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業務改善メディアをほぼ一人で0から50,000PVまで育てた話
こんにちは。株式会社アクロリアでメディア運営を担当している伊藤です。
先日弊社が運営しているメディアが50,000PVに到達したことをきっかけに、(まだまだひよっこですが)ここまでの実績と運営方法についてまとめました。メディアのご担当者様や、これからメディアを立ち上げようと考えている方に、少しでも参考になれば幸いです!
※2022年7月あたりのデータです。2023年に事業を譲渡しており、現在は譲渡先の企業様が運営されています。
業務改善メディア「kaizen penguin」
まず簡単に弊社で運営しているメディア「kaizen penguin」(カイゼンペンギン)の概要と現状についてご紹介します。
kaizen penguinは様々な企業様における継続的なビジネスプロセスの改善を実現するをミッションに、企業の業務改善・効率化をテーマにノウハウやTipsを発信している法人向けのオウンドメディアです。業種や規模を問わず生産性向上のヒントとなる情報を提供することで、
”改善できると気づく”
→”改善方法を知る”
→”改善アクションを取る”
というステップを支援したいと考え、2020年8月に開設し約2年が経ちました。
ここまでの実績と運営体制
PVは0→50,000PVに
公開から約2年かけて合計100記事を公開し、やっと50,000PV/月を超えるところまで到達しました。ここまでのPVの伸びはこんな感じです↓
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初期は記事数の増加と合わせてPVが伸び、途中ゆらゆらと増減を繰り返していましたが、2022年5月あたり、Googleのアルゴリズムアップデートがあったタイミングでグッと伸びました。(SEO的にも評価いただきはじめているのかな、と感じています)
自社サービスの認知拡大のためにも活用
kaizen penguinは弊社で提供しているSaaS「octpath」の認知拡大も目的の一つとして運営していて、PVの伸びに合わせてお問合せの数も少しずつ増えています。現在もoctpathに関する広告やセミナーなどマーケ関連の施策は行なっていませんが、それでも運営できる程度にはkaizen penguinからコンスタントにお問合せをいただけています。またコンテンツに共感していただけている分、他の流入口と比べて温度感が高いことも実感しています。
社内メンバー2名で運営
これまで、メディアの運営は全て社内で行なってきました。
立ち上げ〜運営が安定するまでは私ともう1名の担当者で分担。どちらも弊社のメイン事業であるSaaSの対応と兼業で取り組んでいました。その後、メディアの運営が安定したタイミングでリソースを見直し、一人運営体制にシフト。現在も、記事のレビューは別のメンバーにお願いしつつライティングを含め必要業務はほぼ私一人で担当しています。(サイト上の不具合の修正や改善にはエンジニアにお力添えいただくこともあります)
少人数で運営するための工夫
弊社はスタートアップで今後の会社・事業の状況が読めなかったこともあり極力メディアに関わるリソースを増やしたくなかったため、少人数で運営し続けるにはどうしたら良いか、常に試行錯誤しながら取り組んできました。今後の成長度合いは分かりませんが、ゼロから立ち上げたメディアを50,000PVまで成長させるための情報として参考になればと思います。
読み手にとって役立つ情報のみ提供する
当たり前のことではありますが、記事のクオリティに影響することとして最も意識している項目の一つです。メディアを運営していると、どうしてもPVの増加やリード獲得のような最終的なゴールを狙ってアクションしたり、SEOの観点だけで判断したりしたくなりますが、それによって読み手の満足度が下がっては本末転倒です。あくまでも想定読者の方にとって価値のある情報だけを提供するように意識しています。
(例)競合記事が記載している情報であっても読者の方にとって不要な情報だと判断した場合は記載しない、文脈に沿わない場合は無理に自社サービスの宣伝をしない、など。
勝負ポイントを明確にする
類似メディアが大量にある中で新規参入して勝っていくためには、差別化できるポイントを明確に作ることが重要だと考えています。
例えば初期のキーワード選定において。
言葉の意味・概要を解説している辞書的な記事は情報量が少ない分差がつきづらく、ほとんどメディアパワーだけで評価されてしまいます。立ち上げたての頃はメディアパワーという観点では既存記事に勝ち目がないので、検索ボリュームは少なくても情報を多く提供できるキーワードを選び、情報の質で戦うようにしていました。
