本物の強さ - コートールド美術館展 -
今日のお休みは上野へ。目的はこちら。
東京都美術館で現在開催中の「コートールド美術館展 魅惑の印象派」です。ここに来たのは前回か前々回の企画展だった「奇想の系譜展」以来。なんだかんだ今年2回目です。
今回のコートールドですが、イギリスにある本家のギャラリーが改装工事になるということでこのたび来日となりました。
特徴としては収集家だったコートールドのコレクションが主で、特にポスト印象派と呼ばれる作品が多めでした。ちなみにポスト印象派とは印象派をスタートにしながらも独自の路線を突き進んだ人たちの総称です。日本では元々後期印象派なんて呼ばれ方もしていた例があるらしいとのこと。
さてそんなコートールドが集めた作品ですが、行ってみて思ったのはとにかく目玉となる作品が多いこと。また目玉だけで終わるところも多いのですが、それに関連する同作者の作品たちや手紙といった資料まで幅広く展示がされていました。
知っている絵で特にインパクトの大きかったのはポスターにもなっている
エドゥアール・マネの「フォリー=ベルジェールのバー」でしょう。この作品の評価が高いというのは以前から聞いていましたが、個人的にそこまで強く印象に残ると作品というイメージはありませんでした。
しかし実物を見ると「本物は違うな」という安直な表現にするのにはどうにももったいないぐらいの強い衝撃を受けました。
まず驚いたのはこの絵をきちんと把握していなかったというのもありますが、背景となっている鏡の世界とこちらの現実側の世界の対比です。この絵はよく見ると縁があるように全体の6割、7割は鏡に写った世界で表現されています。
しかしそれだけ鏡の世界で構成されているからこそなのか手前の現実となる部分がより際立って見えます。特にテーブルに置いてある静物の現実感がとても素晴らしかったです。
またこれ以外にもルノワールの「桟敷席」(画面左)やセザンヌの「カードゲームをする人々」(画面右)も実物を見てすごさを感じました。どちらの絵も今まで見てきた作品以上とは違う何かを思います。
ちなみに今回買ったポストカードはあらためてこちらです。
紹介していないのだとあとはスーラの「クールブヴォワの橋」(左上)でしょうか。点描絵画の一つですが、これを描いた背景にはスーラが科学的に色彩について学んだということが生かされており、影も明るい状態で表現されているところが気に入りました。
そして今回とても気に入ったのもあってエドゥアール・マネの「フォリー=ベルジェールのバー」(右下)に関しては通常サイズとやや大きいサイズの2枚買ってしまいました。それだけの衝撃がこの絵にはあったのです。
ということで上野の東京都美術館で開催されていた「コートールド美術館展」でした。知っている絵が多い強み、そおして数々の名画たち。時代をしぼった展示でとても興味深く見ることができました。
企画名:コートールド美術館展 魅惑の印象派
会期:2019年9月10日(火)~12月15日(日)
休館日:月曜日
場所:東京都美術館
時間:9:30~17:30(入室は閉室の30分前まで)
夜間開室:11月20日(水)、11月30日(土)、12月7日(土)は9:30~20:00(入室は閉室の30分前まで)
展覧会公式HP:https://courtauld.jp/
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