小池一夫先生
4月17日一人の漫画原作者が亡くなった。子連れ狼やオークションハウスといった劇画が有名だ。
この方に実はお会いしたことがある。といっても微妙な言い方になってしまうのだが、約10年ほど前2つ目の大学に通っていた時のある授業の講義の担当が先生だった。
先生はキャラクター論の提唱者でもあり「漫画はキャラ立てが大事だ」ということは本当によくおっしゃっていた。授業はいわゆる大きな講義室で行われる形式のものが多く、口頭での講義をしたあと最後に実例として映像作品を見せるというのが一通りの流れだったと思う。
講義を受けていた時期はニコニコ動画が今よりも人気がありそれもあってか、先生の口からニコニコ動画の話やキャラ立てとしての初音ミクの捉え方の言葉が出てくるのは本当に新鮮だった。またキャラ立ての例として東方プロジェクトの話も出ていたと思う。
キャラ立ての観点からになるが最先端の文化も触れて取り入れようとする姿勢はすごかった。今だとVtuberについての見解もあるだろう。その言葉も聞きたかった。
そうそう、どこかの講義の特別回で弟子の一人である桃太郎電鉄シリーズの生みの親であるさくまあきら氏がきて講義をおこなったこともあった。このときはいつもよりも話されていたのを覚えている。
ただなんというか自分はその時他の同学年に比べていくらか年が上だったこともありさくまあきら氏がどれだけすごい人なのかは伝わっていたのだが、周りの学生の反応がいまいちだったのも覚えている。
当時は桃太郎電鉄シリーズの新作がいよいよ出なくなってきた時期でもあり、当時の18~20ぐらいの世代には桃太郎電鉄ないし伝説のすごさが伝わっていなかったように思う。これは個人的残念だった。
そしてこのことと関連するのだが、普段の講義でもキャラが大事と言っていても話している人が子連れ狼の原作。子連れ狼を今の20歳ぐらいの人たちが知っているかと言われるとかなり微妙なところだ。またそれに加えて授業の意欲もあってか講義の前方後方でかなりの温度差があった。ちなみに単位は取りやすい部類だったと思う。
自分はこの人やある国語の教授の影響でキャラ立ての考え方に強く影響された。普通じゃ面白くないという考えに行き着いたのもこのあたりが源流だし、ダンボーのnoteのサムネイルにする必要性も自分のキャラ立ての手段の一つと言えよう。
そして時が数年たち、Twitterを眺めているとたびたび小池一夫先生のツイートが回ってくるようになった。自分は「Twitterでの小池一夫」を全く知らなかったが、「こんな人だったっけ」と思ったのが率直な感想だ。
でも先生の考え方の「キャラ立て」というのを考えるとここまでキャラクターを自身で作り上げるのはやはりすごいことだと思う。
そんな暖かさのあるツイートよりも「キャラ立ての人」という印象を持っている先生が亡くなった。
何歳になっても最先端のメディア文化を取り入れようとする姿勢、キャラ立ての考え方この2つの大切さは本当に心に強く残り影響を受けました。
先生、ありがとう。
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