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モチベーションの源泉を考える ~どこでも通用するスキルを身に着ける⑤~

仕事を通じて、何かを成し遂げていくには、組織メンバーを動かしていく必要がある。そのための【人を動かす技術】として、【ファシリテーションの方法論】や【1対1のコミュニケーション術」を別noteに纏めてきた。今回は組織メンバーの「モチベーションの源泉と向上策」について議論をしてきたいと思う。

以前、仕事をご一緒したある経営者がこう語ってくれた。

"【成果】=【アプローチ】×【能力】×【時間】×【やる気】"

各項目の定義としては、

アプローチ:経営戦略、技術戦略、課題解決の道筋

能力:マネジメント力、技術力、営業力、チーム力

時間:社内リソース、社外リソース、生産性

やる気:テンションやモチベーション

を示している。さらに続けて、その経営者曰く、

”どんなにアプローチが正しくて、どんなに能力が高く、どんな時間資源を投下したとしても、やる気がゼロであれば、成果はゼロになる”

この発言に感銘を受けたのを覚えているとともに、この【やる気】を高めるためのプロジェクトをご一緒させて頂いた。その時に従業員にアンケートを取り、整理したモチベーションの源泉を共有する。

モチベーションの源泉

結論として、モチベーションの源泉は大きく7つに分類される(下図参照)。学術的に整理されたものではないし、全てを網羅している訳ではないが、概ねどこかに該当し、有効活用できる考え方だと思う。

モチベーションの源泉

当たり前ではあるが、何がモチベーションの源泉なのかは個々人によって異なるし、一つだけとは限らない。また、同一人物でもモチベーションの源泉は変化するし、時代背景も影響してくる(下図参照)。例えば、私自身の話でいけば、20代・30代前半の時には【成長感】や【達成感】がモチベーションの源泉の中心であったが、今はむしろ【貢献感】がメインとなっている。皆さんも、ご自身の過去を振返ってみると、若い頃と現在とでは違ってきているのではないでしょうか。

モチベーションの源泉②

従って、組織全体でモチベーション向上策を考えるときに、組織メンバー全員のモチベーションを刺激するのは難しく、分布の多い箇所に対して施策を優先的に打っていくことになる。

モチベーション向上策の検討ステップ

では、どのようなステップで、組織全体でモチベーション向上策を検討していくべきか。その問いに対する私の解は以下のステップである。

①組織(または職場)のありたい姿を描く

②ありたい姿を阻害している原因・真因を掘り下げる(下図参照)

真因に対する方策を考える

④方策とモチベーションの源泉と紐づける(下図参照)

⑤従業員のモチベーションの源泉分布を踏まえ、施策の優先順位を定める

なぜなぜ

施策との紐づけ

また、施策検討の知恵出しをする上で、参考になるのが各社の取組み事例である(下図参照)。そっくりそのまま施策を適用するというよりは、事例を参考しながら、アイデアを膨らませていく。

モチベーション向上の事例

ここまでは、組織メンバーのモチベーション向上策を中心に議論をしてきた。

では、チームメンバーの個々人の場合ではどうだろうか。同様のステップを踏むというよりは、どこにメンバーのモチベーションの源泉があるのかを見極めた上で、そこに刺激を与えるような【機会を与える】、【コミュニケーションの取り方を工夫する】、【賞賛の仕掛けを考える】ということが有効だろうと思う。



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