狂気を体感する映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」
今日は夕方からの用事のため新宿へ行ってきました。ついでに家族の予定があったので簡単ながらも家族ディナーもすませました。
そしてその用事というのがこれ。
映画「永遠の門 ゴッホの見た未来」です。父から誘われて見に行くことにしました。ちなみに映画を見るのはおそらく一年以上ループぶりな気がします。何を最後に見たかは覚えていません。
さてこの映画の内容はひまわりや糸杉でおなじみのビンセント・ファン・ゴッホの伝記です。彼の生涯を映画を通して追っかけていく流れになっています。
伝記映画といえば普通に見れば他人の人生であり一般的に考えると非常に退屈な映画になりがちです。
そのなかでいかに退屈さをなくすのかということが映画あるいは映像表現をする上での工夫で、例えばエンターテイメントに特化するなどいろいろな手段があります。
もちろんこの作品も工夫が見られます。その工夫というのが丁寧なキャスティングもありますが、一番はなんといっても「狂気」という表現でしょう。
ゴッホは生涯いろいろなことに振り回され精神病院への入院もするなど精神を病んでいた画家です。
その中であふれ出た要素が「狂気」です。画風になれば炎のような高い表現となりますが、日常になるとそういうわけにはいきません。
その日常にも蝕んでいった狂気をこの映画では全編にわたり表現しています。
この狂気という表現は非常に面白かったです。例えば一番最初に出てくるシーン。ゴッホが歩いていると羊飼いの女性にあい絵のモデルになってくれと言います。
女性の返事も分からないまま最初はここで終わります。そしてこのシーンは一つの鍵となり後半再び登場します。
そしてそれ以外だと主観・手持ちカメラやポケの強い映像といったあえて見にくいという映像もまた狂気の一つで、これらの意図が分かるとこの映画がさらにおもしろくなるといえます。
ただ一方でこの狂気ですが実は表裏一体でこの映画はある種退屈な感覚にもなります。というのも絵や雰囲気が非常にゆったりと流れている部分が多く、シーン一つひとつもゴッホと自然との対話となっているシーンが多くある種の環境ビデオ的な効果を生んでいます。
また「狂気」というのはまさに気が狂うと書くとおりずっと向き合っていくと観客の方にもその空気がやってくるようで非常に疲れてきました。
しかし「狂気」に対しての表現やこの映画のリズムが分かるようになると本当に面白い作品だと感じます。そしてゴッホそっくりな主演の方や映像の色合いもとてもゴッホの印象的な世界の構築に一役買っていました。
最後にこの映画はどこに行っても当たり前に上映されているタイプではないので見に行く際は公式のホームページを一度見ることをおすすめします。
映画
タイトル 「永遠の門 ゴッホの見た未来」
公式ホームページ:https://gaga.ne.jp/gogh/
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