新・初心者の為のチャートテクニカルクリニック 特別編 第1回 MKチャネル
MKチャネルとは
開発経緯と今回の記事の趣旨
前回の記事で説明しました、移動平均線と乖離を定量的にぱっと表せるツールを、私は以前より模索していまして、2020年初頭、あるプログラマーさんの協力を得て、ATR(ボラティリティーを表すインジケーター)に連動したエンベロープを作成しました。
しかし、その2年後、既に全く同じ計算式のケルトナーチャネルというインジケーターが存在することを知り、驚いたという経緯があります。
しかし、同じものがあったとはいえ、独自開発者でもあり、また、アメリカの先物相場師の間では、ケルトナーチャネルはよく使われているのですが、日本ではあまり知られていないという事もあり、今回、この記事でその特性と、実戦的な使い方をご紹介します。
設定と、インジケーターの意味
推奨設定① 期間20
開発後、独自で研究した中で、最も有効な設定は以下です。
期間 20 適用EMA 偏差倍率1倍・2倍・3倍
インジケータの示す線の意味
まず、EMA20と各偏差倍率1倍・2倍・3倍で描かれる線、それぞれの幅は、期間20のATR値、簡単に書くと、足20本分の平均値幅です。
本質的な使い方
本質は値幅測定器
ボリンジャーバンドを使われる方で、バンドを逆張り抵抗として捉え、逆張り手法を用いる方がいらっしゃいますが、それが正しいかどうかはともかく、このMKチャネルに関しては、「どこそこに当たったから反応するので逆張りする」という使い方は、本質を外しています。
本質は、値幅測定器として用いるのが正しい使い方と言えるでしょう。
使用法① エントリー時点でのstopとイグジットの目安として使う
例 1
例えば、上のドル円日足で、下降から上昇トレンドへの反転を確認できるのは、高安の切り上げが確認されるAのポイントです。
そこでざっくり、ブレイクアウト手法で、上にエントリーした場合、2バンド分下の黄色線を目安にストップを置きます。
※勿論、切り返し安値を下にブレイクされたらトレンドは崩れるわけですので、切り返し安値を目処にストップを置いても構いません。
資金管理と連動させる
この時、Aの位置からストップまで約400pipesほどあります。
シミュレーション
口座資金100万円で、2%ルールを適用し、400Pipesの損切を受け入れるとすると、許容損失2万円となりますから、0.05ロット(5千通貨)を建てれます。
このように、資金管理と連動させると良いでしょう。
結果論ですが、ここから最高値付近まで1000pipesほどありますので、最高値付近で利確できた場合 5万円ほどの利益となります。
※勿論、いったん押してきたところからエントリーして、ストップまでの距離を狭くしロットを上げる。あるいは押し目の時に、証拠金維持率の範囲でピラミッディングをするといった、個人の技量差でもっと多くの利益を出せるかもしれませんが、基本通りのやり方で、RRR1:2以上のトレードが可能だったという事になります。
使用法②トレイルの目安にする
前回の記事で、トレンドが発生している場合、EMA20付近からトレンド方向への発散を狙っていくと書きましたが、
(前回記事)
EMA20より下の偏差1倍、あるいは2倍のラインを目安に、ストップをあげていく、こういう使い方も可能です。
セミスイングとデイトレを連動させてみる
上記の例は、ざっくり日足トレードで、資金効率としてはあまり良いとは言えませんので、もう少しきめ細かく1時間足と連動させて考察してみましょう。
例 直近(2023年7月)ドル円下降トレンド
ドル円でダウ理論高安の逆転がみられるのが、スクショのポイントA、確定的になったのがBと言えるでしょう。
前回記事で、トレンド中はその時間足のEMA20付近から、トレンド方向への発散を狙うと説明していますが、その通りにEMA20付近への収束を待って、トレンド方向への発散のタイミングで下へとエントリーするならば、①からスタートして⑧までがエントリータイミングとなります。
この時、EMA20がエントリーポイントの目安ですから、ストップはEMA20より上の偏差2倍のラインという事になります。
①から最深部迄700Pipesほど。2バンド間の値幅は約40pipesですから、同じく証拠金100万円で2%リスクでも、今度は0.5ロット建てる事が可能ですね。
0.5×700pipesだと35万円(まあタラればですが)
使用法③ 深追いの抑制(エントリーの見送り)に使う
1分足、5分足はともかく、レンジの時は15分足、トレンド時でも1時間足や4時間足以上の長い足で、偏差3倍を足確定でオーバーシュート(はみ出す)ことは稀です。