×: 「業務改善」「業務改善 とは」
◯: 「業務改善 ツール」「業務改善 メリット」
また、今でも意識していることとして、社内で得られた知見は極力コンテンツに組み込むようにしています。実際に利用しているツールを紹介する、社内で取り組んだ業務を事例として記載するなど、kaizen penguinにしか記載されていない情報を増やすことで独自性、優位性を作るよう意識しています。
UXに影響しない部分には極力コストをかけない
読み手の満足度やSEOに直接関わらない部分にはコストをかけないようにしています。例えばアイキャッチは、unDrawという無料イラストサイトから記事のテーマに近い画像を選んできてリサイズするだけにしています。
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PVの管理はzapierを用いて自動化していて、毎朝9:00に日次・週次・月次それぞれのPVUUをGoogleAnalyticsから取得→slackにまとめて通知&スプシに記録がされます。毎朝通知を確認して、極端な増減があったときのみ元データを確認しにいっています。
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また、各キーワードの検索順位は週次で確認していますが、社内のエンジニアの方に自動順位取得ツールを作っていただいたおかげで5分程度で全記事の順位を取得できるようになっています。(ありがたい…)
全体設計に魂を込める
メディアは記事の積み上げによって育っていく分全体の統一感が重要になるので、制作に関わる上段部分の設計を丁寧に行いました。ビジョンやターゲットはもちろん、取り扱うキーワードの幅、記事の形式、ユーザーの導線など、一通りの項目は全て言語化してまとめています。
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緻密に事前設計していたおかげで、現時点でもコンテンツのばらつきはなくメディアの全体感も整えられているのではないかなと思います。
オペレーションを整える
上項目と同様、記事の執筆プロセスもガチガチに設計しました。なるべくその他の業務を圧迫しないようコストを抑えたかったことと、将来的にライティングのパートナーさんへの依頼を見据えていたこともあり、誰にでも同じクオリティでコンテンツを制作できる状態を作りたかったためです。
執筆に必要なタスクと流れや骨子作成時に確認すべき項目まで、可視化・言語化しています。記載されている内容に沿って作業すれば毎度同じクオリティでコンテンツを制作できるようになっています。
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今月から外部ライターさんへの依頼に向けて準備を始めましたが、日頃からオペレーションを整理できていた分、外部の方への業務依頼に気軽に取り組めたこともよかったポイントだと思っています。
ちなみに執筆プロセスの管理には冒頭で触れた弊社のサービス「octpath」を利用しています。執筆プロセスのように流れ・手順が決まっていて繰り返し行う業務について、フロー・マニュアルをまとめて管理できます✌︎
読者の方々からの評価
最近はPV以外の部分でも、kaizen penguinをお役立ていただけていると実感できる場面が増えてきました。メルマガ購読をコンスタントにいただけているほか、kaizen penguinと関係しないお打ち合わせの中に読者の方がいらっしゃったり、お褒めの言葉をいただけたりすることもあります。
ミッションとして掲げているように、まだまだ規模は小さいものの業務改善にご活用いただける状況を実現でき始めていて嬉しい限りです。
苦労している点
勿論すべてがうまくいっているわけではありません。今でも課題になっていることの1つがリライトです。効果の出る記事とそうでない記事がマチマチで未だベストプラクティスを見つけられていないので、何かコツやポイントがあれば教えていただきたい…。
おわりに
最後まで読んでいただきありがとうございました。少しでも参考になる情報があれば嬉しいです。また、kaizen penguinでは業務改善系のノウハウを発信しているので、業務に課題を感じている方はぜひ覗いてみてください🐧
🐙 octpathも提供中
途中でも紹介しましたが、弊社ではkaizen penguinと合わせて業務管理ツール「octpath」も提供しています。記事執筆以外にも入社対応や契約管理など、定型業務に幅広くご利用いただけますので、こちらも合わせてご確認ください。