫れた。テニスボールレベルかな。
今まで家族にも誰にも話したことなかったけど、
あまりの痛さに、これは動けなくなるなと思い、事情を話し母親を実家から召喚。
案の定、家の中ですら、唸り声をあげながらのノロノロ移動。
抗生剤も効かない、鎮痛剤も効かない、温めても冷やしても効果なく、横になってても痛い、寝返りするのも唸り声。
土日をはさんだため、病院やってない。
夜も寝れない。
少しだけ、楽になるのが、お風呂。
あまりの痛さで眠れなかったので、
明け方4時くらいにノソノソ風呂に入る。
出るのも面倒で40分くらい浸かっていたら、
お湯のなかに、血が混じってきた。
自壊した。
自壊、というのは調べてて知ってはいたけど、初めて。
あまりに腫れ上がると、腺のどこかに穴が開き、自壊する。
出るわ出るわ。濁った血。
偶然だけど、膿を出しきることができました。
中の膿さえ出てしまえば、痛みも引く。
念のため病院でも見てもらい
(今までとは違う病院で、菌の検査してもらったら、これまで効かない抗生剤処方されてたらしい)
その後、再発することもなく今に至ります。
で、やっと妊婦話に戻ると、
実は、この超絶悪化した7月というのがちょうど妊娠した時期だった。
こんなに早くバルトリン腺が腫れたのも、
もしかしたら妊娠によるホルモンバランスの関係があるのかもしれない。
そして、私は、
この超絶悪化したバルトリン腺事件のせいでホルモンバランスを崩し、
生理がこないものだと、
見事に勘違いするのでした。
生々しいお話すいませんでした。
次回は、お腹の中の命、人生の岐路、選択、について。