オジドル4時間足
この間、足確定時オーバーシュートは①と②の2か所だけ
レンジ挙動時の直近(2023年7月第2週)の金 15分足
やや大きめのレンジ挙動時の金 1時間足
重要事項
レンジの時は15分足、トレンド時でも1時間足以上の足で
偏差2倍からさらに上、さらに下とエントリーするのは危険
むしろ、トレンド時は、EMA20付近の収束を待つ。レンジの時は逆張りを考えた方が安全です。
※注 逆にオーバーシュートが頻発するトレンドは、強いトレンドとも言えますが、オーバーシュートは後編で・・・
直近 ドル円 下落トレンド中1時間足
なお、レンジの見抜き方については、こちらの記事を参考にしてください。
動画編
記事編
オーバーシュート編 謎テクニカル
まず、以下の画像をご覧ください
直近 金1時間足
アベノミクス時 ユロ円週足
1時間足以上でオーバーシュートすることは少ないと書きましたが、長い目で見ると、4時間足、日足、週足、月足レベルでもオーバーシュートすることがあります。
そのオーバーシュート時に何か特性はないか検証した所、驚くべき特性を発見しました。
謎テクニカル・オーバーシュート・フィボ値幅推測の設定法
① その時間足で、足確定時オーバーシュートしていた場合、偏差3倍のラインきっちりにフィボ100を当てる
② 上昇なら、上昇起点(上昇開始切り返し安値)に0を当てる
③ その場合、フィボ100以上の、代表的数値ライン「きっちり」まで上昇が続くことが非常に多い
④ 代表的節目数値を越えた場合、いずれ、さらにその先へ進む
例 200を超えると、261.8へと、いずれ進む。
例 オジドル 日足でオーバーシュート
黄色丸が、節目数値を抜いたポイント。抜くと「いずれ」さらに進行する可能性が高い・
オーバーシュート・フィボ値幅推測のルールと注意点
ルール
① オーバーシュートは足確定で判定
☆ 足確定時点でオーバーシュートしていることが条件です。
② フィボ100を当てるポイントは、「きっちり」抜いた足と偏差3倍ラインが交差した所
☆ 適当は✖ バーチャートを使う事をお勧めします。
③ 上位足でオーバーシュートした時は、上位足へと拡張する。
☆ 例えば、15分足でオーバーシュートしていたのが、1時間足でもオーバーシュートした場合、1時間足のオーバーシュートポイントへ、フィボ100を移動する。
④ 起点を逆に抜かれたり、同じ時間足で逆方向へオーバーシュートした場合は無効となる
注意点 (これ大事!絶対守る)
① どの時間足の、どのフィボ値で折り返すかは決まってないので、決め打ち逆張りは絶対禁止
☆ 必ず値動きが止まって、反対方向へ進み始めるのを確認してください。特に勢いよく動いている時は、ピンポイント逆張りは厳禁!
② 例えば上昇でオーバーシュートしていても、下方へと修正波が入ることはあるので、資金管理もせず、オーバーシュート方向へむやみにエントリーしてはいけない。
☆ 波を描いて上昇なり、下降なりしていきますので、例えば直近の値動きが下方向なのに、オーバーシュートしているから上へエントリーするという行為は厳禁
必ず信頼できるインジケーターの併用を推奨
以上が、MKチャネルの使い方の全容となりますが、大事なことは
決め打ちせず、当座の値動きの方向を無視した行動をとらない事です。
例 上のスクショ金の1時間足フィボ200で逆張りするにせよ、せめて1分足でも良いので、シンクロバンドが逆方向を示してからエントリーする
例1 15分足で見た場合
例2 5分足で見た場合
お勧めインジケーター① アルティメットシンクロバンド
上下指示に関しては、これ以上の精度と信頼できるインジは他にないと手前味噌ながら豪語する、「超絶精度」アルティメット・シンクロバンド
お勧めインジケーター② DCPアルティメット
オリジナルツールの、コアロジックを形成する、革命的オシレーター複合使用法 DCPアルティメット
その他 月額制インジスステム(MT4/5版)(トレビュー版)もあります。
最後に
この記事は、全文無料で閲覧可能ですが、MKチャネルインジケーター(アラート付き)ファイルと、設定パラメーターおよび、色指定のスクショを以下、有料でご購入できます。
MT4版のみ
注 MT4を扱えない方は購入されないでください。
注 返金は受け付けておりませんので、ご購入の際はその旨ご了承ください。
この記事の内容を見て、欲しいと思われた方は、ご購入ご検討いただければ幸いです。
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